配信日時 2019/02/25 08:00

【桜林美佐の美佐日記(16)】2月22日は「爆弾三勇士」の日

こんにちは、エンリケです。

普天間移設は唯一の選択肢なのか?

という問題意識をもったことあります?


エンリケ




ご意見・ご感想はコチラから
 ↓
https://okigunnji.com/url/7
/


─────────────────────────────
桜林美佐の「美佐日記」(16)

 2月22日は「爆弾三勇士」の日

桜林美佐(防衛問題研究家)
─────────────────────────────

おはようございます。桜林です。「男もすなる日記といふものを、
女もしてみむとてするなり」の『土佐日記』ならぬ『美佐日記』
は今回で16回目です。

突然ですが、最近コンビニのコーヒーって美味しいですよね。わ
が福岡県内では、セブンイレブンでコーヒー(100円)のカッ
プにカフェラテ(150円)を入れていた男性が逮捕されたとい
うので、試しにラテも買ってみたら、こちらも美味しかったです。

ただ、一度、飲み残しのラテに焼酎を入れて飲んでみたところ、
それ以降、カフェラテを飲むと焼酎の味を思い出すようになって
しまいました。これは一体どういう現象なのでしょうか。

思い出すと言えば、この時期に最も思い出さなくてはならないこ
とは、我々のようなフリーランスにとっては、やはり「確定申告」
でしょう。

期限と作業の進行を重ね合わせると、まったく間に合いそうにあ
りません。

すると先日、旦那さんの弟の奥さん(義妹ということですね)か
ら、心配して連絡がありました。彼女は会計士なので今の時期は
非常に忙しいが、手が空いたら手伝いに来てくれるといいます。

やったあ~!と一瞬こぶしを上げましたが、よくよく考えると、
親族とはいえうちにお客さんが来るということは、テーブルの上
の資料や本を片付けて、掃除をして、買い物に行ってお茶やお菓
子くらいは用意しなくてはいけません。ということは、いくら確
定申告が1~2時間で終わったとしても、それ以上に準備の時間
がかかるとすれば、結局同じことなのでは??

と、そんなシミュレーションをしすぎて、せっかくの親切な申し
出を辞退してしまいました~~。で、どうなったかって?もちろ
んまだ手を付けていません!

そんな中、2月22日に拙著『日本に自衛隊がいてよかった』の
文庫版が産経NF文庫から出ることになりました。

「前書き」を新たにし、その中で、元・米海兵隊太平洋基地政務
外交部次長ロバート D. エルドリッヂ博士の著書を引用させても
らいましたので、その旨を伝えて本を送ろうとした瞬間に、なぜ
かエルドリッヂ博士からのメールを着信!

「明日、出る『人口減少と自衛隊』をお送りします。引用させて
いただきました」とのこと。

え?もしかして、お互いに著書を引用し合って、同時に送ろうと
していたの!?なんという偶然。そんなこともあるんですねえ。
エルドリッヂさんの新著も読むのが楽しみです。

ところで、拙著の発売日は2月22日ということで、皆さんご存
じの「爆弾三勇士」の日です。「肉弾三勇士」とも呼ばれますが、
昭和7年の第一次上海事変で敵陣の鉄条網を破壊するために爆薬
筒を抱えて突入し、味方の突撃路を開いた久留米工兵大隊所属の
3人の工兵のことです。

 同日、久留米の山川招魂社では慰霊祭が執り行なわれました。
このように、地方各地で、それぞれ地元から戦地に赴き散華した
英霊鎮魂のための神事が数多く行なわれていることを考えると、
これはまさに日本の伝統的な催しの形であり、文化に他ならない
と感じます。

 政教分離が拡大解釈され、自衛隊は出ない方がいいなどと言う
人もいるようですが、日本文化あるいは伝統あるいは先人たちへ
の畏敬の念を貶める圧力に屈するべきではないと私は思います。
任務で忙しいのなら無理は禁物ですが・・・。

 施設部隊関係をはじめ、地元の部隊指揮官が堂々参列されてい
たことを誇らしく思います。ちなみに、前日には近隣部隊の隊員
さんたちが休暇を使うなどして敷地の清掃をしたということで、
驚くほどに整備されていました。

 ところで、話は変わって、前述のエルドリッヂ博士は、最近と
いうか、かなり前からですが、いわゆる「辺野古」の問題につい
て眼の覚めるような持論を発表しています。

沖縄県の米軍普天間飛行場の辺野古への移設は「妥協の産物」で
あり、もっと良い方法があったというのです。

実際、これについては元・米海兵隊大佐のグラント・ニューシャ
ムさんも西日本新聞に掲載されたインタビュー記事で「辺野古に
移設されれば、米軍の運用能力は低下し、日米防衛関係強化の好
機を逸することになる」と述べています。

それによりますと、辺野古の最大の問題は滑走路が短いことだと
いいます。普天間は2740mの滑走路で、燃料・爆薬を搭載し
た状態でB52やB2戦略爆撃機を除けば、あらゆる米軍機に対
応できますが、辺野古は1190mの滑走路にすぎず、F35B
などは可能とはいえ、どうしても「大きなヘリポート」と言わざ
るを得ない、と。

普天間は朝鮮半島有事の際に国連軍基地の一つに指定されていて、
そうした時に発着するであろう大型機は辺野古では運用できない
ため「完成しても普天間の代替施設にはなり得ない」といいます。

また、自然災害への対応策としても、普天間は津波被害を心配す
る必要のない高さですが、辺野古は標高が低いため不安も否めま
せん。埋め立てでサンゴや景観が損なわれることもまた事実。
「唯一の選択肢」と呪文のように唱えられ、これしかないと思い
込んでいるけれど、実際エルドリッヂ博士は勝連半島沖に300
0m級滑走路を複数備えた自衛隊と米軍との行動基地構想を提案
し続けていたのです。

しかし、こうした声はほとんど無視されてきました。

ニューシャム元大佐は言います。そもそも「沖縄に海兵隊が必要
なのかという議論もあろう。その答えは中国に聞くのがいいかも
しれない」と。米軍の存在はそのまま、「米国の日本への関心度」
を表すと考えれば、安全保障上の答えは明白でしょう。

激しい反対行動の中での土砂投入、不便な場所への移転、諸々を
海兵隊が諸手を広げて歓迎しているとは、到底思えません。その
観点でこの問題が語られているものもほとんどなく、一連の報道
によって、ますます世の中の人が「米軍基地反対」の感情を高め
てしまうことのほうを私は憂慮しています。

<おしらせ>
YouTubeチャンネルくらら『国防ニュース最前線』は毎週土曜の夜
にアップデートされています。2月23日は伊藤俊幸・元海将の
解説です!

http://www.chclara.com



(つづく)



(さくらばやし・みさ)



桜林さんへのメッセージ、ご意見・ご感想は、
このURLからお知らせください。

https://okigunnji.com/url/7/

 
【著者紹介】
桜林美佐(さくらばやし・みさ)
昭和45年、東京生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、
ディレクターとしてテレビ番組を制作。その後、国防問題などを
中心に取材・執筆。著書に『奇跡の船「宗谷」─昭和を走り続け
た海の守り神』『海をひらく─知られざる掃海部隊』『誰も語ら
なかった防衛産業[改訂版]』『武器輸出だけでは防衛産業は守
れない』『防衛産業と自衛隊』(いずれも並木書房)、『終わら
ないラブレター─祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』
(PHP研究所)、『日本に自衛隊がいてよかった』(産経新聞出
版)、『ありがとう、金剛丸─星になった小さな自衛隊員』(ワ
ニブックス)。月刊「テーミス」に『自衛隊密着ルポ』を連載。


PS
弊マガジンへのご意見、投稿は、投稿者氏名等の個人情報を伏せ
たうえで、メルマガ誌上及びメールマガジン「軍事情報」が主催
運営するインターネット上のサービス(携帯サイトを含む)で紹
介させて頂くことがございます。あらかじめご了承ください。
 
PPS
投稿文の著作権は各投稿者に帰属します。その他すべての文章・
記事の著作権はメールマガジン「軍事情報」発行人に帰属します。
 
 
最後まで読んでくださったあなたに、心から感謝しています。
マガジン作りにご協力いただいた各位に、心から感謝しています。
そして、メルマガを作る機会を与えてくれた祖国に、心から感謝
しています。ありがとうございました。



 
●配信停止はこちらから
https://1lejend.com/d.php?t=test&m=example%40example.com
 
 
---------------------------------------
 
発行:
おきらく軍事研究会
(代表・エンリケ航海王子)
 
メインサイト
https://okigunnji.com/
 
問い合わせはこちら
https://okigunnji.com/url/7/
 
 
Copyright(c) 2000-2019 Gunjijouhou.All rights reserved