配信日時 2020/11/26 22:00

【号外版】第8話 オオクニヌシの神は女好き!!


〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。



最近、メルマガ読者にお会いすると、古事記がこんなに面白いとは知らなかった。
面白いと、感想頂くことが増えてきて、素直に嬉しい(笑)



そのように感想を頂くと、私のモチベーションもあがるので、お会いしたときは、是非よろしくお願いします(笑)



日本人であるならば、自分の国の神話は簡単にでも知っておいて、損はないと思う。



それでは、早速いこう!!



古事記は素敵なファンタジー



さて、スサノオから見事に娘のスセリビメをゲットしたオオクニヌシは、稲羽のヤガミヒメにも、求婚し、その承諾も受けていた。



そう、あの八十神たちと、求婚しにいった、ヤガミヒメである。
本来は、ヤガミヒメの方が先だったのだから立場が上でなければならないのに、スサノオの娘ということで、スセリビメの方が上になってしまった。



ヤガミヒメは正妻スセリビメの嫉妬を恐れ、争うこともなく、子供だけを置いて、故郷の稲羽に、帰ってしまった。



この他にも、オオクニヌシは、数多くの恋をしている。



高志国(コシノコク)のヌナカワヒメという美しい女がいた。
オオクニヌシは、何度も呼び続けた。
歌などを交えて誘いかけたりした。



それが求婚の合図であり、女がそれに応えれば、OKというのが、古代の習慣であった。



オオクニヌシはウソも交えながら、必死で歌で呼び続けた。
「遠い遠いこの高志国まで、あなたのために、やって来ました。ようやく見つけた妻が、あなたなのです」と・・(笑)



これに応えて、ヌナカワヒメは、「今は駄目だけど、夜になったら淡雪のわかやる胸を、撫でましょう・・・」



つまりは、夜のデートを、承諾したのである



もちろん、その夜のデートで、2人は抱き合い愛し合った。



そんな感じで、オオクニヌシは、領土拡大という大義名分のもと、出雲周辺の諸国を、従うたびに、愛人ができてしまったのである。



まさに恋多き人なのです・・・



オオクニヌシはとにかく女好きで、結局180人もの子を持ったといわれている。
まあ、偉大な人物が各地で妻を娶って、良い子孫を作るなんてことは、古代社会ではそれほど珍しいことではなかったのかもしれない。



それにしても、多すぎですよね・・・やっぱりオオクニヌシは権力だけでなく、男としても魅力があったのではないだろうか。



たとえば顔が良かったとか、やさしかったとか古事記を読むと、母性本能をくすぐるタイプだったのかなとは、思ったが、真相はいかに(笑)



そんな、オオクニヌシの正妻は嫉妬深いスセリビメである。
あるとき、出雲より大和へ出発することになり、スセリビメが駄々をこねた。
すると、オオクニヌシは、



「寂しいだろうけど、心配するんじゃない。お前は美しい、お前を一番愛している。だから、めそめそしないで、明るくふるまっておくれ」


と、詠った。



スセリビメの方も、機嫌を直し、2人は盃を交わし、互いに睦みあったという。
オオクニヌシも、このときばかりは、スセリビメと、一緒に過ごしたようである。



さて、そんな女好きなオオクニヌシも、きちんと国造りの方も着々と、行っていた。



オオクニヌシが出雲の美穂の岬(島根半島東端)に出掛けたとき、天上に住むカムムスヒの子でスクナビコナという小さな神に出会った。



スクナビコナは、オオクニヌシの兄弟となって、ともに国々を開拓し、固めていき、領土を拡大していった。



ところが、国造りの途中で、スクナビコナは常世国へと旅立ってしまった。



協力者を失ったオオクニヌシだったが、そこへ海を照らして現れた神があった。



自分を大事に祀れば、ともに国造りを成し遂げようと申し出たのである。



古代人はイザナキとイザナミのように、国造りは常にニ柱の神の手によって、行われると考えていたようである。



さて、オオクニヌシは、その神の希望通りに大和の御諸山(三輪山)山頂に祀って、国造りを再開させ、ついに、豊穣な国を完成させたのであった。・・・つづく



=次回予告=

「第9話 オオクニヌシの国譲り」

さて次回は、久しぶりに、本当に久しぶりに我が国日本の神様、天照大神が登場する。

出雲の国がオオクニヌシの力で、繁栄していたのを見ていた天照大神は、出雲の国を手中に治めようと、決断したのである・・・次回をお楽しみに~



~マメ知識~出雲にオオクニヌシの国は実在したか!


出雲におけるオオクニヌシの国造りは、今までは神話の中の絵空事だと言われてきた。

なぜなら、畿内や北部九州などから遺跡が多く発掘されたが、出雲地方からは何も出てこないことが、理由としてあげられている。

しかし、ここ20年の間で、出雲でも大きな遺跡が発見されてから、もしかしたら、出雲に大きな政権をもつ国があったのかもしれないという風潮になっていった。

具体的には、島根県斐川町の荒神谷遺跡から358本の銅剣と最古級の銅鐸6個、銅矛16本が発見された。

それまで全国で出土した銅剣の総数300本を、ここだけで上回ってしまったのだ。

また、荒神谷遺跡から東南に3キロのところに、加茂岩倉遺跡があって、ここからも、銅鐸がなんと39個発掘された。


銅剣や銅鐸は、祭祀において重要な役割を担っていたからこれらが大量に出土したということは、出雲が祭祀の中心だったということを、示しているともいえる。

さすがにこれだけの遺跡が発掘されると、出雲に大きな国はなかったと主張する人も、無視できなくなり、もしかしたら神話で起こったような出来事が、本当にあったのかもしれないという状況になってくる。まあ、全てが真実ではないですが。


出雲というのは本当に謎めいていると思う。
本当の事をあまり語りたがらない。
それがすごく神秘的に感じるのは私だけではないだろう。




【古事記オンライン動画】古事記の基礎4 スサノオ 対 オオクニヌシ

たまナビ・アカデミーチャンネルで動画を配信しました
⇒ https://www.youtube.com/watch?v=gjyM3CviF3w&list=PLLeXrdHZigLXfhZmwgfG6kgXI09-lzxSt&index=4



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