配信日時 2021/09/20 22:00

第364回 日本の開業率が低い理由


〇〇〇〇さん
こんにちは、坂佐井です。



このメルマガ読者は、既に起業している人か、起業を考えている人が多いので、表題のタイトルを見て何を思ったでしょうか?



日本の開業率が低い理由として考えられるものを聞いたところ、大きく三つの理由・課題に分類されました。



因みに参考にしたのは、中小企業庁から委託を受けた三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)の「日本の起業環境及び潜在的起業家に関する調査」からの引用になります。



まず、一つ目の理由・課題として、「起業家を育成するための教育制度が十分ではない」、「大企業への就職等、安定的な雇用を求める意識が高い」、「起業を職業の選択肢として認識する機会が少ない」といった「起業意識」に関するものです。



二つ目の理由・課題として、「起業した場合に、生活が不安定になることに不安を感じる」、「個人保証の問題等、起業に失敗した際のセーフティーネットが整備されていない」、「雇用の流動性が少なく、失敗した時の再就職が難しい」といった「起業後の生活・収入の不安定化」に関するものです。



三つ目の理由・課題として、「起業に要する金銭的コストが高い」、「起業にかかる手続きが煩雑」といった「起業に伴うコストや手続き」に関するものです。



簡単に言えば、1)起業家教育がない・2)生活が不安定になることの不安・3)起業に要する資金・物・人脈が大変ということだと思います。



1)の起業家教育がないのところでは、そもそも学校教育の中で、起業を学ぶ勉強をすることがありませんので、当たり前ですよね。



調査では、初等教育段階から伝記や体験談、社会経験のような形で起業家と接点を持たせること、中等、高等、大学教育段階で、インターンシップや簿記、金融、マーケティング等の実務的なことを教育するべき、という意見が多く、必要がないと回答した割合は約1割でした。



逆を言えば、起業の教育は9割の人が必要を感じているということですね。



特に、起業家と触れ合う時間を作ることは、起業に関心を持ってもらう上で重要です。



このような問題意識において、起業のステージごとに周囲の起業家の存在の有無を聞いてみますと、起業無関心層や潜在的起業希望者は、周囲に起業家がいない者が多く、そのことが、「起業」に関心や現実感を持てない一因となっていると考えられると、この調査では回答しています。。



人生の早い段階で起業家に触れることで、将来の選択肢の一つとして起業を意識することができ、雇用されるだけではなく、起業を含めた、より多様性のある職業選択が可能になると、調査の所感で触れています。



しかし、起業に対する社会的評価は低く、この調査でも、初期起業準備者のステージにおいて応援された割合は、配偶者からは約2割弱、両親からは約1割と低い数値であることが分かりました。



因みに私も会社を辞めて起業すると奥さんに話したときは、大反対されましたし、今でも反対しています(笑)



周囲からの評価が低い理由として、起業家に対する社会的なイメージが一因と考えられます。



一般的にメディアの影響で、起業に対して「ハイリスクハイリターン」という印象を持つ者が多く、「成功すればITベンチャー経営者のような資産家になれる」が、「失敗すると多額の借金を抱えて悲惨な人生を送ることになる」という両極端な印象が世の中に浸透しているのでしょう。



実際には、まちbizのように、最小限の費用で起業を志し、店舗を持たずに自宅で起業し、起業そのものに満足し、家族との時間が増えるとともに、自己実現、社会貢献等で充実した日々を送っている「小さな起業家」たちが多くいることも事実なんですよね。



続いては、起業後の生活・収入の不安定化です。



これは現実的なことですので、こういう現実も知っておくのは必要ですね。



まず、個人保証の問題があります。



起業家は開業費用や事業の運転資金を借入れる際に、個人保証や担保を提供することが多いです。実際、調査のように「経営者の個人保証または個人財産を担保に提供」が約2割、「経営者の家族・親族の個人保証または個人財産を担保に提供」が1割強存在するという結果が出ており、事業に失敗した場合、個人資産の一部が回収対象となる可能性もあります。



こういった制度が、そもそも起業を阻害したり、経営者による思い切った事業展開や早期の事業再生等を阻害する要因となっているなど、保証契約時・履行時等において様々な課題が存在するのも確かです。



次に起業後の最低限の収入を得るための仕組みです。



起業家の生活や収入が最も厳しいのは、起業してもすぐには収入がなく利益も上がらない最初の数か月~数年間であり、この最も厳しい時期におけるセーフティーネットをどう構築していくかが大きな課題となっています。



この点に関して海外の制度に目を向けると、フランスが2009年からスタートさせた「個人事業者制度」が興味深いです。



この制度では、失業者が個人事業者制度を利用して起業をした場合においては、失業給付を継続して支給する仕組みがあるようです。



また、ドイツにおいても、「起業助成金制度17」において、起業開始直後の数か月間の生活費がカバーされる仕組みが構築されています。



残念ながら、日本においては、起業家の最も厳しい時期を支えるセーフティーネットが十分に整備されておらず、起業を志す者に不安を抱かせる最大の要因となっています。



私は、退職金を起業して収入が下がる二年分を充てました。



そんなことをしなくてもいいように国には、もっと起業化促進のために、頑張ってもらいたいところですね。



しかしそうは言ってもしかたがないので、起業におけるリスクを低減する一つの方策として、兼業・副業から起業する。



そしてその促進のために、まちbizがあるんですね(笑)



私も実は、会社に在籍しながら起業しました。



会社にいながら起業すれば、仮に上手くいかなくても本業に戻ればいいので、十分なセーフティネットになるのです。



また、事業が成功するか否かの可能性を市場で一定程度試した後、起業するかを決断することができます。



小さく事業を始めることで、失敗した場合のリスクを最小化し、その上で、もし成功すれば、本格的にその事業に専念することも可能です。



本格的な起業に向けた助走期間として、兼業・副業は非常に重要なんです。



最後に、起業の促進に向けた取組として、起業に伴うコストや手続きに焦点を当てますが、これについては、前述しましたが、大きな資金が必要になる事業で始めないことです。



個人が開業するには、開業届一枚持って税務署に提出するだけで開業できます。



いきなり法人を作ろうなんて考えないことです。



事業は、最小限の費用で起業を志し、店舗を持たずに自宅で起業できることで考えましょう。



日本の開業率が低いのは、国民性もあるのかもしれませんが、国による起業家への制度が十分ではないことが大きいと思います。



そして企業もですね。



会社は就業規則などで副業を禁じていたり、しかも給料は下げることもあるのに、その保証もしない。



ストレスの原因のほとんどが、働き方にあると私は思っています。



もっと自分らしい働き方を目指せる環境を日本は作るべきです。



そうすれば、ストレスも少ない環境で、楽しく人生が送れる国になるのではないでしょうか!



まちbizは国より先行して、そうした人たちの環境を作っていきたいと思います!!



日本の開業率が低い理由について、下記に玉那覇先生と対談した動画もありますので、そちらもご覧くださいね。
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