こんばんは、エンリケです。
堂下哲郎さんの最新作
『作戦司令部の意思決定 ー米軍統合ドクトリンで勝利するー』
の先行予約キャンペーンを行っています。
あとがきで堂下さんは、次のように述べています。
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ビジネスの世界では、製造現場に比べて低いとされるホワイト
カラーの生産性の向上が課題だといわれています。これは軍
事組織においても 同様です。製造現場が現場部隊とすれば、ホ
ワイトカラーは作戦司令部にあたります。 米軍は早い段階か
ら、この作戦司令部の課題に取り組み、「JOPP(ジョップ:
Joint Operation Planning Process)」に見られるような標準
化したプロセスを開発し、積極的に普及、改善を推し進めて
きました。さらに指揮官の個人芸的な「作戦術」の領域も可能
な限りドキュメント化する努力が続けられています。この米軍
の取り組みは、普墺戦争(1866年)と普仏戦争(1870~71年)
に勝利したドイツ参謀本部を手本として始めて以来、連綿と続
いてきたものです。
この「標準化した意思決定プロセス」により、作戦の計画と実
行に必須なノウハウを、ひと握りの軍事的天才の所有物から、
訓練を受けた一般の幕僚が到達可能なレベルに引き下げること
に成功しました。この標準化したプロセスこそ、より大規模で
不確実性に満ちた作戦に勝利をもたらす原動力といえます。
近年、「クリティカル・シンキング(批判的思考)」や「レ
ッドチーム」の手法を取り込むことで、さらに強化・洗練され
た「意思決定プロセス」が作り上げられていることは、本書で
述べたとおりです。
このような意義のある「意思決定プロセス」ですが、使用にあ
たっては注意が必要です。意思決定の手順や形式にとらわれす
ぎて、すべて「決められた手順」を踏み、資料を文書化しよう
とすれば、限られた時間内に「意思決定」することが困難な場
合があります。作戦設計の途中の「分析ステップ」で幕僚が思
考停止に陥り、金縛り状態になってしまっては本末転倒です。
「意思決定」に際して、可能な限り情報を集め、分析し、見積
り、満点の答えを追求するのは理想ですが、場合によっては、
半分の時間と手間で得られた及第点ギリギリの答えのほうが有
用なこともあるでしょう。
「意思決定」における時間とタイミングの要素は何よりも重要で、
俗にいう「溶けたアイスクリーム」にならないようにしなければ
なりません。 孫子も「故に兵は拙速を聞く。未だ巧みの久しき
を睹みざるなり」(拙い作戦でも迅速であれば成功するが、巧妙
で時間をかけた作戦が成功したためしはない)と教えています。
リーダーたる者は、事の軽重を判断して常に優先順位の高い問題
に焦点が当たるよう部下を指導し、タイミングを逸しないことが
大事です。
最後に「リーダーシップ」について触れます。本書ではリーダー
シップの一側面である意思決定の「技法」について論じました。
「戦う組織」のリーダーシップは単なる理念ではなく、結果が
求められるものですが、「技法」だけで勝利できるものではあり
ません。指揮官としての人格や資質があってはじめて「技法」が
生きてくるのです。 指揮官は「敵にとっては悪魔であり、味方
にとっては天使である」と表現したのは、古代ギリシャの哲学者
ソクラテスです。
「将軍は戦争のための軍備一切をととのえ、そして兵士たちに糧
食を供給できなくてはならぬし、それから奇策縦横で活動的で注
意細密で剛毅で機敏でなくてはならず、柔和であるとともに残忍
であり、率直であるとともに策謀的であり、慎重であり狡獪(こ
うかい)であり、浪費的であり、掠奪的であり、気前よしであり、
欲深であり、用心堅固であり攻撃的であり、その他たくさんのこ
とに、あるいは生まれながらに、あるいは学習によって、参軍を
率いんとする者は、練達していなければならぬ。 陣列配備に長
ずるのはもとより良い。なんとなれば、軍隊は陣列の見事に配置
されたのは、でたらめなのとくらべて、大変なちがいだからだ。
それはあたかも石と煉瓦と材木と瓦とが乱雑に投げ出されてある
の はなんの役にも立たないが、これに反して、腐ること崩れるこ
とのない石と瓦とが下と上とに配置され、中間に煉瓦と材木とが、
建築における ごとく組み立てられると、そのときはまことに価値
のある財産、家ができ上がるに等しい」(『ソークラテースの思
い出』)
英陸軍のモントゴメリー元帥は、その回顧録で「将軍の取り扱う
素材こそは人である」と語っています。 「私はあらゆる任務の
信条として、戦争中最も重要な関心事は人についての問題だった
という事実から人の問題を第一義と考えた。各指揮官は 部下を
統率する資質を持っていなければならない。また積極性がなけれ
ばならない。任務をやり遂げるための推進力を持たねばならない。
さらに彼らの部下を鼓舞する人格や能力を持つことが必要である。
なかでも 精神的勇気、不屈、戦局が勝敗の岐路に立っている場合
の決断力を具備していなければならない。 おそらく指揮官の持っ
ている最も偉大な資質の一つは、その計画や運用について確信を
持ち、これを部下に徹底させる感化力であろう。その 結果が内
心おぼつかなく思える時ですら部下に自信を持たせて勝利に導く
だけの能力が必要である。それゆえ総司令官あるいは軍司令官た
るものは、人間についてよき判定者たることが必要で、適時に
適材を適所に配置することができなければならない」(『モント
ゴメリー回想録』) このように指揮官には多くのものが求めら
れますが、究極的には、リーダーシップとは全人格の発露だと
思います。
軍に限らず一般企業でも、環境への対応、危機管理の重視、コン
プライアンスの順守、働き方改革など、リーダーに求められるも
のはますます増えています。コアとなる「業務」に、その能力を
最大限に発揮させるためには、的確で迅速な「意思決定サイクル」
が必要です。そのため には生産性の高いスタッフ(幕僚)組織
が欠かせません。
米軍が長年かけて作り上げた統合作戦司令部の「意思決定プロセ
ス」は、すべての「戦う組織」に参考になるのではないかと思い
ます。
(「おわりに」より)
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大規模で不確実性に満ちた現実
に立ち向かうのは、何も軍だけではありませんよね?
あなたご自身も、
そういう現実と向き合っているはずです。
現実といかに取り組むか? は、
人生そのもの
といっていいのかもしれません。
そのとき何に悩むかといえば、
どういう決断を為せばよいかわからない
ではないでしょうか?
自分もその悩みのなか、
おもえばこれまで、
いろいろな「軍の意思決定」本を読んできました。
しかしこの本からは、
これまで読んできた類書と違う
異質の何かを感じます。
指揮官の意思決定は、
作戦司令部による合理的なリスク管理と
健全な支援を通じて行われることが
よくわかるのです。
あまり表に出てこない、
作戦司令部という「スタッフ組織」の
意義と価値がくっきり浮かび上がり、
理解できるのです。
一般人に身近な
「戦略レベル(政治レベル)」と「兵器レベル」
の間にあり、ブラックボックス化していた
「作戦レベル」の実相。
軍事、国防、安保、防衛を
具体的にリアルに把握するために必要な
最後の知識
がようやく手に入るのです。
本著にある知識を通じて、
軍事、国防、安保、防衛
の全貌が、主権者レベルで視野に入るようになる
という意味で極めて現実的です。
今後その役割が拡大してゆく
「作戦レベル」
への視野・視座も、本著の読者だけが手に入れられます。
今後の防衛・安保・国防をめぐるあなたの言葉の
質も、間違いなく高く変わることでしょう。
もしかしたら、現実の世界で
あなたの決断や意思決定が、
求める結果を得られていないのだとしたら、
理由は「スタッフ機能・組織・能力」にあるのかもしれません
本著を参考に、
必要な改善をすれば、
クオリティの高い意思決定を通じ、
望む結果や求める結論へと
つながるかもしれませんよ。
組織の意思決定を眺める視座、視野が、
これまでの類書とまるで違います。
というより、
この点で類書はないといったほうが
正確でしょう。
組織がもつ最高の能力を発揮して
望むパフォーマンスを演じ、
最高の果実を受け取るために
リーダーがしなければならない
「意思決定」
の質をより優れたものにする
「スタッフ組織」
の技法が紹介されているこの本は、
より良い意思決定のために、
リーダーとスタッフ組織はいかに動けばよいか?
を描きだしている点で特筆すべきです。
意思決定プロセスは、
軍民問わず使える価値あるものです。
あなたがどんな場にいようと、
この本にある手法や技法・考え方を使って
より健全な意思決定・より望む成果につなげることが
できるでしょう。
誰もが使え、成果につなげられる「最先端」の意思決定プロセス
の全貌を把握できるこの本。
組織、意思決定、スタッフ部門、リーダーという
キーワードに引っ掛かるすべての分野で、
古典として参照され続けることになるでしょう。
著者はこの方。
堂下哲郎(どうした てつろう)
1982年防衛大学校卒業。米ジョージタウン大学公共政策論修士、
防衛研究所一般課程修了。護衛艦はるゆき艦長、第8護衛隊司令、
護衛艦隊司令部幕僚長、第3護衛隊群司令等として海上勤務。陸
上勤務として内閣官房内閣危機管理室(初代自衛官)出向、米中
央軍司令部先任連絡官(初代)、統幕防衛課長(初代)、幹部候
補生学校長、防衛監察本部監察官、自衛艦隊司令部幕僚長、舞鶴
地方総監、横須賀地方総監等を経て2016年退官(海将)。
毎週月曜日の連載「戦う組織のリーダーシップ」の著者です。
今回のキャンペーンは以下のとおりです。
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『作戦司令部の意思決定 ー米軍統合ドクトリンで勝利するー』
堂下哲郎(著) A5判236ページ
著者サイン本 31セットのみ
統合作戦の意思決定はいかに行われるのか?がわかり
作戦司令部の意義・価値を把握でき
ビジネスへの応用、報道評価のスキルまでも磨いてくれる
「信頼できる」意思決定技法の解説書
●元海将、元横須賀地方総監、元自衛艦隊司令部幕僚長、元米中
央軍司令部先任連絡官(初代)、元統幕防衛課長(初代)、と
いう著者の経歴が、信頼できる意思決定技法の解説を可能にし
ました。
●作戦司令部というスタッフ組織がおこなう意思決定技法に焦点
が当てられており、他に類書は見当たりません。
●作戦計画を作る具体的な手順を詳細に解説。
一般社会での各種計画作成にも活用できる内容です。
●作戦を考える土台となる「戦いの階層、作戦の成り立ち、作戦
術、統合任務部隊、作戦の流れ(6つのフェーズ)」など、
今そこにある危機を理解するうえで必要不可欠な基礎知識が身
につきます
●特に身につけてほしいのは、「6フェーズ作戦モデル」です。
今ここにある危機が「どの程度の危機なのか?」を見極める
強力なツールです。
●具体的な戦例が豊富に紹介されており、「理論に血を通わせ、
読み手が腑に落ちるまで理解できる」工夫があります。
●参考事例として採用されている戦史が、
主にイラク戦争とフォークランド戦争で、あまり目にしません。
この点も個人的なおすすめポイントです。
●充実した付録が8つついています。内容はつぎのとおりです。
(巻末に7つ、折込図が1つ)
「平時と危機発生時の計画作業」「統合作戦における命令の種類」
「統合作戦の原則」「統合作戦計画標準様式」「一般的な論理上
の誤り」「悪魔の代弁者」「用語・略語集」
「作戦計画作成のためのJOPPステップと意思決定サイクル」(折込図)
数は少ないものの、いずれも他では得難い内容ばかりです。
とくに「一般的な論理上の誤り」「悪魔の代弁者」「用語・略
語集」は日常的に使える活きた資料といえましょう。これひそ
かなおススメです。
●いま起きている軍事事象、安保事象を、作戦を立案する幕僚の
冷徹な目線で見ることができる知的インフラを養ってくれます。
今そこにある危機が実際にはどういう状況なのか?への理解が
深まり、必要以上の不安を抱くことなく、冷静な頭脳で各種情
報を批判的に受け止め、自分なりの妥当な意見を持てるように
なります。
●「具体的な戦例のとりあげ」「各章の冒頭にあるサマリー」
「章末にあるまとめ」「面白い囲みコラム・事例紹介」など、脇
よみものの質も高いです。ここを読むだけでも面白いです。
▼統合作戦の意思決定はいかに行われるのか?を知りたい方だけ、コチラから
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■2018年9月23日20時~2018年9月27日20時締切。(木曜日)
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特典2:著者直筆のサイン本(デビュー作なので初サイン。貴重です)
特典3:振込手数料は無料(同封の振込用紙でカンタン後払い)
特典4:サイン本頒布は数量限定
特典5:書店で並ぶ前に本を読めます
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エンリケ
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