配信日時 2021/11/04 22:00

【号外版】 旧約聖書編 第24話 魚に飲み込まれたヨナ


〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。



西欧の宗教・歴史・神話まとめ読み



アダムとエバなどの神話的部分から始まり、アブラハムからソロモンまでの歴史的部分を終え、前回から、旧約聖書の中でも、おもしろいお薦めのお話しをさせていただいている



前回は3回に渡って、サムソンのお話しをさせてもらったが、今回は、魚に飲み込まれた男のお話しである!!

 

どこかで聞いたことがあると思うが、童話ピノキオではない(笑)



さてお話しは、紀元前8世紀、アッシリア帝国が権勢を奮っていた頃の時代である・・・



この大帝国は、残虐な行為で、領土を広げて征服していっていた。



そんなアッシリアの近くにあるイスラエル王国は、恐ろしくて怯えて暮らしていた。



そんなとき、ナザレの村の近くに住むヨナという預言者に、神の言葉が聞こえた。



「おおいなる都、ニネベに行きなさい。行って、アッシリアの人々に悔い改めるよう、伝えなさい。さもなければ40日で滅びると」



ニネベとはアッシリアの首都であった。



そんなところにイスラエルの預言者が行くなんて、自殺行為である。

 

ヨナは神の言葉に逆らい、東にあるニネベとは逆の西へ向かう船に乗る。



しかし、神はそれを許さず、突風を起こし、海は荒れ狂い出した。



「帆をたたんで、荷を海に流せ」



「助けてくれ~」
 


船は木の葉のように、無抵抗に揺れ動く。



みんなが右往左往とするなかでヨナは神の怒りを感じ、自分の責任と思い、船底で狸寝入りしていた(笑)



そこへ、親切にもヨナを助け起こし、皆で助かる方法を探った。



しかし、方法なんてあるわけない。



こんなとき古代の人は、どう考えるか!

 

天災は神の怒りと考え、生贄を捧げて事を凌ごうと考えたのである。



古事記のヤマトタケルの時と同じである。
ヤマトタケルの時は、恋人のオトタチバナヒメが入水したおかげで、海を渡ることができた。
とても悲しいお話しであった。



科学のない時代では、仕方がない。
こんな時代に生まれなくてよかった(ほっ)



全員でくじを引き、当たった人が海に投げられることになった。



まあ、結果はみなさんの予想通り、ヨナが当たったのである。



「やっぱりな・・・」



ヨナは覚悟を決め、みんなに神の言葉に逆らい、船に乗ったことを白状した。



そう素直に白状されると、かえって生贄には賛成できない。



そこで、頑張って岸へ帰る努力をするが、海は荒れ狂うばかり・・・



結局、ヨナを海に捧げることにした。



ヨナは海に投げ込まれると、海は一気に静まり、青空が現われた。



さて、海に投げられたヨナはどうなったか!



ヨナは死を覚悟していたが、神は見捨てなかった。



ここで巨大な魚が登場する!!



神は魚に命じてヨナを飲み込ませた。
 


喉から食道を通って胃の腑に落ちた。



「なんだここは・・・」



ヨナは三日三晩、魚の腹の中で、神に祈る。



4日目に魚から吐き出され、無事陸地にたどり着いた。



そして今度こそ、ニネベに行くことにした。
一難去ってまた一難・・・



ニネベはアッシリアの首都だけに、かなり大きな都だった。



そこをヨナは3日かけて、大きな声で叫びながら歩いた。



「アッシリアの人々よ、よく聞くがいい。残酷な行為を即刻やめないとあと40日で、ニネベは滅びてしまうぞ」



ヨナの噂は知れ渡っていたのだろう。



荒れた海に生贄に捧げられても巨大な魚に食べられても、不死身の如く、甦った男として・・・神の力がなければ、あり得ないだろう。



当然にアッシリアの人々もヨナを恐れ、それまでろくなことをしていなかったが、イスラエルの神を敬い、悔い改めて、断食まで始めた。



王様までもが、王座を退位し、断食をした。



ヨナは神の言葉通り、事を成したが、複雑な気分であった。何が?



ヨナにとってはアッシリアは滅びてほしい国なのだ。



ニネベの都が悔い改めてしまったら、命が長らえてしまう。



むしろヨナはそっちの理由で、ニネベに行きたくなかったのではないだろうか!?



ヨナは悔い改めているアッシリアの人々を横目で見ながらも、40日たったら、ニネベは滅びることを、心の奥底で願っていた。



その日が来るまでは、ニネベに留まった。



そして都の外に小屋を作り待ちわびていた。



小屋の脇に唐ゴマの木があって、これが大きな葉を広げていて、とてもよい日陰を作っていた。



暑い日が続いていたので、ヨナは大いに喜んで、その下で眠った。



しかし翌朝になって目が覚めると、木に虫がたかって、葉を食い尽くしてしまい、直射日光がヨナの顔を照り付けていた・・・



ヨナはすっかり弱ってしまい、不機嫌になった。



そして神に対して、恨み言を呟いた。



「ヨナよ、怒っているのか・・・あなたは自分で育てたわけでもない木が一夜で葉を繁らせ、一夜で滅びたことを惜しんでいる。ならばどうして神である私が、ニネベを惜しまずにいられようか・・・」



さらに、



「大勢の人間、無数の家畜、みんな私が与えたものなのだから」



ヨナは改めて、神の御心を知り、ひれ伏したのである。



この物語は、ヨナ書に描かれている。




預言者であるヨナが、死んでもおかしくない状況にもかかわらず、巨大な魚に飲まれて、4日後に甦ったことが、イエス・キリストの復活を予告するものとして、暗示されている



また、イスラエルの民ではないアッシリアの人々まで、救済していることも大きなポイントである。



今までの旧約聖書とはまさに観点が違う。



ユダヤ教より、キリスト教の考えに近い話しが、このヨナ書であるとも言える。



さてこの後どうなったかというと、ニネベは滅亡を免れ、アッシリアはますます勢いを増し、ついには北イスラエル王国を滅ぼしてしまう。



ヨナが知ったらこの結果は、「ほらみたことか」だろう。



結末的には、救われない話しにも思えてならない(笑)・・・つづく




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