配信日時 2019/06/13 20:00

【ライター・渡邉陽子のコラム (235)】航空自衛隊 警戒航空隊(4)

こんにちは、エンリケです。

きょうのメルマガは、

「警戒航空隊」4回目です。

「スペース」という視点が新鮮でした。
興味を惹かれる話は続きます。

さっそくどうぞ


エンリケ


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『ライター・渡邉陽子のコラム (235)
 ― 航空自衛隊 警戒航空隊(4)―
         渡邉陽子
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こんばんは。渡邉陽子です。相変わらずトム・クランシーブームが
続いていて、今は「合衆国崩壊」の3巻を読み返しています。
この号はテロリスト実行犯が実際にアメリカで行動を起こすので、
もうあらすじはわかっているのに電車の中ではらはらします。
「サンドボックス! サンドボックス!」という叫びは、思い出す
だけで涙が(わかる方しかからない話ですみません)。
偉大なる作者トム・クランシーは亡くなってしまいましたが、その
スピリッツを継いだM・グリーニーがライアンシリーズを継続、ジ
ャック・ジュニアやクラーク、ディングなどを活躍させてくれてい
るのはうれしい限りです。



■航空自衛隊 警戒航空隊(4)

飛行警戒管制隊飛行班の1等空尉はAWACSのパイロット。常に
「整備と連携して安全に飛ばすこと、上空ではミッションクルーに
快適な環境を与えること」を心がけているといいます。
本来パイロットというのはもっともスポットライトを浴びる花形と
いうイメージがありますが、1尉からすれば「AWACSの主役は
あくまでも管制」。
そんな1尉にとって、フライトできついのはコックピットに照りつ
ける日差しの強さだそうです。なるほど! 窓のない閉塞的な空間
にいるミッションクルーには無縁の、対極ともいえる悩みですね。

AWACSで兵器管制を担当している警戒管制班の2等空尉は、健
康管理も重要と話してくれました。
「フライト前に風邪薬は飲めないんです、眠くなったら困りますか
ら。不規則な勤務体制でも体調を崩さないよう、日頃から気をつけ
ないといけません」。
兵器管制官の仕事には答えがないから日々学ぶことばかり、だから
やりがいがある、とも。
確かに、固定のレーダーサイトでのオペレーションと異なり、AW
ACSの管制は場所を選びません。毎回違う状況で任務を遂行しな
ければならないから、管制能力だけでなく順応性や柔軟性も求めら
れます。
機上で警戒管制を行う防衛班の3等空曹は、「いかなる状況でも確
実に正しい情報を入手し、それをより早く送りたい。そしてその技
術を後輩にも伝えていきたいです」。

そしてこのAWACSが常に能力を発揮できるよう整備しているの
が、第2整備群です。
第2整備群整備隊の1等空曹は、「AWACSの飛行時間が長いほ
ど整備の隊員も長時間拘束されるのは大変ですね」と教えてくれま
した。上空で航空機を交代することによって警戒管制を行なう連続
哨戒になると、土日も関係なくなるので、隊員も疲労が溜まりやす
くなります。「そういったときいかに気を抜かずに集中するかが大
切です」。

修理隊では、エンジン、油圧、計器、電気系統などの整備を担当し
ています。2等空曹はエンジン分隊で、「エンジンを換えるのは何
度やっても大変な作業だし難しいですね。その分達成感もあります」。

レーダー、コンピューター、通信を担当する装備隊の中でコンピュ
ーターを担当している2等空曹は、「故障の原因が分からないとき、
分かっても直らないときなどは大変です。けれどコンピューターは
動いて当たり前と思われている、その信頼をずっと提供し続けたい
です」。

第2整備群の隊員たちに大型機のメリットを尋ねると、大勢の整備
員が「同時に作業できること」を挙げました。
小さな航空機だとスペース上、場所を譲り合いつつ作業しなければ
ならないこともあるそうです。言われてみればそうですよね。整備、
清掃、給油など、どれを取っても大型機は大変なことばかりと思い
込んでいたのですが、なるほど納得です。


(つづく)


(わたなべ・ようこ)



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□著者略歴

渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
 
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』を刊行。

 
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