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先日からご案内している
市川 元陸将補・元武器学校長の新刊
『不思議で面白い陸戦兵器
ー極限を追求する特殊な世界ー』を
6日間限定で著者サイン本が
手に入るのは
9月16日(月)までの予定です
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こんにちは、エンリケです。
ある人から
「桜林さんと渡邉さんの連載が好きだね」
といわれました。
なんで?と聞くと
「柔らかいから。俺、何でも柔らかいのが好きなんだ」
確かに彼は、お湯を入れて10分以上たった
カップ麺のふにゃふにゃ麺を幸せそうに食べています。
九州の柔らかうどんを思い出しました。
きょうの記事も惹きこまれます。
さっそくご覧ください。
エンリケ
ご意見・ご感想はコチラから
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桜林美佐の「美佐日記」(43)
河野防衛大臣の手腕に期待
桜林美佐(防衛問題研究家)
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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記といふものを、
女もしてみむとてするなり」の『土佐日記』ならぬ『美佐日記』
は今回で43回目です。
前回の日記は、ちょっとイマイチな内容だったかなあと案じまし
たが(日記なのでイマイチもへったくれもないのですが)、共感
のメールを個人的に頂戴し、安心しました。
とある学会発足に伴い「アカデミックな世界で一緒に政治や安全
保障を考えましょう」という誘いに、そういう努力もする必要が
あるかと思っていましたが、やはり、私には不向きだと分かりま
した。
だいたい話を聞いてみると、「何のために」するのか、それが分
からない。「国のため」でも「自衛隊のため」でも「国民のため」
でもなさそうです。それで虚しくはないのだろうかと、かえって
気の毒にさえ思います。
世の中には何かにつけて虚無を信仰する?ような生き方しかでき
ない人たちもいるようです。「所詮、世の中なんてこんなもので
しかない」みたいな。私は人と人との交わりの中で、心に平安を
見い出したいと思います。近く、周辺の自衛隊駐屯地で記念行事
がありますので、そうした場でいかに子供たちに自衛官と触れ合
ってもらうか、そういうことに頭を使おうと思います。
それはさておき、内閣改造が行なわれてニュースはお祭り騒ぎで
す。
とにかく小泉進次郎環境大臣に注目が集まっているようですが、
私はたまたま組閣の前日にBBCニュースを聴いてとても驚いた
ことがありました。
夕方以降のトップニュースが「ジャパンズ エンバイロメント ミ
ニスター・・」がどうのこうのと言っています!えっ?なになに、
何と言ってるの??と検索してみるも、日本のニュースではなに
も出てこない。
BBCの文字ニュースで確認すると、この日、原田(前)環境大
臣が、「福島原発の汚染水は海に放出するしかない」と言ったの
だとか。
世界中でBBCをどれくらいの人がウォッチングしているか分か
りませんが、少なからぬ世界中の人々が、このニュースを見聞き
したことになります。日本は一体、どういう国なんだ?韓国の言
っている通りなのか?と思われたかもしれません。
一方、その同じ時、日本では関東への台風の到来もありましたの
で、気象に関するニュースでいっぱいだったことは、まあ仕方が
ないとしても、それ以外の話題も組閣の予想や情報ばかりだった
のです。
同大臣の発言について、日本での報道は確実に遅かったです。
閣議後の記者会見での発言だったようですので(閣議の後にはど
の大臣も会見を行ないます)、おそらく、組閣情報で忙しい日本
の報道関係者は、環境大臣の閣議後会見など関心がなかったので
しょう。
もしかしたら、誰も行っておらず、出席した人からの「また聞き」
か、BBCの引用だったりするかもしれません。
いずれにしても、世界が日本に向けている目とのギャップを思い
知る気持ちでした。奇しくもその環境大臣の後任が小泉氏となっ
たので、今後は会見場も大賑わいとなりそうですが・・。
とにもかくにも、日本は今、韓国など外交上で色々な問題を抱
えていますが、そもそも世界でどのように見られているか、もっ
と気にして、先手を打つくらいの気概が必要そうですね。
そうした中、新防衛大臣には河野太郎外務大臣が横滑りで着任し
ました。
河野外務大臣は、父上とは違い、その語学力や臆することのない
外交姿勢で外務大臣として日本を大いに助けたと思います。防衛
大臣としても手腕に期待したいところです。
着任早々の9月11日22時から防衛省内で行なわれた記者会見
では、記者会の大御所である通信社のIさんとの初戦!?が待って
いました。
Q:大臣は、かねて脱原発の考え方をお持ちでしたが、現在も変
わらないのでしょうか。
A:所管外ですので、お答えは差し控えます。
Q:一政治家としては。
A:所管外です。
Q:なぜ答えないのですか。
A:閣僚ですので、所管の中のものを答えます。
字面では分かりませんが、Twitterに投稿されていた動画を見ると、
ちょっとした「バトル」でした。
因みに最後このコメントを言い終わるや否や大臣は「失礼します」
と会見室を退出されていました・・。
で、こうした光景がなぜかネット上で世の人の目にするところと
なり、それを見た人が「お~、大臣やるじゃん!」と、こぞって
思っているようです。しかし、私は内心、ちょっと青ざめていま
す。
いえ、河野大臣着任を知ってすぐに思っていたのですが、防衛省・
自衛隊は河野大臣にとって「好みではない」組織体ではないでし
ょうか。乱暴な表現ですが。
おそらく、今頃は外務省との様々な違いに驚かれているのではな
いかと想像します。河野大臣は非常に効率的・合理的な思考をさ
れる方と思いますので、その意味で、そういうものがそぐわない、
まどろっこしいことや時間のかかる問題が多い防衛省・自衛隊の
あり様そのものに不満を持たれるのではないかと、私は心配にな
っています。
杞憂であればそれでいいのですが、不測の事態に「備える」こと
が大事である自衛隊であるだけに「ムダをなくす」という考えが
先行したならばどうなるのか・・・など思い巡らせています。
対外的な確固たる発言、記者会の対応・・・、その厳しさは「自
衛隊にも向けられる」可能性があるのだと、考えたほうがいいで
しょう。
大臣が納得できる説明ができれば、予算などの面でも対外的に戦
ってもらえるでしょうし、できなければズバッと切られるかもし
れません。
防衛省・自衛隊には一層の緊張感が必要になりそうです。
防衛力整備しかり、防衛生産・技術基盤しかり、自衛隊の特性を
一日も早くご理解頂くことを願っています。
<おしらせ>
YouTubeチャンネルくららで毎週土曜にアップしている「国防ニュ
ース最前線」、今週は伊藤俊幸・元海将に解説して頂きます。
http://okigunnji.com/url/42/
(つづく)
(さくらばやし・みさ)
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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、
ディレクターとしてテレビ番組を制作。その後、国防問題などを
中心に取材・執筆。著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続け
た海の守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰も語ら
なかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だけでは防衛産業は守
れない』『防衛産業と自衛隊』(いずれも並木書房)、『終わら
ないラブレター─祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』
(PHP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産経新聞出
版)、『ありがとう、金剛丸─星になった小さな自衛隊員』(ワ
ニブックス)。月刊「テーミス」に『自衛隊密着ルポ』を連載。
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発行:
おきらく軍事研究会
(代表・エンリケ航海王子)
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