配信日時 2021/12/30 22:00

【号外版】ギリシャ神話創世記編~第4話~パリスとヘレネ


〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。



西欧の神話・歴史・宗教まとめ読み


 
さて、前回まで、女神たちが美しさを求めて争った結果、羊飼いのパリスに、その判断をさせ、アフロディテが選ばれた。選ばれなかったヘラとアテネは、復讐を誓った。
パリスはある競技会で優勝し、自分がトロイアの王子だということを知ったというのが、前回までの簡単な内容である。



今回は、このパリスがトロイアの王子としてある使命を果たすため、ギリシャはスパルタに向かうところから、始まる。

 

スパルタへ行く目的は、数十年前に、トロイアの王、プリアモスが敬愛する姉、ヘシオネがいるのだが、その当時トロイアは弱国で、ギリシャに略奪された経緯があった。

 

トロイアも今は強国となり、姉を取り戻そうということになり、その使命をパリスに命じたのである。

 

パリスは、艦隊を率いてエーゲ海を、西へ進んだ。

 

さて、スパルタにはメネラオスという王がいて、その妻にヘレネがいた。
 


2人の結婚には、おもしろいエピソードがある。

 

ヘレネは、絶世の美女といわれていた。



彼女の母親はレダで、やはり美しくそのレダに、白鳥に化けてまで彼女と交わりたかったのが、浮気者のゼウスであった。



そう、あのギリシャ神話最高の神、ゼウスである。

 

大神ゼウスとレダとの間にできた子が、ヘレネだった。



レダも美人だったが、ヘレネはさらに美しかったといわれている。



その美しさは、周囲を威圧するほどに、眩く光る美女であったという。

 

そんなヘレネが、結婚適齢期になると、ギリシャの国王たちは、この美女との結婚を申し込んだ。



ヘレネの養い親は、候補者たちに次の約束を誓わせた。

 

一つ、候補者の中から、ヘレネの意志によって選ばせる。
 


一つ、決定後は、それに従い、不服を申し述べない。
 


一つ、もし後日、ヘレネを奪おうとする者が現れたら、候補者たちは、一致団決して、ヘレネを取り戻す。

 

こういう誓約の上、ヘレネは数多くいた候補者たちの中から、スパルタの王、メネラオスを選んだのである。

 

そのスパルタに、パリスは降り立った。
しかし、スパルタの王、メネラオスは、不在だった。

 

王がいない場合は、王妃が交渉に立つことになる。



ヘレネは退屈で暇な毎日を送っていたため、他国の王子に会ってみたくなった。

 

パリスが、神殿に参拝するという情報を仕入れると、適当な口実を作って時間を合わせてその神殿へ向かった。

 

パリスが奉納を終えて、振り返ると、背後にヘレネが手勢を率いて、立っていた。

 

「・・・・・・」



パリスはあまりの美しさに、声も出なかった
 


ヘレネのほうも、またこの異国の王子の美貌に、心を奪われてしまった。

 

周囲に人がいるのも忘れて、しばし見つめ合う二人-。

 

パリスは神との啓示にでも打たれたかのように、「この人がアフロディテが私に約束した女だ」と思った。

 

ヘレネもまた、何か運命的なものを感じていただろう。


しかしヘレネにはスパルタの王妃という立場がある。



そう思うと、必死の思いで、パリスの前から立ち去った。

 

しかし、パリスは自分の置かれた立場も、使命も完全に忘れていた。
 


覚えていたのは、女神アフロディテとの約束だった(笑)

 

ヘレネは必死で身を隠し、夫メネラオスの帰還を願った。



そうしないと、自分がどうなってしまうか、怖かったのだ。

 

だがその前に、パリスがヘレネの前に現れた



表向きはスパルタ王妃の表敬訪問ということだが、パリスの目的は一つ、ヘレネを妻にすることだった。

 

パリスはヘレネの目を見つめると、女神アフロディテの加護を信じながらヘレネを力強く抱きしめた。



ヘレネはこの瞬間、もうパリスから離れたくないと強く思い、恋の炎が燃え盛った。

 

パリスは、ヘレネを連れて、風のようにスパルタの地を立ち去ったのである。


 
このパリスとヘレネの行動に、色々な意見があるでしょうが、国を背負って立つ立場を、全く無視してしまっているのが、なんとも・・・
 


ただの男女の色恋のことなら、こういうことも、あるかもしれないけど(笑)


 
当然だが、夫メネラオスは激怒した。



そして、かつてヘレネを争った候補者たちに要請をすると、メネラオスの兄アガメムノンをはじめ、オデュッセウスやアキレウスといった名だたる武将が加わり、トロイア遠征隊が組織された。

 

パリスのこの行動には、プリアモスの王も納得はできなかったが、ヘレネを交換条件に、姉のヘシオネを返してもらおうと画策した。

 

しかしギリシャの使者は、それとこれとは別の話しと、全く取り合うこともなく、ついに交渉は決裂し、トロイア戦争へと、突入していくことになったのである。

 

この戦争の末路を予測していたのは、末娘のカッサンドラだった。
 


彼女はプリアモス王の娘であり、パリスの妹である。
 


彼女は、トロイアの負けが見えることを、父であるプリアモスに告げたが、彼は全く聞く耳を持たなかった。

 

前回でもパリスが兄弟だということを、知っていたこのカッサンドラは、何者なんだろうか。



それは、また次回にお話しさせていただこう




 「次回予告」

ギリシャ神話創世記編 ~第5話~ 二人の悲劇のヒロイン

 

さて、いよいよトロイア戦争が開戦されます次回はその前のエピソードとして、トロイアの美女カッサンドラと、ギリシャの総大将アガメムノンの長女イピゲネイアの、悲劇的な物語をお伝えします。



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