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ライターの平藤清刀です。陸自を満期除隊した即応予備自衛官
でもあります。
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hirafuji@mbr.nifty.com
WEB
http://wos.cool.coocan.jp
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こんにちは。エンリケです。
加藤さんが翻訳した武器本シリーズ最新刊が出ました。
今回はAK-47です。
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加藤 喬 (翻訳)
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フランスの暴動の件、
真の原因を目隠しされたまま、
踊らされていませんか?
この件に関する国内報道は
プロパガンダに近いものがありますね。
だから、
このメルマガを読めるあなたは、
多分幸せです。
きょうも面白いですよ。
さっそくどうぞ。
エンリケ
追伸
ご意見ご質問はこちらから
http://okigunnji.com/url/169/
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加藤大尉の軍隊式英会話 Takashi Kato
◆「最新兵器の一騎討ち(6)
──ユーロファイター・タイフーン対SU-35:空戦機動能力2」
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□今週の「トランプ・ツイッター」
パリ協定は気候変動抑制を目指すための多国間の合意です。京
都議定書に続く国際的な枠組みで、いわゆる地球温暖化を引き起
こす温室効果ガスの削減などを謳っています。アメリカも2016年
に批准しています。しかし「アメリカ第一主義」を唱えるトラン
プ大統領は「パリ協定は他国に利益をもたらしアメリカの労働者
に不利益を強いる不公平なものだ」として、昨年、離脱を宣言し
ています。
これに対しフランスのエマニュエル・マクロン大統領は、地球
温暖化対策の一環として燃料税引き上げを推進してきました。と
ころが、この増税に反対する人々が過去3週間で30万人も街頭に
繰り出し、パリではデモ隊の一部が暴徒化し放火、略奪、警官襲
撃などの暴挙に出ました。デモに賛同する善良な一般市民も「な
ぜ自分たちだけが地球温暖化政策の犠牲にならなくてはならない
のか」とか「マクロン大統領の財界寄りの立ち位置や、高所得者
向け減税政策はエリートの傲慢」と感じているようです。それを
裏付けるかのように、マクロン氏の支持率は急降下を続けていま
す。
今回のツイッターは、政治的窮地に追い込まれたマクロン大統
領の燃料税引き上げ凍結に言及したものです。正直なところ、不
動産王として名を馳せた「資本主義の権化」であるトランプ氏が、
声なき中産階級の代弁者として米国や世界各国のエリート層と対
決する図はわたしにも異様かつ皮肉に映ります。ただ、庶民が抱
く不公平感や主流派に対する不信、怒りを事前に見通して政策化
するワイルドカード大統領は、これまでのワシントンには不在だ
った人材。氏の言動にはおおむねブレがなく、諸政策には一貫し
たビジョンを感じます。単なる大衆迎合主義の指導者とは一線を
画しています。
本日のキーワードはwhitewash。「取り繕う」とか「ごまかす」
という意味です。
I am glad that my friend @EmmanuelMacron and the protestors
in Paris have agreed with the conclusion I reached two years
ago. The Paris Agreement is fatally flawed because it raises
the price of energy for responsible countries while
whitewashing some of the worst polluters......in the world.
I want clean air and clean water and have been making great
strides in improving America’s environment. But American
taxpayers ? and American workers ? shouldn’t pay to clean
up others countries’ pollution
「友人であるエマニュエル・マクロン大統領とデモ参加者が、パ
リ協定には致命的欠陥があるとの点で同意したのは喜ばしい。わ
たしはこの結論に2年前に達していた。同協定は責任ある国々の
エネルギー価格を上昇させる一方で、世界最悪の汚染物質発生国
の行為を胡麻化すものだからだ。きれいな空気や水が必要なのは
わたしとて同じで、アメリカにおける環境改善には多大な前進を
成し遂げてきた。だが、米国人納税者と労働者の金で他国の起こ
した公害を除染するなど問題外だ」
それでは本編に入りましょう。
デルタ翼機(delta-wing plane)は高速飛行時の運動性能に優
れていますが、低速域での安定性や離着陸性能に問題があるとさ
れてきました。この欠点を補うために考え出された翼型式の一つ
がカナード(canard:先尾翼)を持つカナードデルタで、ユーロフ
ァイターが採用しています。
同機のカナードはコンピューターで常時制御されており、全速
度領域で安定性を維持し、空戦(air combat maneuvering:ACM)
に有利な高い旋回性能を達成しました。しかし、コックピットの
下に位置しているため、パイロットの下方視界を妨げるという説
があります。
比較的軽量な機体に小型・高出力のエンジンを組み合わせた結
果、アフターバーナーなしでの超音速巡航飛行(super cruising)
が可能です。空対空ミサイルを6発装備した場合でも、アフター
バーナー使用時の加速性能および超音速旋回性能は、第5世代の
F-35ライトニングII戦闘機を凌駕すると言われています。第4.5
世代機F-15Eとの異機種間空戦訓練(dissimilar air combat
training)ではドッグファイトにもつれ込み、ユーロファイター
が勝利したということです。ユーロファイターはスホイ35にとっ
ても侮れない好敵手だと思われます。
教材ビデオ:
https://www.youtube.com/watch?v=zb_ni5-ZKhw&index=16&list=WL
(タイフーンの飛行シーンは5:46まで続きます)
基本語彙(カタカナ発音表示はおおざっぱなものです)
Unstable(アンステイブル)不安定な
Subsonic(サブソニック)亜音速の
Drag(ドラッグ)抗力 (空気)抵抗
Lift(リフト)揚力
シナリオ(カウンターを 5:07に合わせてください)
Typhoon has a four plane delta design which is inherently
and intentionally aerodynamically unstable in subsonic
flight.
(タイフーンは翼面を4つもつデルタ型機で、亜音速飛行時には
空気力学的に不安定だ)
The advantages of an intentionally unstable design include
greater agility, reduced drag and overall increase in lift
for enhanced short takeoff and landing.
(もともと不安定なデルタ・デザインを意図的に使う利点には、
優れた敏捷性、抗力低減、そして短距離離着陸性能を向上する揚
力増加などがある)
英語一言アドバイス:
dragは「抗力」「抵抗」「引きずること」を意味します。空自の
ファントムIIに装備されている、着陸距離を短くするための制動
傘のことを drag chuteと呼びます。ちなみに、カタカナで書くと
薬物のdrugと区別がつきません。誤解を避けるためにも英語発音
で覚えた方が無難です。下記の発音サイトでdrag とdrugの違いを
確認してください。
発音サイト
dragの発音(二番目が聞き取りやすいでしょう)
https://www.howtopronounce.com/drag/
drugの発音(最初が聞き取りやすいでしょう)
https://www.howtopronounce.com/drug/
参考サイト
ユーロファイター・タイフーン
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A6%E3%83%BC%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%82%BF%E3%83%BC_%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%95%E3%83%BC%E3%83%B3
スホイ-35戦闘機
https://ja.wikipedia.org/wiki/Su-35_(%E8%88%AA%E7%A9%BA%E6%A9%9F)
加藤喬(たかし)
●著者略歴
加藤喬(かとう・たかし)
元米陸軍大尉。都立新宿高校卒業後、1979年に渡米。アラスカ
州立大学フェアバンクス校他で学ぶ。88年空挺学校を卒業。
91年湾岸戦争「砂漠の嵐」作戦に参加。米国防総省外国語学校
日本語学部准教授(2014年7月退官)。
著訳書に第3回開高健賞奨励賞受賞作の『LT―ある“日本
製”米軍将校の青春』(TBSブリタニカ)、『名誉除隊』
『加藤大尉の英語ブートキャンプ』『レックス 戦場をかける
犬』『チューズデーに逢うまで』『ガントリビア99─知られざ
る銃器と弾薬』『M16ライフル』『AK―47ライフル』(いず
れも並木書房)がある。
追記
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『チューズデーに逢うまで』関係の夕刊フジ
電子版記事(桜林美佐氏):
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150617/plt1506170830002-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150624/plt1506240830003-n1.htm
『レックス 戦場をかける犬』発売中
http://www.amazon.co.jp/dp/489063309X
『レックス 戦場をかける犬』の書評です
http://honz.jp/33320
オランダの「介護犬」を扱ったテレビコマーシャル。
チューズデー同様、戦場で心の傷を負った兵士を助ける様子が
見事に描かれています。
ナレーションは「介護犬は目が見えない人々だけではなく、
見すぎてしまった兵士たちも助けているのです」
http://www.youtube.com/watch?v=cziqmGdN4n8&feature=share
加藤さんが監訳され、大反響を巻き起こしている
『チューズデーに逢うまで─介助犬と帰還兵の深い絆』
の映画化が決まりました!!
http://okigunnji.com/url/j06kg2eq/
監訳者の加藤喬さんが全4回にわたり
『チューズデーに逢うまで─介助犬と帰還兵の深い絆』
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きょうの記事への感想はこちらから
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日本語でも英語でも、日常使う言葉の他に様々な専門用語があ
ります。
軍事用語もそのひとつ。例えば、軍事知識のない日本人が自衛
隊のブリーフィングに出たとしましょう。「我が部隊は1300時
に米軍と超越交代 (passage of lines) を行う」とか「我が
ほう戦車部隊は射撃後、超信地旋回 (pivot turn) を行って離
脱する」と言われても意味が判然としないでしょう。
同様に軍隊英語では「もう一度言ってください」は
"Repeat" ではなく "Say again" です。なぜなら前者は
砲兵隊に「再砲撃」を要請するときに使う言葉だからです。
兵科によっても言葉が変ってきます。陸軍や空軍では建物の
「階」は日常会話と同じく "floor"ですが、海軍では船にちな
んで "deck"と呼びます。 また軍隊で 「食堂」は "mess
hall"、「トイレ」は "latrine"、「野営・キャンプする」は
"to bivouac" と表現します。
『軍隊式英会話』ではこのような単語や表現を取りあげ、
軍事用語理解の一助になることを目指しています。
加藤 喬
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