〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。
西欧の神話・歴史・宗教まとめ読み
~第8話 キリストの奇蹟その1
一 パンと魚の奇蹟
イエスは舟から上がり、大勢の群衆を見て、飼い主のいない羊のような有様を深く憐れみいろいろと教え始められた。
そのうちだいぶ時もたったので、弟子たちがイエスの前に来て言った。
「ここは人里離れた所で、時間もだいぶたちました。人々を解散させてください。そうすれば自分で周りの里や村へ、何か食べるものを買いに行くでしょう」
これに対してイエスは、
「あなたがたが彼らに食べ物を与えなさい」
とお答えになった。弟子たちは、
「わたしたちが二百デナリオンものパンを買ってきて、みんなに食べさせるのですか」
と言った。イエスは言われた。
「パンは幾つあるのか。見て来なさい」
弟子たちは確かめて来て、言った。
「五つあります。それに魚が二匹です」
そこで、イエスは弟子たちに、皆を組に分けて、青草の上に座らせるようにお命じになった。
人々は、百人、五十人ずつまとまって腰をおろした。
イエスは五つのパンと二匹の魚を取り、天を仰いで賛美の祈りを唱え、パンを裂いて、弟子たちに渡しては配らせ、二匹の魚も皆に分配された。
すべての人が食べて満腹した。
そして、パンの屑と魚の残りを集めると、十二のカゴにいっぱいになった。
パンを食べた人は男が五千人であった。
よくあるイエスの基本的な奇蹟である。
彼は、食べ物を出したり、病気を治す奇蹟が多い。
今回のこの奇蹟は、イエスのありがたい言葉の食べ物を食べて、イエスの信者になり、心が満たされたことの例えだとされている・・・
二 カナの婚礼
カナはガリラヤの町で、湖岸から西へ二十キロ、ナザレから北へ十五キロほど行った位置にある。
ヨルダン川で洗礼を受けて少したって、イエスは招かれてカナに赴き、知人の結婚式に出席した。
幾人かの弟子たちも一緒だった。母のマリアもそこに来ていた。
祝宴がすすむにつれ、酒が足りなくなった。
「おーい葡萄酒を頼む」
そう言われても、酒がめの底には、いくらも残っていない。マリアがイエスに告げた。
「葡萄酒がなくなりました」
イエスは答えた。
「婦人よ、私とどんなかかわりがあるのです。私の時はまだ来ていません」
その冷ややかな回答にもかかわらず、マリアは周囲の召使いたちに、
「この人が、なにか言いつけたら、そのとおりにしてください」
と命ずる。
そばには大きな石がめが六つ置いてあった。
それを指してイエスが、
「いっぱいに水をいれなさい」
と言う。
召使いたちが言われたとおりに六つの石がめに水を満たすと、今度は、
「さあ、それを汲んで宴会の世話役のところへ持って行きなさい」
と、イエスは命じた。宴会の世話役が味見をすると、
「うまい」
なんと、水は葡萄酒に変わっていた。
何も知らない世話役は、花婿を呼んで、
「いやあ、まいった、まいった。どこの家でも、はじめはよい酒を出すけど、酔いがまわったころになると、わるい酒に替えたりするところが、あんたは偉い。ますますよい酒を出して馳走してくれる」
と誉めそやす。
花婿もなにを言われたのか、よくわからなかったろう。
しかし、弟子たちは知っていた。水が酒に変えられたことを…
またここで、奇蹟が語られているが、イエスが水を葡萄酒に本当に変えたのか!しかも、病人を癒したり、貧しいものに食べ物を与えたりするのとは違うこの場面で、奇蹟は必要ないのではないだろうか!?
ここは私の希望ではあるが、「私の時」はまだ来ていないけれど、母の立場を考え、また祝宴のムードをそこなわないために、あえて奇蹟をおこなったのではないかと思う。
まあ、水が葡萄酒に替わったのは、信仰心のない私には、にわかには信じられないが、おそらく隠してあった酒を出したか、酒屋へ急いで弟子が買いに行ったかして、イエスの奇蹟として伝えられたのかなと思う。
そう言ったらみもふたもないですね(笑)
また、イエスとマリアの親子の対面がここでは書かれているが、どことなく、ちぐはぐである。
恐らく二人は、この日久しぶりに顔をあわせたのではなかったか。
十数年前に、イエスが両親の家を出て以来はじめて、出会ったのではないだろうか・・・
三 病気を癒すイエス
ある日のこと、イエスはカペナウムにいた。
カペナウムはガリラヤ湖北端の町で、にぎやかな港町だった。
毎度の事ながら、その日も、イエスの住む家のまわりに大勢の人が集まって来て騒いでいる。
「すごい人らしいぞ。救世主かもしれん。病気を治すんだとさ」
イエスの噂はすでに広まっていた。
ある者は教えを聞こうとし、ある者は病を治してもらおうとして、さらに野次馬やユダヤ教のスパイなども加わって、イエスの行くところは、いつも人の群れで溢れていた。
「担架が来たぞ」
「戸板の上に人を載せているんだ」
四人の男が、中風を患った病人を運んで来たが、家の出入り口付近は人が多くて中へ入れない。
「よし、屋根をはがせ」
四人の男たちはどうしても病人を治してほしかったのだろう。屋根のほうは、あとで修理をしておけば、それですむ。
「ホイサッサ」
「エッサッサ」
屋根に穴を開け、病人を床ごとイエスの前に吊り降ろした。
荒っぽいやり方だが、彼等の願いがそれほど真摯なものだった。
イエスも病人の懇望と、四人の男たちの友情を感じ取ったのだろう。
「元気を出しなさい。あなたの罪は赦された」
と病人に告げた。
そばで聞いていたユダヤ教の律法学者が、
「けしからん。神を冒涜している」
と、騒ぎ出す。
イエスの住まいを覗いていたユダヤ教の律法学者たちは、イエスが何者か知らなかった。
イエスの卓越した能力を知らなかった。
こざかしい男が不遜な教えを垂れている、と苛立っていた。
説教を聞きながらいずれ尻尾を捕まえてやろうと狙っていたのである。
罪を赦すのは神の仕事であり、神のみに許されたことであった。
どこの馬の骨かわからぬ若僧にそんな崇高な役割が許されてよいものか。神の権限を侵す重大な罪悪だったのである。
神を冒涜するのは人殺しより重い罪だった。
イエスは敢然として答える。
「あなたたちはなにを考えているのか。中風の病人に向かって、あなたの罪は赦された、と言うのと、起きて歩け、と言うのとどちらがやさしいことだろうか。
私がこの地上で罪を赦す権威を持っていることを知らせてあげよう」
そう言うと、イエスは中風の病人に向かって告げた。
「起き上がって床を担ぎ、家に帰りなさい」
と。病人はたちまち立ち上がり、床を担ぎ上げてスタスタと家へ帰って行った。
「うそ」
「信じられない」
人々の驚きと賛美はたいへんなものだった。
こうしてイエスの神性が深く人々の胸に印象づけられた。
前文にでてくるユダヤ教の律法学者だが、イエス・キリストとユダヤ教の関係は少々ややこしい。
イエスの教えであるキリスト教は、たしかにユダヤ教を母体としているが、その一方でユダヤ教に対する強烈な批判でもあった。
イエスが生きていた時代には、ユダヤ教は絶大な権威を担っていたから、それに楯つく者は、激しい非難と迫害を受けるのである。
イエス自身がその言動から判断して、ユダヤ教への反逆者と言われて当然の部分も大いに持っていたのである。
さて、次回の西欧の神話・歴史・宗教まとめ読みは、イエス・キリスト編の第9話、「キリストの奇蹟その2」をお送りする。
~お楽しみに
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