〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。
西欧の神話・歴史・宗教まとめ読み
ソロモン王の時代というのは、優雅で穏やかな時間が、イスラエル王国には流れていた。
しかし、やがて繁栄を誇るイスラエル王国にも、翳りが見え始め、崩壊へ向けて、一歩一歩進んでいく・・・
ソロモン王は父ダビデ王を継承しイスラエル神への強い信仰に加え、知識人でもあった彼は、経済に通じ、貿易を興し、自然科学にも強かった。
また大勢の妻妾の中には、異国の女たちがいて、彼女たちの文化に興味を持ったりもした。
だがそれがいけなかった。なにしろイスラエルの神はものすごい焼きもちやきである。
異国の文化に興味を持つなど、許せないことなのだ。
そして罰が下された。
ソロモン王に才能を認められ、重く用いられていたヤロブアムという者がいた。
たいした血筋ではなかったが、あるとき預言者に出会った。
預言者は、自分の着ている衣服を12に引き裂いて、10を取れと言った。
ヤロブアムは何がなんだか分からなかったが預言者は、12王国のうちの10の国を、ソロモン王から取り上げ、ヤロブアムに与えると言うのだ。
しかし、ソロモン王はこの噂を聞いて、ヤロブアムを捕えようとしたが、それより先に、エジプトに逃れたのである。
ソロモンにはレハブアムという息子がいたがソロモン王の命が尽きるとレハブアムがあとを継いだ。
だがこのレハブアムは、ろくな政治を行わないので、民衆の心が離れていく・・・
その時期を見て、エジプトに逃れていたヤロブアムが出番とばかりに動いた。
そしてクーデターを起こし、あっさりと成功する。
ソロモン王の晩年は、異国の女を妻にし、異教の神を拝んだり、またそのあとを継いだレハブアムは、神をないがしろにし、もはや王の資格はない。そう神は決断した。
神の意志により、10の国はヤロブアムに与えレハブアムにはユダ族のみが与えられることになった。
残り1族はレビ族で、これは祭司の血筋なので除外される。
これが歴史年表にも載っている、紀元前926年のイスラエル王国の分裂である。
南のユダ王国はエルサレムを首都とし、ダビデ王の血筋が王となり北のイスラエル王国は、サマリアが首都となった。
ダビデ王からソロモン王までの約80年間が、古代イスラエルの黄金時代といってもいいだろう。
お楽しみに~
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