配信日時 2023/02/16 22:00

【号外版】「ローマ帝国とキリスト教編」~第15話~ 二人の皇帝


〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。




  ☆西欧の神話・歴史・宗教まとめ読み「ローマ帝国とキリスト教編」
   ~第16話~ 5賢帝最後のマルクスアウレリウス



 西暦138年 ハドリアヌスが62歳で亡くなる。

 西暦161年 ピウスが75歳で亡くなる。




 =妻の浮気も見抜けなかった真面目な皇帝=

 
マルクスは哲人皇帝と言われるほどの哲学者だった。その著書「自省録」はあまりにも有名である。



本書の中で、ローマ帝国皇帝とストア派哲学者の間で、苦しんだマルクスの心がにじみ出たりしていておもしろい。



しかし、法律を整備して、奴隷の待遇を改善したり、学校や病院を建設して、教育や貧しい者たちの生活の向上に務めたりと、政治や経済に関しての能力はなかったが、慈悲深い性格で、好まれた皇帝であった。



そういう性格だから、本来は戦いを好まなかったが、マルクスの性格を知った他の蛮族たちは、絶好のチャンスと考え、戦争が多発した。
そのため、どの皇帝よりも戦地にいることが多かった(笑)

 

まあ、マルクスは、有能ではあった。
しかし、本が好きな人にありがちな、世間知らずに育った感はある。

 

その代表的な例が、妻ファウスティナの醜聞である!!

 

ファウスティナは前皇帝ピウスの娘で、美貌ではあったが、非行で知られた女性であった。

 

彼女は、戦地に行くことが多かった夫の不在をいいことに、片っ端から男に言い寄り、不貞を楽しんだ。人の良いマルクスは、ファウスティナの愛人を、彼女の願いで、利権の多い高官に取り立てたりもした。

 

もちろん、マルクスはそんな関係になっているとは知らない(笑)

 

ローマ市民のほとんどが、今現在でもあるようなマスコミの情報に聞き入れ、彼女の乱れた生活を知っていたのに、皇帝だけは、知らなかった・・・ある意味おめでたいかも(笑)

 

妻ファウスティナが死ぬと、マルクスは、彼女を神格化するよう働きかけた。その内容とは、

 

「全ての男女は結婚する際に、貞操なるファウスティナ神の前で、愛の誓いを捧げなくてはならない」

 

という法律まで作ったのだから、マルクスって不貞の妻を完全に信用してたんでしょうね(笑)

 

ここで少し、キリスト教のことも出てきます。
全てにおいて善人だったマルクスでしたが、ストア派の思想を尊重したため、ローマの神々に対する信仰心を強めようとした。

 

そこで問題になるのが、またもやキリスト教であった。
ネロの時もそうだったが、信仰上のことが持ち上がると、決ってキリスト教が、やり玉にあがる。
 
 

そしてあの善人の塊のようなマルクスも、帝国の安定を脅かす危険な宗教と断定した。

 

西暦177年、マルクスがガリア(現フランス)のリヨンで、キリスト教徒たちに行った大迫害は、有名である。


 
=マルクスの死=

 
 
マルクスとファウスティナの間には、14人もの子供がいた。
しかし、病に倒れず成長したのはわずかに6人。うち男はなんと、コンモドゥスただ一人であった。

 

ということで、後継者はコンモドゥスであっさりと決定していた。

 

ファウスティナの私生活が乱れていたのは、すでに述べたとおりで、コンモドゥスがマルクスの実子ではない可能性は、充分にあった(笑)

 

それが理由だとは思うが、妻ファウスティナの死後、当時15歳であったコンモドゥスを副帝に任命し、共同統治を始めたことが、批判を浴び、マルクスの人物評価まで、下がったという。

 

たしかに、マルクスがコンモドゥスを退け、他の者を後継者に指名していれば、ローマ帝国は別の輝かしい時代を迎えていたかもしれない・・・

 

しかしそれは憶測でしかなく、哲人であるマルクスは、きわめて常識的に、実子を指名したわけである。異論はないだろう。

 

コンモドゥスを共同統治者に任命したあと、ゲルマニア地方で戦争となり、それに勝利したが、ウィルムで病に倒れた。

 

ストア派らしく、5日間断食し、6日目に起き上がって、コンモドゥスへの譲位を表明した。そしてベッドで眠るように亡くなったのである。

 

こうして、約90年もの、ローマ史上比類なき時代といわれた5賢帝の時代は終わりを告げた。
そして再びローマは、混乱の時代へと突入していくのであった・・・つづく


 

さて次回の「西欧の神話・歴史・宗教まとめ読み」は、18歳の新星コンモドゥスの就任から、悲惨な最期までを、お送りする。
お楽しみに~



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