〇〇〇〇さん

こんにちは、坂佐井です。

ビジネスを続けていると、「信用」という言葉を耳にする機会は多いものです。

しかし、実際に目に見える形で信用を“授かる”経験は、そう多くありません。

このたび、まちなかbizあおばでは、横浜信用金庫さんの特別なご協力により、「（仮）まちbiz基金」の専用口座を開設することができました。

本来、寄付や基金目的の口座は極めてハードルが高く、簡単には認められません。

それでも今回、扉が開かれた理由はただひとつ——11年間、一度も派手ではなく、しかし一度も途切れなかった地域との実践でした。


思い返せば、私たちが始めた「まちなかbizしょく堂」も、最初は小さな試みでした。

子どもたちの居場所をつくるため、大人たちが自腹を切り、手を動かし、失敗も笑いも共有してきた。

その姿を地域の人が見ていたからこそ、「基金をつくってはどうか」という声が自然と生まれたのです。

つまり基金は、私たちが発案したのではなく、地域に“必要とされた結果”として生まれたものでした
。

経営者にとって、ここに大きなヒントがあります。

信用とは、プレゼン資料や肩書きでは動きません。

まして、「支援してください」とお願いして得られるものではない。

“あなたが続けてきた行動を、誰が見ているか”

これこそが未来の協力者をつくる唯一の道です。


横浜信用金庫さんは、私たちの言葉を信じたのではなく、11年間の“地域との往復”を信じたのだと思います。

会員同士の支え合い、成功も失敗も包み隠さず共有する空気、そして一人ひとりが誰かの背中を押し続けてきた文化。

それが「金融機関という、最も慎重な存在」を動かしました。


私は今回、通帳を受け取った瞬間、これは終着点ではありません。

ここから、規約づくり、透明性の確保、資金の使い道…やるべきことは山ほどあります。

むしろ、ここからが本当の責任です。


最後に、これを読んでいる起業家の皆さんへ。

信用は、つくるものではありません。

積み重ねて、待つものです。


焦って結果を追うのではなく、目の前の一つ一つを大切にすることでしか、“見えない応援者”は増えていきません。


地域の力で未来を育てる「まちbiz基金」。

これは一つの基金の話ではなく、挑戦を続ける人には、必ず見ている人がいるという証明です。


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