こんにちは、エンリケです。
創設以来最大の陸自大改編。
きょうはその話の3回目です。
さっそくどうぞ
エンリケ
▼渡邉さんへのメッセージは
http://okigunnji.com/url/169/
から。
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『ライター・渡邉陽子のコラム (198)
― 陸上自衛隊大改編(3)―
渡邉陽子
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〇〇さま
こんばんは。渡邉陽子です。現在発売中の月刊『丸』10月号(*1)
に「第14旅団協同転地演習『16式機動戦闘車』揚陸完了せり」と
「『西日本豪雨災害』自衛隊救援作戦のすべて」の2本が掲載され
ました。また、同じく現在発売中の『PANZER』10月号(*2)には
「第6師団訓練検閲」の記事が掲載されています。
災害派遣の記事でご協力いただいた7師団司令部の3佐は千歳市在
住。今回の地震では自宅も震度6の揺れに見舞われた被災者でもあ
ります。いつも大変お世話になっている方なので朝になるのを待っ
て連絡したところ、すでに厚真町に向かっている道中でした。今回、
北海道の部隊の隊員はみな被災者です。それでも家族を置いて災害
派遣に従事する隊員のみなさんに、改めて頭が下がる思いです。
先日、埼玉県鴻巣市では「子どもに迷彩服を試着されるのは市民の
不安をあおる」と某団体がクレームをつけ、埼玉地本のイベントが
中止になりました。こうして被災地で汗を流す迷彩服姿の隊員を見
ても、やはり不安に思うのでしょうか。
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(*2)
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○ライター・渡邉陽子とは?
⇒
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■陸上自衛隊大改編(3)
今春行なわれた陸自組織改編のお話、第3回目です。
第8師団と第14旅団は、高い機動力や警戒監視能力を備え、機動運
用を基本とする「機動師団」「機動旅団」に改編されました(今後
は約半数の師団・旅団が機動運用型へ改編される予定です)。
8師団の場合、第42普通科連隊を第42即応機動連隊に改編し、師団
の先遣部隊として即応展開できるようにするとともに、重装備であ
る第8特科連隊(北熊本)および第8戦車大隊(玖珠)を西部方面
隊直轄に、即応予備自衛官を主体とする第24普通科連隊(えびの)
を西部方面混成団に移管し、師団全体としてより一層即応性や機動
性を高めました。
即応機動連隊とは、機動力と戦闘力を高めるため、普通科連隊を改
編して諸職種(普通科・特科・機甲科・高射特科など)をひとつの
パッケージにまとめた、これまでの陸自にはない新しい概念の部隊
です。
今回の改編では8師団の第42普通科連隊と14旅団の第15普通科連隊
(善通寺)が初の即応機動連隊となりました。
14旅団の場合、改編前の旅団は15連隊、14特科隊、14戦車中隊等で
編成されていましたが、改編後は旅団隷下に第15即応機動連隊があ
り、連隊は3個普通科中隊、1個機動戦闘車隊、120ミリ重迫撃砲
などを装備する一個火力支援中隊などで構成されます。
また、路外機動や火力の性能、防護力は戦車より劣るものの高速道
路走行や民間フェリーに搭載可能な16式機動戦闘車隊(MCV)を導
入、島しょ部などへの迅速かつ大規模展開能力を備えました。「も
たつかない機動力」が重視されているわけです。
装輪の装甲車に戦車砲を搭載したMCVは高速道路を時速100キロで走
行でき、軽量化により空自輸送機C-2による空輸も可能、離島な
どの遠隔地にも迅速に展開が可能です。車体の上に搭載された105
ミリ砲は、74式戦車と砲弾を共有できます(74式戦車を扱っていた
部隊が最新ハイテク車を運用することになりました)。さらに諸職
種協同部隊になることで、普通科・特科・機甲科そろっての訓練が
やりやすくなるというメリットもあります。今後は機動連隊として
装甲化の整備が必要となっていくでしょう。
なお、MCVを運用する部隊は、今回の陸自大改編時には8師団と14旅
団のみのため、双方が情報共有しつつ運用法を検討することになり
ます。
MCVの導入により、本州の作戦基本部隊の戦車部隊はすべて廃止さ
れることになります。
ちょっと話がずれますが、今年7月に第6師団の訓練検閲を取材し
てきました。第6師団は来年3月末に機動師団化されるため、大和
駐屯地に所在する半世紀以上の歴史を持つ第6戦車大隊は廃止され
ることが決まっています。74式戦車が参加する最後の演習だったた
め、一目見たいと思って行ってきました。
また、今年8月に開催されは総合火力演習でも、ついに74式戦車は
登場しませんでした。その代わりに登場したのがMCVとAAV7(水陸
両用車)です(パンフレットにもどーんと掲載されていました)。
次回は水陸機動団などについてご紹介します。
(以下次号)
(わたなべ・ようこ)
□著者略歴
渡邉陽子(わたなべ・ようこ)
神奈川県出身。大学卒業後、IT企業、編集プロダクション勤
務を経て2001年よりフリーランス。2003年から月刊
『セキュリタリアン』『MAMOR』などに寄稿。
現在は自衛隊関連の情報誌などで記事を発表。メルマガ「軍事
情報」で自衛隊関連の記事を配信中。
2016年6月、デビュー作
『オリンピックと自衛隊 1964-2020』
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を刊行。
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