〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。
☆西欧の神話・歴史・宗教まとめ読み
「ローマ帝国とキリスト教編」
~第9話~ ネロVSキリスト教の悲しい結末
西暦45年 パウロがキリスト教の伝道旅行を始める。
西暦54年 4代皇帝 クラウディウスが妻に毒殺される。
=ローマの大火=
さてネロはというと、叔母を安楽死させたり、前皇后オクタヴィアを殺害、また、警察長官が自宅で奴隷に殺害されると、主人の殺害を阻止しなかったという理由で、なんと家にいた奴隷400人全てが処刑となった。
また1回のパーティに400万セステルティウィス(5億円)をかけたり、死刑囚の財産はすべて皇帝に遺贈されるという法律を作ったりした。
当時ネロは25歳、すでにその体は、中年期を迎えたおっさんのような風貌だったという・・・
さらにネロは舞台で歌うことを趣味とし、ローマ全土から5000人以上の若者を呼び集めて、サクラに仕立て上げた。
因みにこのサクラには年間で約1億5千万以上の給料が支払われていたという。
そんなネロがアンツィオに滞在していた西暦64年7月19日、ローマ市の大競技場の一角から火の手があがった。
この火事によりローマ市内のほとんどが灰燼に帰した。
その様子をネロは塔の上から眺め、燃える様を、うっとりと見ていたという。
以前からネロには、ローマ市内に黄金宮殿を建設したいという夢があった。
しかし、当時のローマにはそんなスペースはなかった。
だからこの火事はネロにとって宮殿を建設するチャンスだった!!
そこですぐにネロは陣頭指揮をとり、民家や道路なども含め、急ピッチで再建がおこなわれ、火事からわずか2年ほどで、以前よりも美しいローマの街が甦ったのである。
この功績を市民は喜ぶと思っていたネロだったが、彼はあちこちで、この火事はネロの仕業だという噂を聞いたのである。
このままでは市民の心が離れてしまうと恐れたネロは、なんとキリスト教が放火したことにしたのである。
完全な濡れ衣である・・・
そのことでなんとキリスト教は何の罪もないのに、十字架刑にさせられたり、犬やライオンに噛み殺されたり、火あぶりにされたりして、大勢の人が処刑されていった
のである・・・
=クォ・ヴァディス=
「ローマへ行きたい」
パウロ年来の念願は思いがけない形で実現することとなった。
ところどころに寄港しながら長い月日をかけて地中海を行く船は、途中で暴風に襲われ、助かる見込みはないように見えたが、パウロが一同を励ました。
「みなさん、心配ありません。神が守ってくださいます」
その言葉どおり、船は難破しながらもマルタ島に漂着する。
九死に一生を得た同船者たちは、「この男、本当に神がついてるのかもしれない」と思ったことだろう。
マルタ島で一冬を過ごし、航海によい季節を待って出港、シラクサを経てナポリ湾に入港した。とうとうローマへ来た。
パウロの感慨はひとおしだったろう。
ローマ帝国はすでにネロの治世に入っていた。パウロはここでも宣教に励む。
この時期ペテロもローマに来ていたから、二人はあいまみえることもあっただろう。
やがて暴君ネロのキリスト教徒迫害が始まる。
つまびらかな記録は残されていないが、西暦64年頃、パウロはローマで捕えられ、剣で首を刎ねられて殉教、波乱に満ちた生涯を閉じたのである。
もう一人の雄ペテロは、ローマの大火を逃れてアッピア街道を急いでいた。
迫害を恐れての脱出だった。
突然、朝霧の中に主イエスの姿が浮かんだ。
ペテロは叫んだ。
「ドミネ・クオ・ヴァディス」
主よ、どこに行かれるのですか、の意である。
イエスは答えた。
「あなたが私の子等を見捨てるのならば、私がローマへ行き、もう一度十字架に懸かろう」
ローマにはまだ多くのキリスト教徒たちが残っていた。
それを見捨ててはなるまい。
ペテロは恥じて、いま来た道を引き返す…。
ローマに戻ったペテロはネロに捕らえられ、さかさ十字架の刑に処せられて殉教する。
「主イエスと同じ刑罰ではおそれ多いことです」
と、みずから望んで、さかさ十字架を選んだのである。
バチカン市国の中心にあるサン・ピエトロ寺院はその名の通り、ペテロの墓の上に建てられた聖堂だがその広場には、天国の鍵を握ったペテロの像が建っている。
=ネロの最後=
ネロはローマを再建させ、大火の原因をキリスト教にし、ペテロやパウロを処刑にして有頂天になっていた。
しかし破滅の時は、確実に近づいていた。
まず妻サビナが流産で死んだ。続いて、ネロ暗殺の陰謀が発覚、それがなんとセネカの弟子ルカヌスであった。
しかもセネカも共犯だという・・・
ルカヌスとセネカは、死刑となったが、その前に共に自殺してしまった。
あの優秀なセネカの自殺は、ローマ市民もネロに対して、我慢の限界に達した。
まずガリア州を統治していたウィンデクスが、またヒスパニアのタラコンネシス属州を統治していたガルバ総督が、反旗を翻した。
ネロはそれを聞いて気絶しそうになるが(笑)すぐさま徴兵をかけた。
しかしそれに応じる者は誰もいなかった・・・仕方なく奴隷をかき集めて、頭数だけは揃えたのである。
さて、ガルバは、イタリア半島を進軍し、ローマまであと数キロというところまで迫ると、各地の属州総督もガルバに同調し、ネロに反旗を翻した。
そしてついに、元老院からも「ネロは国家の敵」という宣告を受けた!!
慌てたネロは、親衛隊に共に脱出しようと言うが、誰も進み出る者はいなかった・・・ネロには最も過酷な死刑がかかせられることとなった。
それを知ったネロは、自ら命を絶とうとして、毒薬を飲もうとしたり、テヴェレ川に身を投げようとしたが、残念ながら勇気がなく、寸前のところで、止めてしまった。
ネロは潜伏先の知人宅で、ついに剣で自分の喉を突いたが、臆病な彼は、死ぬのに充分な強さで刺せなかった・・・そこで同行していた秘書官が、頚動脈まで、剣を導いてやり、ようやく死ぬことができたのである・・・
無実なキリスト教徒を、残酷な刑で処刑にしたり、わがままでやりたい放題のネロに、同情の余地はないでしょう・・・つづく
さて、次回は、ネロの時代が終わり、コロッセオの完成やポンペイの悲劇などをお送りします。お楽しみに~
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