配信日時 2021/01/07 22:00

【号外版】第13話 神武天皇誕生、いざ 東へ!!


〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。



古事記は素敵なファンタジー



古事記の中巻は、神武天皇の東征の旅から始まる・・・



神武は四男だが、なぜか次男・三男が説明なく記されていない。



旅に出たのは、神武と長男イッセだけである(日本書紀には記載されている)



さて、二人は天下平定のため、日向の国から九州の北東へ向かって船出した。船出した海岸を美々津という。



美々津海岸は、今でもこの古事記の話しから神域になっていて、魚を捕ってはいけないし船も通ってはいけないらしい・・・



今でも日本にこんなところがあるんですね。驚きです!!



さて、船出した神武は、大分から福岡へ行って広島へ行って、岡山に行って、それから豊後水道を通っていく・・・
地理がメチャクチャだ(笑)



まあ、そこは目をつぶって、この海峡を抜けるときに、亀の背に乗って、釣りしつつ打ち羽拳き来る人に会った・・・



大亀の背に乗り、魚釣りをしながら、体を揺すっている人・・・なんと、浦島太郎さんではないか!!



そんな人は、浦島太郎しかいないでしょう。



彼は、神武にサオネツヒコという名前を与えられ、海の道の案内役になって、神武と同行したのである。



さて、浦島太郎さんのおかげで、無事水路を渡った神武は、生駒山へ入った。



そこに待ち受けていたのは、登美の豪族ナガスネビコだった。



ナガスネビコは、天皇家の祖先が奈良盆地に侵攻した際の抵抗勢力の首長である。



そのナガスネビコの抵抗にあって、長兄イッセが敵の矢を受けて負傷。木国まで来たところで



「卑しい者に傷を負わされるとは・残念だ」



と無念の言葉を残して息を引き取った。



その反省からか、神武は太陽に向かって進撃するのはよくないということから、日を背にして戦う方法をとり、海路で東へと向かう。



途中、熊野で妖気にあたり、気を失ってしまう。



一同が目覚めたのは、タカクラジという男が、刀を持って現れた時であった。



その男は、不思議な夢の話をした。



自分の夢に、天照大神とカミムスビが現れ、タケミカヅチノオに、子孫の手助けするよう命じた。



タケミカヅチノオは、自分が行かなくても、国を平定した時の太刀があれば、神武を助けることができると言って、タカクラジの倉の屋根に穴をあけて、その太刀を降ろした。



タケミカヅチノオとは、あのオオクニヌシに国を譲るかと交渉した、あの猛々しい神である。



翌朝目覚めて、見てみると、夢の通りに、この太刀があったので、こうして献上しに来たのだという。



その刀はサジフツという名の神秘の太刀だった。



その後、タカミムスビは、八咫烏 (ヤタガラス)を遣わして、神武を先導させた。



この八咫烏は、サッカーの日本代表のユニフォ-ムのエンブレムになっている。



サッカーボールに足を乗せて、すまし顔をした三本足の烏として、デザインされているので、知っている人も多いのではないだろうか!!



まさしく勝利のシンボルなのです(笑)



それからは次々と、神武の東征を支持し、支配を受け入れていった。



また一方で抵抗する者もいた。



宇陀のエウカシは、服従すると見せかけ、罠を施した屋敷に、神武を誘って殺そうと謀った。



しかし、弟のオトウカシが、兄の企みを神武に知らせたために、エウカシは、追い込まれて自分の仕掛けた罠にかかって死んだ。



また、忍坂では、尾の生えた土雲、ヤソタケルが岩屋の中で待ち構えていた。



神武はヤソタケルを食事に誘うと、多くの配膳人にたくさんの料理を運ばせた。



もちろん、友好に見せかけるためである。



その配膳人たちは刀を携えていた。



そして、神武の歌を合図に、ヤソタケルに襲い掛かった。



油断していたヤソタケルは、切り殺された。



こうして、次々と荒ぶる神を征伐、服従させ敵を退けた神武は、畝火(うねび)の橿原宮から天下を治めたのである。・・・つづく



=次回予告=

「第14話  神武天皇の後継者争い!」

いつの時代も、後継者を争う、身内の醜い争いというのはあるものである。
次回はそんな骨肉のドロドロした争いのお話しである。お楽しみに~




~マメ知識~ 浦島太郎の謎



神武の東征のときに、ほんのちょこっと出演する釣竿を持った、亀の甲羅に乗る人とは、本文でも書いたが、そんな人は、浦島太郎しかいない。



釣竿を持った人なら、たくさんいるだろうが、亀の甲羅に乗っかってる人は、そうはいない(笑)



浦島太郎という物語は、簡単にいえば、助けた亀に連れられて、海の中にある竜宮城で、楽しい日々を送る。



やがて気づいて、帰ろうとすると、乙姫様から玉手箱をもらって、もといた場所に帰った。



そして開けてはならないと、言われた玉手箱を開けてしまい、おじいさんになるというお話しだ。



もっと簡単にいうと、行って帰ってきたら、ひどい目にあったという物語である(笑)



浦島太郎は実は古事記だけでなく、「日本書紀」や「丹波国風土記」などにも登場する。



上記で話した浦島太郎の話しは、「丹波国風土記」に記載されている。



日本書紀には、第21代雄略天皇の時代に、丹波国余社郡(よさのこおり)管川(つつかわ)の人、瑞江(みずえ)の浦島子(うらしまのこ)が船に乗って、釣りをしていると、大亀がひっかかり、これが女人に変じた。
浦島子は驚き、喜んで妻にし、海に入り蓬莱山に到り、仙衆(仙人)たちとめぐり合った、とある・・・



また、万葉集にも、巻九-一七四〇の「水江の浦島の子を詠む一首 短歌をあはせたり」と、そこには、浦島太郎説話の舞台が「墨吉」として歌われている。



これだけ、色々な書物の中に、浦島太郎が登場するのは、どういうことなのか?



実は彼と同じように、道先案内人をする人物があと、二人いる。



1人は、海幸・山幸神話で登場した、塩筒老爺。彼は、山幸彦を、海の竜宮に連れていった人物である。



それともう1人は、まだ登場していないが、武内宿禰(タケノウチノスクネ)である。



彼は神功皇后を新羅までやっぱり案内役として同行しているのである。



そしてこの3人の共通点は案内役の他に、老人であるということ・・・



3人は、行動や姿がそっくりだということ。



それはそのまま、同一人物だったのでは、という説がここで飛び出し、そして同時にそれは、抹殺された邪馬台国の歴史と、大和建国の真実のカギを握っているという説が浮上している。



浦島太郎が多くの秘密を握っている・・・のかな(笑)




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