〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。



西欧の神話・歴史・宗教まとめ読み



さてこれまで、天地創造からアダムとエバ、カインとアベル、ノアの箱舟から、歴史時代のアブラハムとイサクまで、お送りしてきた



今回はイサクの子、エサウとヤコブのお話し。



聖書では、明らかにされていないが、おそらく二卵性双生児だったろう。



兄がエサウで、これは毛深いという意味（笑）そして弟がヤコブ。



この二人の兄弟は、まるで性格が違った。



エサウは、攻撃的で、外に出て飛び回るようなタイプ。
逆にヤコブは、知的で頭で物事を考えるタイプだった。



父イサク（アブラハムに神の啓示でいけにえにされそうになったあのイサクである）は、やはり長男であるエサウを気に入っていて、彼に継がせたいと考えていた。



そうはさせまいと、動いたのは母親だった。



もちろんヤコブにも、野心があった。



エサウとヤコブが順調に成長したある日のこと、いよいよもって、跡継ぎの儀式が行われることになった。



このとき父イサクは、老いのせいで、目があまり見えない状況であったという。



イサクは、エサウを呼び寄せ、「狩に行って私の好きな食べ物を調理して差し出し、祝福を受けてほしい」と伝えた。



それを陰で聞いていた母親は、すぐにヤコブを呼び寄せると、エサウが儀式を果たす前にヤコブに「仔山羊をすぐに私のところに持ってきなさい。
そうしたら、私がお父さんの好きな料理を作ってあげるから」



そう言うと、ヤコブはすぐに動いて、仔山羊を捕らえてきた。



母親は手際よく料理をして、エサウのふりをして、料理を差し出した。



もちろん、エサウの毛深いところも、仔山羊の毛皮を巻いてごまかす。



父イサクは、そうとは知らずにその料理を平らげると、跡継ぎの祝福を与えてしまったのである。



そこへ、エサウが帰ってきた。



しかし、すでにヤコブが祝福を受けてしまっており、父イサクも、このとき騙されたと気づいた。
しかしもう遅い。



エサウは、烈火のごとく怒った。
彼は「殺してやる」と怒鳴りながら、ヤコブを探したが、すでに母親が、ヤコブを同じ民族がいる地、ハランに逃がしていた。



それにしてもなぜ、母親はそこまでして弟のヤコブに、肩入れしたのか！



それは、エサウとヤコブが母親の胎内にいたとき、神のお告げで「兄が弟に仕えるだろう」という神の言葉を聞いていたからである。



一神教の教えでは、神の言葉が絶対である。



だから、イサクを騙しても別に問題はない。



むしろそれが正しいことになる（笑）



さて、逃げ出したヤコブは、ハランの地で嫁探しをし、叔父の娘がたいそう美人で、気に入り、求婚した。



しかし叔父は、７年間働いてくれたらと、条件をつけた。



ヤコブは、畜産の技術に優れていて、おかげで叔父の牧場は豊かになった。



約束の７年間が過ぎると、ようやく婚礼を迎える日がきた。



しかし、嫁に差し出されたのは、ヤコブが気に入った妹ではなく、姉の方だった。



「だまされた」



ヤコブはそう思っただろう。



叔父にすれば、ヤコブが求婚したのが、妹のラケルだったことは知っていた。



だが、姉がいるのに、先に妹を嫁にやるわけにはいかなかったのだ。
しかしヤコブは納得しない・・・



そこで、叔父は、一週間だけ姉のレアと寝てくれたら、妹のラケルも差し出すと言った。



但し、さらにもう７年間働いてほしいとのこと



なんと、むちゃくちゃな・・・ヤコブはどうしても妹のラケルが欲しかったので、この条件を飲んだ。



姉のレアはそれほど魅力がなかったのだろうか・・・妹のラケルは美しかったのだろうか・・・聖書には明確にはそう書かれていない。



結局、ヤコブは２人の妻を持ち、しかも女の召使いも１人ずついて、子作りするには、この女たちと寝てもいい・・・



実質的には４人の妻状態。大変ですなあ（笑）



それだけ妻がいれば、子供もたくさん生まれた



男が１１人で女が１人。



ここで覚えてほしいのは、妹ラケルが産んだヨセフという男の子と、後に生まれる末娘ベニヤミンという女の子です。



ベニヤミンとは英語でベンジャミンのことであり、今でも英語圏では、末っ子の名前にベンジャミンと名付けることもあるのだ。



この12人の子供たちが、やがてはイスラエルの１２部族の祖となっていく。



この中には、日本人の祖もいると言われている・・・



さて、ヤコブは１４年間の労務をえて、ようやくカナンの地に戻ることになった。



ここで心配なのが、兄エサウである。
さて今日はここまでにしよう。



果たして、兄エサウとはどのような結末を迎えるのであろうか！！




来週もお楽しみに～




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