〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。
西欧の神話・歴史・宗教まとめ読み
いよいよ長かったトロイア戦争も、クライマックスを迎えることになる。
これまでトロイアの英雄ヘクトルの死、ギリシャの英雄アキレウスの死があり、多くの武将が亡くなった。
そして、そのアキレウスを失ったギリシャ軍では、占い師であるカルカスの言葉によりこの戦に勝つためには、三つの条件が必要だということを知る。
一つヘラクレスの弓が必要だった。
ヘラクレスの弓は、十年前にレムノス島に置き去りにされていたピロクテテスが持っていた弓で、英雄ヘラクレスから与えられたものであった
すぐに、ピロクテテスをレムノス島に迎えにいき、呼び寄せると、早速、アキレウスを倒したパリスを、そのヘラクレスの弓で射抜いた
パリスは、あっけなく射られ矢の毒で、死んでしまう。
もう一つは、アキレウスの子の参戦だった。
これは、アキレウスの故郷から息子ネオプトレモスを呼び寄せた。
そして3つめに、トロイアの神殿にあるパラディオンの神像が必要だった。
これが一番の困難だったが、オデュッセウスはディオメデスの肩車に乗ってトロイア城内に忍び込むと、偶然にも悲しみに暮れているヘレネに会った。
ヘレネは、夫パリスの死により、もはやトロイアにいる必要性を失っていた。
そう、もう彼女はトロイアの生活には飽き飽きしていたのだ。
なんと、勝手な女でしょう・・・あなたのために戦争になっているのに。
オデュッセウスは、そんなヘレネの心情をついてギリシャに帰ることを説得し、パラディオンの神像のありかを、教えてもらう。
余談だが、だいたい戦力が拮抗した戦争というのは、味方から裏切り者を出した方が、負けるのである。
日本でも関が原の合戦という、拮抗した戦があったが、あれも西軍に裏切り者が多数いたことが、敗因である。
このトロイアの戦争も、ヘレネという裏切り者によって勝負が左右されることとなるのである。
ヘレネは迷ったあげくに、オデュッセウスの味方をすることに同意し、パラディオンの神像を手に入れた。
これで3つの条件が揃った。その頃には木馬も完成し、いよいよ計画を実行した。
木馬の外側に「故郷への無事なる帰還を願ってアテネ女神にこれを奉納する」と書記し、木馬内に隠れた。
そして海沿いに設営されていた陣営を焼き払い、船団はいっせいに、トロイアの海岸を離れ、沖に消えていった。
「ギリシャ軍が逃げていくぞ! 俺たちの勝ちだ、トロイア万歳!!」
10年にも及んだ長い戦いがこれで終わった・・・トロイア城内は歓喜で沸き返った。
たちまち祝宴の用意が始まった。
そのとき、城外に置いてある巨大な木馬を見つけた。
「あれは、なんだ」
城外に置いてある木馬・・・胴体には。アテネ女神へ奉納と書いてある・・・
トロイア人は、すぐにこの巨大な木馬を城内に引き込み、アテネ女神の神殿に捧げようとした。
そのとき、神官ラオコーンや王女カッサンドラが、ギリシャ軍の謀略だと反対した。
カッサンドラは特に前にも触れたが、予知能力を持っていたので、すぐに中に人がいることを当てていた。
しかし、彼女の予言は、的中するが、誰にも信じてもらえないという宿命を背負っていたので、誰もカッサンドラの言葉に耳を傾けない。
さらに、神官ラオコーンは、沖合いから二匹の蛇が現れ、ラオコーンと息子に絡み付き、絞め殺してしまう。
木馬を城内に運び込んでからは、戦勝に酔いしれるトロイア人たちの、狂喜乱舞の大騒ぎその騒ぎは夜まで続いた・・・
それまでじっと木馬の中にいたギリシャ軍はトロイア人が眠りについたのを確認すると、木馬から現れ、沖に向かって狼煙をあげる。
ヘレネの合図でさらに多くのギリシャ軍が現れた。
木馬の中から現れたのは、オデュッセウス、ディオメデス、メネラオス、アキレウスの息子ネオプトレモスなどであった。
消え去っていた船団がトロイアの海岸めがけて戻ってくる。
城門が内側から開けられるとどっと槍をかざしたギリシャの軍勢が踊りこむ。
酔いつぶれていたトロイア人たちが、気づいたときはもう遅かった・・・
ネオプトレモスは、父アキレウスの仇として、トロイア王のプリアモスを惨殺した。
また、メネラオスは、トロイア王子ディポボスを倒して、ついに妻ヘレネを奪い返した。
トロイアの男たちは、次々に殺され、また女たちは戦利品として、連れ去られていった。
そして、トロイア城には火を放たれ、紅蓮の炎に包まれた・・・
トロイアの陥落である・・・
その中で、唯一炎の中から、逃れた武将がいる・・・それがアイネイアスである。
彼は、自分の軍隊と家族とともに、トロイアから脱出した・・・ただ一人妻だけが、逃げることができなかったが・・・
戦利品を分け合ったギリシャ軍は、勝ちどきを上げると、すぐに帰途につく。
総帥アガメムノンは、王女カッサンドラを、アキレウスの子ネオプトレモスは、ヘクトルの妻アンドロマケを、オデュッセウスは王妃ヘカベをもらい受けた。
そして、メネラオスの船にはヘレネが乗っていた・・・そう考えるとこの戦争は何だったのだろうか!!
やっぱり、神々が人口削減したいだけのための戦争ということになるんでしょうねえ!!
実はこの帰途にも色々あって、それは、ホメロスの「オデュッセイア」という作品に詠われているのだが、このシリーズは、ローマ帝国へ繋がるアイネイアスを追わなければならないので、簡単に結果だけを伝えよう。
まず総帥アガメムノンは、無事故郷のミケナイに凱旋したが、王妃クリュタイムネストラの裏切りに遭って、殺される。
豪腕ディオメデスは、故郷が別の国に変わっていた。
メネラオスは、途中嵐に遭い、エジプトに流されたが、無事に帰国した。
老将ネストルも無事に帰国した。
そして残るはオデュッセウスだが、彼はなんと故郷イタキに帰国するのに、実に10年の歳月をかけて、たどり着くのである。
その数々の苦労や冒険談がホメロスの「オデュッセイア」に詠われているということである。・・・完
さて、次回はようやくローマへと舞台が移ります。
そして、神話の時代から徐々に歴史時代へと入っていくのです。
その概要を簡単に「ローマ帝国編」としてお伝えしていくので皆様お楽しみに(笑)
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