配信日時 2022/10/20 22:00

【号外版】イエス・キリスト編」~最終話 イエスの復活


〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。



西欧の神話・歴史・宗教まとめ読み
イエス・キリスト編」~最終話 イエスの復活



アリマタヤのヨセフと呼ばれる男がいた。



テル・アビブの東にある町の古名である。



議員のヨセフと、呼ばれることもあったから、長老の一人として、議会に属していただろう。

 

いずれにせよ、裕福な貴族階級で、エルサレムの有力者であった。

 

彼は、ユダヤ教ではあったが、同時にイエスのよき理解者であった。



イエスが十字架で息を引き取ったのち、ローマ総督ピラトのもとへ行き、



「どうぞイエスの屍をお渡しください」

 

と願い出た。

 

まかりまちがえば、彼自身が糾弾されかねない危険な申し出だった。



それができたこと自体、彼がエルサレムの有力者であったという、なによりの証拠だろう

 

イエスの弟子たちは、何一つできなかったのだから…。



「よかろう」

 

ピラトは許可を与えた。
 


ヨセフは、イエスの遺体を十字架からおろし、きれいな亜麻布で包み、新しい墓に入れ、その墓の入り口に大きな石を置いて塞いだ。

 

死体には、香油を塗るのが当時の習慣だったが、このときは安息日の第一夜が、近づいていて、充分な手当てをする時間がなかった。



安息日に仕事をするのは禁じられていたからだ。

 

のちに安息日が明けるのを待って、女たちがイエスの墓へ行くのは、この香油を注ぐためだった。


 
安息日が明けると、朝早く女たちはイエスの墓へ向かう。

 

墓穴の入り口は、大きな石で塞がれていたはずなのに、ゴロリと脇に転がされ、黒い口がポッカリと開いていた。



「どうしたのかしら」中を覗くと、白い衣を着た若者が二人ですわっている。



「あら」

 

と驚く女たちに、



「驚くことはない。あの人はここにいない。かねて言われたとおり、復活されたのだ。復活してガリラヤに行かれる。さあ、帰って弟子たちに、そのことを伝えなさい」

 

と告げた。



おそらくこの二人は天使だったろう。
 


マグダラのマリアは、思いもかけない出来事にすっかり動転し、遺体がないことに、涙がこぼれ、ただうろたえるばかり、



「婦人よ、なぜ泣いているのか。誰をさがしているのか」

 

と、遺体のない墓の近くで男に尋ねられ、マグダラのマリアが、



「あなたがあの方を運び去ったのでしたら、どこに置いたのかおしえてください。私があの方を引き取ります」

 

と答える。



すると男は、親しみの籠もった声で、



「マリア」

 

と呼ぶ。それがイエスだった。

 

イエスとわかったときの彼女の驚きと喜び。



とびついてすがりつこうとしたが、イエスは



「私にすがりつくのはよしなさい。まだ父のもとへものぼっていないのだから」

 

と制する。



イエスとマリアの感動的な再会であった。
 


どうやらイエスは、復活はまず天上の神に報告すべき重要事項であり、それをしないうちに、女と愁嘆場などを演じてはいけなかったらしい。


 
復活したイエスはいろいろなところに現れた

 

エルサレムから西へ十キロほど行ったところに、エマオという村があった。
 


その近くの街道で、イエスの弟子二人が、復活したイエスと、食事を共にしている。

 

二人は復活したイエスに会った証人として長く語り伝えられることとなった。

 

また十二人の弟子の一人である、トマスの前にもイエスが現れて、



「さあ、トマス。あなたの指をここに当ててよく見なさい。私の脇腹にも手を伸ばしてみなさい。信じない者ではなく、信じる者になりなさい」

 
と、前に立った。

 

トマスが調べてみると、イエスの手には十字架の釘の跡が、脇腹にはローマ兵の槍で刺された跡がくっきりと残っていた。

 

イエスはさらに付け加えて、



「トマスよ。私を見たから信じたのか。見ないのに信じる人は、幸いである」

 

と言う。



トマスはさぞかしおそれいったことだろう。

 

最後にイエスはペテロたち直近の弟子たちとガリラヤで朝食を取り、そこで、イエスのこれまでの教えを、広めるよう伝えた。

 

ペテロは改めて自分の使命を自覚した。



「エルサレムに行こう」とペテロは思った。



ガリラヤ湖畔に留まっていては、イエスの教えを広めるのがむつかしい。
ペテロは仲間たちと一緒にエルサレムへのぼった。

 

ペテロの直弟子の一人であるマルコの母、マリアの家がエルサレムにあって、そこがペテロたちの溜まり乳場となった。



それがエルサレムの教会へと発展していくのであった・・・完



イエス・キリスト編・・・いかがでしたでしょうか!?
 


さて、次回は再びローマへと舞台を戻します



その概要を簡単にお伝えします。

「ローマ帝国とキリスト教編」

ローマ皇帝ネロの迫害により、次々と殉教していくキリスト教の信者たち。
 
そんな水と油の関係にあった、ローマ帝国とキリスト教が、ついに手を結ぶ瞬間をお見逃しなく!!





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