こんにちは、エンリケです。
危険にさらされているときの
一番いい行動は危険の中に飛びこむこと
と聞いたことがあります。
実行してリスクをなくした人を、実際知って
います。そういえばあの人も、あああの人も・・
危険の中に飛び込む訓練、練習を提案される
Yさんのお言葉は、実に腑に落ちますね。
さまざまなウラ話満載の号です。
とともに、日本と日本人への深い洞察と共感を
感じさせてくれる号です。
さっそくどうぞ。
エンリケ
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桜林美佐の「美佐日記」(27)
変えるべきことを変えず、
変えてはならないことを変えようとする
桜林美佐(防衛問題研究家)
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おはようございます。桜林です。「男もすなる日記といふもの
を、女もしてみむとてするなり」の『土佐日記』ならぬ『美佐日
記』は今回で27回目です。
急に夏のような気候になりました。私は軽自動車に乗っている
のですが、最近、気温が上がってきて思い出したのは、そういえ
ば昨年の夏に福岡に引っ越してきた時に車中のエアコンが効くま
でに時間がかかり、そのためか熱中症のような症状になり、まい
ってしまったのでした。
何を隠そう、現在は外務副大臣の佐藤正久・参議院議員が初当選
した当時、しばしば私の車で送迎させて頂いたこともあったので
す。どこかのテレビ局の人がこれを見て「軽自動車ですか!」と
驚いていたことが昨日のように思い出されます・・。この夏に3
回目の選挙ということは、どうりでマイカーも古くなったわけで
す。そろそろ買い替えをしなければならないと思うと寂しくて仕
方ありません。
前回、自動車による痛ましい事故を少しでもなくすために、ちょ
っとハードな経験をするドライビング・スクールにあらゆる人が
行かれるような仕組みができたらいいという趣旨の話を書きまし
たが、読者のYさんからメッセージを頂戴しました。途中、省略
しながらもご紹介したいと思います。
「自動車は地方では生活での大事なツールです。免許返納だけ
が正しい対策のような事を言っていますが、大都市圏の視点です
(中略)ちょうど9条と同じように『無ければ事故(戦争)がな
い』と同じ発想ではないでしょうか。」
同意です!そして、自動車学校で危険回避の訓練をしていない
ことを指摘されています。「限界まで踏ませるブレーキ体験。危
険回避のハンドリング、サイドブレーキ併用のターン、スリップ
への逆操舵、(中略)これらの事はレーステクニックだとかスタ
ント扱いとしてしてはいけないと教育しています。(警察はこの
テクニックを一般ドライバーが駆使したら追跡が困難になると思
っているのでしょうか?)」
とのことで、これらのことをマスターするのではなく、体験す
るだけでも大きな効果があるというご意見、そして、「自動車運
転者だけが問題のような言い方、高齢者ドライバーだけが責任当
事者のような考えでなくもっと積極的な方法での対策があると思
います。」と、私の案に共感して頂き、私としてもちょっと安心
しました。いえ、このような提案って、「えー!そんなの無理じ
ゃない~?」という反応のほうが多いものですから・・。
あと、ほかに私も最近、気になっていたこととして、「自動=
優れている」という価値判断が世の中で優勢になっていることが
あります。
最新の車は、キーがないって聞いて驚きました。私の車にはナ
ビもETCもないので、信じられないほど便利な姿に変貌しているん
ですよね。こうしたことについてもYさんは次のように言われます。
「最近の車のデザインです。ショールームでセールスマンが売
り込むには指一本、ボタン一本の操作や様々な機能は斬新で魅力
的かも知れませんが、種類によっては快適操作が誤操作や人間工
学的には??なものが増えているように思います。暴走の可能性
がほとんどないMT車や誤操作したくても出来にくかったような
パワステも無い昔に全て戻せとは言いませんが、操作部を少し硬
くするとか、大きいレバーなどにする、もしくは基本操作装置の
配置等は全社共通とするなどの議論もあっては良いのではないで
しょうか。」
本当にそうですよね!こうした時代に逆行するような動きとい
うのは市場に受け容れられないのかもしれませんが、画期的では
ないかと思います。Yさん、ありがとうございます。
先日、静岡県に住むご夫婦が数日かけて車で福岡まで来て下さ
いました。70歳代と80歳代のおふたりですが、すごい高級車
に乗られているのかと思いきや、意外に普通のタイプで、しかも
ナビもない。スマホも使っていないので、道が分からなければ人
に聞くのだそうです。ナビなどに依存したり気を取られたらかえ
って危ないということで、意識が高いなあと感心しきりでした。
ところで、車や運転の制度を変えることについて考えていまし
たが、ずっと続けてきたものを新しく変えるのは、ある意味、体
力を使うことでもありますよね。その意味では憲法改正論議も一
度も変えていないものだけに、深く腰掛けすぎていて、立ち上が
るのが億劫になってしまっているという言い方もできるかもしれ
ません。
しかし、その一方で、皇統に関しては安易に「女系天皇」や
「女性宮家創設」などの話が出てくる。変えるべきことを変えず、
変えてはならないことを変えようとする、そんな不可解な現象が
起きるのはなぜなのでしょうか。
簡単に言えば、日本を貶めたいと考える人が多いのかもしれま
せんし、また、そういう人たちが多くの知らない人たちを誘導し
ているという構図があるのかもしれません。進化することは大事
ですが、大切に育んできたものをある時代の人間の意志で変える
のは「破壊」になってしまいます。
私たちは今、生きていますが「日本人」というのは、過去にこ
の国で生きていた人も含みますので、2千年以上前から大切に守
り続けたことについて私たちが、ああでもないこうでもないと言
うのはおこがましく、やはり先人たちの守ったものを尊重すべき
でしょう。
「令和」への御代替わりとともに、また、やおら盛り上がって
きているのが「女性天皇」「女性宮家創設」を進めるべきという
声ですが、私もかつて『朝まで生テレビ』でこの議論をしたこと
があります(正確に言うと、議論しているのを「聞いている」状
態に陥っていましたが・・)。私が「女性天皇はいいが、女系に
するわけにはいかない」と言うと、田原総一郎さんに、今や女性
の時代なのに、みたいなことを畳み込まれた記憶がありますが、
反論してもみんながわあわあ言っていてかき消されました・・。
とにかく困ったものなのが、「女性を排除している」とか「差別
だ」などという一般的価値基準で皇室を語る人がいることです。
まず、前提として、皇族と一般国民は違うということを理解し
なくてはなりませんが、みんな平等のはずと考えてしまうと、一
般人と同じように変えればいいではないか、などということにな
ってしまう。
そもそも天皇皇后両陛下はじめ、皇族の方々には自由はありま
せん。戸籍も住民票も選挙権もない。私たちと「同じ」ではない
のです。それもこれも全て同じようにしてもらったらいいという
ことになったら、日本の国柄が変ってしまうことになりますよね。
もし、天皇を「選ぶ」ことができるようになったら、そこには
色々な人間の意図が働くことになります。選挙があるたびに、あ
らゆる候補者が公正を誓うにもかかわらず不正や争いが生じたり
する、そんな人間社会の性(さが)と無縁なのが皇室なのですが、
女性の天皇(女系前提の)となればその結婚相手はどうするのか
という思惑が生じることになります。男系の継続はそれを防いで
きたのです。
いずれにしても、日本人が心の平和を保てるようになって欲しい
ものです。今日はこのへんで!
<おしらせ>
YouTubeチャンネルくららで毎週土曜にアップしている「国防ニュ
ース最前線」、5月18日(土)は伊藤俊幸・元海将の解説です。
http://www.chclara.com
(つづく)
(さくらばやし・みさ)
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【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、
ディレクターとしてテレビ番組を制作。その後、国防問題などを
中心に取材・執筆。著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続け
た海の守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰も語ら
なかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だけでは防衛産業は守
れない』『防衛産業と自衛隊』(いずれも並木書房)、『終わら
ないラブレター─祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』
(PHP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産経新聞出
版)、『ありがとう、金剛丸─星になった小さな自衛隊員』(ワ
ニブックス)。月刊「テーミス」に『自衛隊密着ルポ』を連載。
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(代表・エンリケ航海王子)
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