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ライターの平藤清刀です。陸自を満期除隊した即応予備自衛官
でもあります。
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WEB
http://wos.cool.coocan.jp
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こんにちは。エンリケです。
加藤さんが翻訳した武器本シリーズ最新刊が出ました。
今回はAK-47です。
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加藤 喬 (翻訳)
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エンリケ
追伸
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加藤大尉の軍隊式英会話 Takashi Kato
◆「ロシア軍最強兵器編─衛星攻撃兵器」(4)
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□今週の「トランプ・ツイッター」
今週のトランプ・ツイッターは番外編です。ワイルド・カード
大統領があえてツイッターしなかったことに焦点をあててみまし
た。
ベトナム戦争中の1968年、北ベトナム人民軍とベトコンが南ベ
トナム全土で隆起しました。アメリカで反戦運動が盛り上がるき
っかけともなったテト攻勢です。当時わたしは小学校高学年。サ
イゴンで行なわれた捕虜の即決処刑など、戦場からの生々しい映
像には息をのむしかありませんでした。
ちょうどこの頃、米海軍パイロットとしてハノイを攻撃中に撃
墜され、捕虜となったのがジョン・マケイン少佐です。北ベトナ
ムは、海軍大将を父親に持つ彼を政治的プロパガンダに使おうと
即時釈放を持ちかけましたが、少佐はこれを拒否。5年以上のあ
いだ、拷問と独房をふくむ捕虜生活を生き延びたのです。任務、
名誉、そして愛国心を体現した武人は大佐で退役。後年は政界に
転じ、共和党のタカ派重鎮であると同時に、党路線に縛られない
マーベリックとして党派を超えた存在感を発揮しました。
8月25日に脳腫瘍で死去したマケイン氏の葬儀をめぐり、マス
コミは「トランプ大統領はマケイン氏死去に関する記者の質問を
無視」「半旗の掲揚を二日で中断」「葬儀は欠席」などと矢継ぎ
ばやに報道。トランプ大統領の資質を疑問視したマケイン氏に対
する怨恨が原因という論調でした。
しかし、主流メディアが無視した事実があります。マケイン氏
の棺を首都ワシントンまで運んだのは副大統領専用機「エアフォ
ース・ツー」。遺族に好意の提案を行ない、空軍にエアフォー
ス・ツーの運用を命じたのはトランプ大統領に他なりません。
にもかかわらず9月3日現在、ツイッターも含め、トランプ氏
はこの事実をいっさい口外していません。扇情的な物言いが「売
り」のワイルドカード・プレジデントには、実はこのような奇特
な一面もあるのです。
本日の番外編トランプ・ツイッターのキーワードは Silence
is golden です。「沈黙は金」。
それでは本編に入りましょう。
予備役士官訓練部隊(Reserve Officers’Training Corps:ROTC)
のカデット時代、コンパスと地図を使って目的地まで到達したり、
現在位置を特定したりする技術を叩き込まれました。軍ではラン
ドナビゲーション(land navigation)、民間ではオリエンテー
リング(orienteering)と呼ばれています。
35年経ち、いまではGPSさえあれば誰にでもランドナビゲーシ
ョンができるようになりました。かつて海と空のナビゲーターに
不可欠だった天測航法もGPSで置き換えられるようになっていま
す。軍隊も含め、時代の趨勢には抗(あらが)えないということ
でしょう。
しかし、GPS依存は致命的な弱点にもなります。現在、米空軍が
31基のGPS衛星を運用中ですが、このうち3分の1が失われれば米
軍のGPSは使用不能に陥ります。歩兵から船舶、航空機、そして
精密誘導兵器による攻撃能力が激減するということです。米、旧
ソ連、そして中国が衛星攻撃兵器の開発に血道を上げていたのは、
実際に対峙する前に相手の攻撃能力を削ぐためだったのです。
教材ビデオ:
https://www.youtube.com/watch?v=-24MjcONrQ0&t=5s
基本語彙(カタカナ発音表示はおおざっぱなものです)
Precision weapon(プリシジョン ウエポン)精密誘導兵器
Standoff capability(スタンドオフ ケイパビィリティ)敵の防
空システムの射程外から攻撃する能力
GPS(グローバル ポジショニング システム)全地球位置発見シ
ステム
シナリオ(カウンターを 3:26に合わせてください)
Theoretically, loss of US satellites will mean a huge drop
in communication capabilities as well as a complete lack
of GPS technology.
(理論的には、米国の衛星が失われると通信能力が激減し、GPSを
利用するテクノロジーが完璧に使えない事態になる)
The loss of GPS guidance attack would take out a
substantial part of the precision weapons delivery
capability and essentially all of US military standoff
capability. (GPS誘導が失われれば、米軍の持つ精密誘導兵器
の大部分と、敵防空システム外から攻撃する能力がほぼ完璧に
奪われることになる)
英語一言アドバイス:
standoffは文字通り解釈すると「離れて立った状態」という意味
になります。軍事用語として使う場合は、離れたところ、つまり
敵の防空網の外側から攻撃する能力を指します。スタンドオフ兵
器とは、滑空誘導爆弾をはじめとする精密誘導兵器が含まれます。
詳しくは下記の「参考サイト」を参照して下さい。
発音サイト:
standoff weaponの発音
https://www.howtopronounce.com/standoff-weapon/
参考サイト:
衛星攻撃兵器
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A1%9B%E6%98%9F%E6%94%BB%E6%92%83%E5%85%B5%E5%99%A8
スタンドオフ兵器
https://ja.wikipedia.org/wiki/AGM-154_JSOW
精密誘導兵器
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%82%B6%E3%83%BC%E8%AA%98%E5%B0%8E%E7%88%86%E5%BC%BE
GPS衛星
https://ja.wikipedia.org/wiki/GPS%E8%A1%9B%E6%98%9F
加藤喬(たかし)
●著者略歴
加藤喬(かとう・たかし)
元米陸軍大尉。都立新宿高校卒業後、1979年に渡米。アラスカ
州立大学フェアバンクス校他で学ぶ。88年空挺学校を卒業。
91年湾岸戦争「砂漠の嵐」作戦に参加。米国防総省外国語学校
日本語学部准教授(2014年7月退官)。
著訳書に第3回開高健賞奨励賞受賞作の『LT―ある“日本
製”米軍将校の青春』(TBSブリタニカ)、『名誉除隊』
『加藤大尉の英語ブートキャンプ』『レックス 戦場をかける
犬』『チューズデーに逢うまで』『ガントリビア99─知られざ
る銃器と弾薬』(いずれも並木書房)がある。
追記
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『チューズデーに逢うまで』関係の夕刊フジ
電子版記事(桜林美佐氏):
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150617/plt1506170830002-n1.htm
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20150624/plt1506240830003-n1.htm
『レックス 戦場をかける犬』発売中
http://www.amazon.co.jp/dp/489063309X
『レックス 戦場をかける犬』の書評です
http://honz.jp/33320
オランダの「介護犬」を扱ったテレビコマーシャル。
チューズデー同様、戦場で心の傷を負った兵士を助ける様子が
見事に描かれています。
ナレーションは「介護犬は目が見えない人々だけではなく、
見すぎてしまった兵士たちも助けているのです」
http://www.youtube.com/watch?v=cziqmGdN4n8&feature=share
加藤さんが監訳され、大反響を巻き起こしている
『チューズデーに逢うまで─介助犬と帰還兵の深い絆』
の映画化が決まりました!!
http://okigunnji.com/url/j06kg2eq/
監訳者の加藤喬さんが全4回にわたり
『チューズデーに逢うまで─介助犬と帰還兵の深い絆』
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日本語でも英語でも、日常使う言葉の他に様々な専門用語があ
ります。
軍事用語もそのひとつ。例えば、軍事知識のない日本人が自衛
隊のブリーフィングに出たとしましょう。「我が部隊は1300時
に米軍と超越交代 (passage of lines) を行う」とか「我が
ほう戦車部隊は射撃後、超信地旋回 (pivot turn) を行って離
脱する」と言われても意味が判然としないでしょう。
同様に軍隊英語では「もう一度言ってください」は
"Repeat" ではなく "Say again" です。なぜなら前者は
砲兵隊に「再砲撃」を要請するときに使う言葉だからです。
兵科によっても言葉が変ってきます。陸軍や空軍では建物の
「階」は日常会話と同じく "floor"ですが、海軍では船にちな
んで "deck"と呼びます。 また軍隊で 「食堂」は "mess
hall"、「トイレ」は "latrine"、「野営・キャンプする」は
"to bivouac" と表現します。
『軍隊式英会話』ではこのような単語や表現を取りあげ、
軍事用語理解の一助になることを目指しています。
加藤 喬
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