配信日時 2022/08/04 22:00

【号外版】「イエス・キリスト編」~第6話 イエスの偉業の始まりと一番弟子ペテロ


〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。



西欧の神話・歴史・宗教まとめ読み



~第6話~ イエスの偉業のはじまりと一番弟子ペテロ



イエスの公的生活は二年半に満たない。西暦二十八年の初頭から三十年の春まで。



十字架による処刑は四月七日の午後と推定されている。
 


イエスが人間であるならば、まことに短い生涯であった。

 

西暦二十八年初頭、ヨルダン川のほとりでヨハネから洗礼を受けたあと、イエスは荒野に出て四十日間の断食を敢行して宗教的な修練を積んだ。
 


空腹のイエスの前に悪魔が現れて、

 

「どうだ、神の子なら、この石をパンに変えてみろよ」

 

と誘惑する。イエスはきっぱりと答えた。

 

「人はパンだけで生きるものではない、神の口から出る一つ一つの言葉で生きる、と尊い本に書いてある」

 

「ふうん」

 

悪魔は、さながら魔法使いみたいにイエスをエルサレムの上空に運んで、

 

「ほら、飛び降りてみろよ。神の子なら天使が途中で支えてくれるんだろ」

 

と唆す。イエスは厳かに答えた。

 

「あなたの神を試してはならない、と書いてある」

 

悪魔はさらにイエスを、とてつもなく高い山の頂上に連れて行き、世界のすべての国々の繁栄を見せた上で、

 

「どうだ私にひれ伏するなら、この繁栄を全部くれてやってもいいんだぜ」

 

と、ほくそ笑んだ。イエスは厳しく答えた。

 

「退けサタン。あなたの神を拝み、ただその神に仕えよ、と尊い本に書いてある」

 

とイエスは神を至上のものと考え、その教えを尊び、敬虔に仕えること、それが永遠の恵みであり、私が守る道であるという宣言をおこない、荒野から帰った。

 

その後イエスはガリラヤ地方中心に自らの教えを説き、病人を癒し、奇蹟をおこない、十二人の直弟子を集める。噂は広がってイエスの行くところには、いつも民衆が群がって来たのである。

 

イエス・キリストの宗教活動の始まりである。



二 ペテロとアンデレとヨハネとヤコブ
 
 

最初にイエスに会った弟子は、漁師のアンデレだった。



アンデレは洗礼者ヨハネの弟子であり、イエスについて、

 

「あの人は救世主だ」

 

といったふうな教示をヨハネから受けていたのだろう。



イエスのあとを追い、イエスと同じ家に泊まって、おおいに心服した。アンデレの兄がシモン、のちのペテロである。



アンデレは兄に会って、

 

「あの人は救世主だぞ」

 

と伝えた。

 

シモンもまた漁師だった。
 


二人がガリラヤ湖の岸辺で網を洗っていると群衆の騒ぎが聞こえ、その中にイエスが立っている。



イエスが兄弟を見つけ、

 

「私を乗せて、岸から少し漕ぎ出してくれないかな」

 

イエスがそう頼んだのは、群衆にもみくちゃにされずに教えを語るためだった。

 

「わかりました」



二人はほどよい位置まで漕ぎ出して舟を止める。
 


イエスは舟の中に腰をおろして説教をしたのち、

 

「沖へ舟を出して、魚を捕りなさい」

 

と命じた。

 

「私たちは夜通し漁をしてたんです。それでも一匹も捕れなかった」
 


「まあ、いいから。沖に出て、漁をしてごらんよ」

 

言われるままに舟をガリラヤ湖の深みへ出して網を落としてみれば、かかるわ、かかるわ、網が破れそうになるほどいっぱいになった

 

「こりゃすごい。おい、ほかの舟を呼べ」

 

近くにいる仲間の舟に合図して呼び、その舟もまた沈みそうになるほどの大漁を得た。



一部始終をさりげなく眺めているイエス…。

 

「こりゃ、奇蹟だ。ただ者じゃないぞ」

 

と、シモンは思ったにちがいない。

 

「私についてきなさい」

 

とイエスに言われ、畏怖の念におののいてひれ伏し、

 

「私は、ただの漁師です。わるいこともいっぱいしてきました。とてもあなたのそばにいられるような者じゃありません」

 

シモンは素朴で、生真面目で、少々臆病なところがある青年だった。

 

「おそれることはない。今日からは魚を捕る漁師ではなく、人間を捕る漁師となりなさい」

 

よほど感動が大きかったのだろう。弟のアンデレと一緒に舟を岸にあげ、その場でイエスに従う弟子となった。

 

もう一隻の舟に乗っていたのは、これも漁師の兄弟で、ゼベダイの子ヤコブとヨハネだったと思われる。



イエスの霊験をまのあたりに眺め、人柄にも激しく打たれるものがあった。

 

「私たちも一緒にお供させていただいて、よろしいでしょうか」
 


「いいとも。ついて来なさい」

 

四人の漁師は、即座に転職を決意し、イエスの弟子となった。

 

ここで少し解説すると、まだ洗礼者ヨハネが生存していた頃に、ヨハネの弟子だったアンデレが、イエスの弟子に寝返ったことは、ポイントである。

 

当時、ヨハネの教団は絶大な勢力を保っていたと思われる。そ
こに新興勢力のイエスの教えに、アンデレが寝返り、兄ペテロと共に、弟子となる。

 

実際にこの時期は、ヨハネの教団をある意味、乗っ取るような方法で、自らの支持者を増やしていったと思われる。



その後、ヨハネは処刑され、自然にヨハネの弟子たちは、ヨハネの遺志を継ぐイエスのもとへと流れたのだろう。

 

また、魚が大量に捕れたという奇蹟は、魚が実際に捕れたのではなく、信者が増えたことの比喩だと思われる。


 
それからの後、イエスは、

 

「シモンよ」

 

と声をかけた

 

「はい?」
 


「これからはペテロと名を改めなさい」
 


「わかりました」

 

ペテロとは岩の意である。



世界の繁栄を支える力強い岩になってほしいというイエスの願いで、そう名付けられた。

 

だからペテロは、本当の名前ではなかったのだ(笑)



ペテロはまた、弟に従って、イエスの弟子となるが、この頃はまだ、ただイエスのそばにいて、雑用をこなすような、役割だったと思われる。




さて次回の「イエス・キリスト編」は、~第7話「十二人の使徒」をお送りする。

ペテロたち以外の弟子たちの出会いの話しをする。そしてついに十二人の使徒が勢ぞろいするのでお楽しみに~


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