配信日時 2021/02/04 22:00

【号外版】第17話  古事記最大の英雄、ヤマトタケル 前編


〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。



古事記は素敵なファンタジー



古事記がどんな書物なのか、分からなくともヤマトタケルの名前なら、知っているという人は多いのではないだろうか!



しかし、ヤマトタケルが古事記に登場することを知らないとか、どんな人なのか知る人は少ないと思う。



ヤマトタケルは、古事記の中で最も有名で、英雄として描かれている。



並みいる敵を次々と打ち倒し、お国のために父である天皇のために戦い、そして悲劇的な最期を遂げる・・・



古事記は天皇を中心として、物語が進むが、この時代は景行天皇ではなく、もっぱらヤマトタケルである。



彼の栄光と悲劇の物語・・・さっそく本題に入ろう。



景行天皇にはたくさんの子がいたが、その中で、3人の御子を皇子と定めた。



ワカタラシヒコとオホウス、それと後のヤマトタケルになるヲウスである。



それ以外の兄弟たちは、役割を与えて地方に送ってしまいました。



ある時、景行天皇は、オホウスにオトヒメという美しい姉妹を連れてくるように命じた。



ところがオホウスは姉妹を自分の妻にして、父には別の姉妹を送って欺いた。



すぐに天皇は偽者と見破ったものの(当たり前だ)知らぬふりをしていた。



だが、オホウスは気まずいのか、この一件以来、父親の前に顔を出さなくなってしまう



そこで天皇は、弟のヲウス(ヤマトタケル)に顔を出さないオホウスに、朝夕の食事に顔を出すようにねんごろに教え論すよう、命じた。



天皇がヲウスに命じてから5日たってもやっぱり現われない。



「ヲウス、お前はまだ論さないのか」



となじれば、



「いえ、論しました」



「どう、論したのだ?」



「夜明けに兄が厠に入る時に、捕えて掴み潰し、手足を引きちぎって、打ち捨てました」



とこともなげに言った。



ヲウスは、父に言われたとおり、兄をねんごろに教え論したのだが、その教え論し方は、手足をもぎとって丁寧にも薦に包んで投げ捨てるというやり方だった。



これを聞いた天皇は、ヲウスの気性の荒さを恐れてヲウスに西征を命じて、密かに自分から遠ざけるのであった。



西征を命じられたヤマトタケルがまず向かったのが、熊襲地方だった。



現在の熊本から鹿児島県あたりであろうか!



すでに敵は情報が入っていたのか、軍勢が三重に囲んで守り固めていた。



町では新築の祝いをするため、食物を集めて支度に忙しかった。



ヲウスは、なにげなく付近に行って、祝宴のときを待った。



髪を少女のように結い直し、叔母から借りた衣装で女装し、すっかり少女に化けてしまった。



これを聞く限り、ヤマトタケルはきれいな顔立ちだったのではないでしょうかね(笑)



給仕の女たちに、うまく混じって、クマソタケル兄弟に近づいた。



「かわいい娘だな、こっちへ来い」



ヤマトタケルは、うまいこと気に入られた。



それにしても、よっぽどかわいいんだろうね、この変装は(笑)



宴も真っ盛り、頃合もよしとなったところでヤマトタケルは懐中から剣を抜き出して、まず兄の方から、ブスリと胸を刺した。



驚いた弟は逃げ出したが、階段のところまで追って行って、背中を掴んで、尻からブスリと貫いた・・・



「待ってくれ・・・死ぬ前に聞きたい、お前は誰だ・・」



「私はオオタラシヒコオシロワケ天皇の御子で、ヤマトオグナと申す。



お前達兄弟が服従しないので、征伐しに来たのだ!!」



ヤマトタケルはきっぱりと答えた。



オオタラシヒコオシロワケは、景行天皇の名前である。



クマソタケルは、死ぬのは仕方がないが、冥土の土産に殺される理由を聞きたかったのだろう・・・



「なるほど、よくわかった・・・西のかたでは私達兄弟ほど強い者はいません。



しかしヤマトの国なら、強い者がいてもなんの不思議もありません・・・あなたに御名を献上いたします。これからはヤマトの勇者、ヤマトタケルと賞賛いたしましょう・・・」



そう言い終えると、クマソタケル弟は、息を引き取った。



実はこのときから、ヤマトタケルになったわけである。



それにしても、強いとか弱いとかという問題ではないような気がするが・・・ただ単に謀られただけでしょう。



使命を果たしたヤマトタケルは、さらに山の神、河の神、海峡の神まで平定し、そして出雲にやってきた。



実は、今まで出雲には、祟られることも多くいかにヤマト朝廷といえども、祟りには勝てず、さんざん苦しめられてきた経緯があった、



しかし、ヤマトタケルは、出雲の国のイズモタケルに対し、調子よく接して親しい仲になりながら、いちいの木で密かに偽の刀を作り、刀を取換えようと言い、取り換えてしまった。



その上で、一勝負つけようと提案し、イズモタケルが賛成したところで、剣を抜いたが、偽の刀では人は殺せません。



ヤマトタケルはやすやすと、取り換えた刀で相手を殺してしまう。



これも、ヤマトタケルが強いというよりも、計算高いだけのような気もする。



因みに、ヤマトタケルのタケルとは、猛(たけ)き者、勇者のことであり、ヤマトで強ければ、ヤマトタケルであり、出雲で強ければ、イズモタケルとなる。



とにもかくにも、出雲も平定して、天皇に報告した。



天皇はヤマトタケルが戻ると、すぐさま今度は、東征の命令を下した。



吉備の臣の先祖にあたるミスキトモミミタケヒコを供として与え、柊の長い矛を授けてくれたが、ヤマトタケルは、釈然としない。



叔母のヤマトヒメに、釈然としない思いを伝えた。



「父上は、なぜ西征を果たした私に、すぐさま東征を命じたのだろう。いろいろ考え合わせると、私に早く死んでもらいたいと思ってるんだ」



この推測は、恐らく当たっているだろう。



前にも触れたが、ヤマトタケルが兄をねんごろにしてしまったときから、天皇はヤマトタケルという息子を恐れていた。



いくら、ヤマトタケルが天皇の命令を果たしても、最初に与えたインパクトは、拭いきれない・・・まさにヤマトタケルの悲劇はそこにあったといえるだろう。



涙ながらに訴えるヤマトタケルに、ヤマトヒメは、スサノオがヤマタノオロチを退治したとき、尻尾から現われた、三種の神器の一つでもある草薙の剣という名刀と、袋を渡した。



なぜここで、草薙の剣が登場するのか?
いまいち分からないが、ヤマトタケルに草薙の剣は、まさにピッタリではある(笑)



そして、ヤマトタケルは、二度と帰ることのできない、最後の戦いの旅が始まったのである・・・つづく



=次回予告=

「第18話  古事記最大の英雄、ヤマトタケル 後編」



さて、次回はいよいよ、ヤマトタケルの恋や有名な戦いのエピソードなど、魅力満載の話しがてんこ盛りです。
そして悲劇的末路が・・・お楽しみに~



~マメ知識~ヤマトタケルは実在したか!!



古事記最大の英雄などと謳っておきながら、実は存在が疑わしいと言わなければならないのが、残念である。



実はヤマトタケルという人物は、実際にはいなかった。
というのが定説である。



実在したとしても、それは複数のエピソードをヤマトタケルという形にまとめて集約したものと思える。



しかも時代も5世紀頃というのが、定説のようだ。



そう考えると、遠征のコースがむちゃくちゃなのも頷ける。



他にもヤマトタケルと聖徳太子が同一人物説や、吉備の一族説などもある。



いずれにしても、ヤマトが建国されたのは、強大な王国がヤマトにやってきて、他を圧倒したというものではなく、各地の勢力がいっせいにヤマトに集まり、それまで何もなかった「まきむく」に王家を打ち立ててしまったというのが、本当のところのようである。



「まきむく」とは三世紀後半にヤマト盆地の東南の三輪山の政治と宗教の人工都市があったことが、発掘で分かっている。



そこで分かったことは、ヤマトは各地の首長や豪族の力が頼りであり、中央集権国家というよりも、合議を重視する国家だったのである。



つまりヤマトの王家は首長層らの手で、共立されていた可能性が高いのであって、実権すらあったか分からない。


そういうと、今の天皇にも当てはまらないだろうか!!



そんなヤマトだからこそ、地方豪族が服従しないわけで、それを征伐しにいったのが、ヤマトタケルなのであるが、残念ながら、実在はしていないだろう。



ヤマトタケルの活躍は、神話ではあると思うのだが、理由は必ずある。



一番は記紀編纂の関わった人たちにとってヤマトは強かったというイメージを植え付けたかったのではないだろうか!!



そして共立して建国されたのであれば、そこには様々な思惑を持って集まった豪族たちがいたのだから、そこには汚い争いも、多かったとも思える。



そんな色々あった事柄を、一人の英雄を誕生させることによって、きれいな物語にしてしまったのではないだろうか!

本当にあったことなのか!それも大事なことではあるけれどヤマトタケルという英雄物語が、現代に語り継がれていることの方が、よっぽど大事なことなのかもしれない。




【古事記オンライン動画】ヤマトタケル編

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