配信日時 2018/07/19 22:00

【号外版】第16話  夫より兄が好き!サホビメの悲劇!!


〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。



古事記は素敵なファンタジー



崇神天皇の後を継いだのが第11代垂任天皇
である。



ここでの物語は、垂任天皇の妃サホビメが
中心となります。



そのサホビメには、兄がいた。



あるとき、兄のサホビコは、妹であり
垂任天皇の妃であるサホビメに聞いた。



「お前は兄と夫と、どっちが大切なんだ?」



「兄さんです・・・」



「だったら話しは簡単。お前と二人で国を
治めたい。そのために、協力してくれない
か」



と言いながら、染紐のついた小刀を
サホビメに渡し



「これで、天皇・・・お前の夫を殺せ」



なんとも、恐ろしい話しでありますね。
そもそも最初の質問からして、兄と夫って
比較対称がおかしい。



しかも、妹に夫殺しを強要するなんて、
穏やかでない。



しかし、サホビメは、兄の命令に
従おうとした。



サホビメの膝を枕にして、スヤスヤ眠って
いる、何も知らない垂任天皇・・・



サホビメは今だとばかりに、小刀で三度、
夫の首を刺そうとしたが、なかなか
できない。むしろ涙がこぼれて、天皇
の顔に、一粒落ちた・・・



天皇は驚いて、目を開けた。そして、
サホビメに向かってこう言った。



「実に不思議な夢を見た。お前の兄さんの館
から、雨が近づいてきて、私の顔を濡らした
気がつくと蛇が首に巻きついていた。
これはどういう意味かね?」



サホビメは涙を流しながら、全てを告白した。
辛い決断だったにちがいない。



天皇は、サホビメを愛していたのだろう。
特に彼女を責めることなく、逆にありがとう
と言うと、すぐに軍を起こしサホビコの館を
目指した。



サホビメの心は複雑だったろう。夫を殺して
兄の期待には応えられなかったが、
みなさんもお察しのとおり、サホビメは兄が
好きだったのだろう。



垂任天皇の軍に囲まれたサホビコの館に、
サホビメは、迷いぬいたあげく、天皇の陣営
から抜け出して、兄の館へ入ってしまう。



サホビメは垂任天皇のところに3年もいた。
そのサホビメのおなかの中には、
子供がいた。



そして囲まれた兄の館で、男子を産んだ。



サホビメは、稲垣の兄の館の外に出て、



「ご自分のお子でございます。お育て下さい
ませ」



と生まれた子がいることを伝えた。



天皇としては、サホビコには恨みがあるが、
サホビメへの愛は変わらない・・・



天皇は御子の受け渡しの際、密かにサホビメ
も連れ去ろうと計画する。



しかしサホビメも、天皇の考えを見抜いて
いて、髪を剃り落としその髪をカツラにして
かぶり、腕には手首飾りの紐を腐らせて
三重に巻き、着衣も酒で腐らせて、
さりげなく着こんでいた。



そこまでしてまでも、兄の側にいたかったん
でしょう。



もう、天皇の元に戻る気はなかったという
ことである。



しかし、いまいち兄を好きだというサホビメ
の気持ちは分からない。まあ、中にはそんな
人もいるかもしれないが(笑)



天皇の手勢が、いよいよ攻め込むと、子供は
奪えたが、母親であるサホビメに手を伸ばす
と、髪は抜け、腕を取れば手首飾りがするり
と抜ける。



着物を引っ張っても、ボロボロと破れて
しまう。ついにサホビメを奪うことは
できなかった。



戦闘は激しさを増し、稲垣に火をかける。



その炎の中を、天皇は懸命にサホビメを
探した。そして見つけると、



「生まれた子は母親が名前をつけるものだ」



「炎の中に私たちはいる。ホムチワケが
よろしいでしょう」



「子供には、母親が必要だ」



「乳母をお選びください。丹波の国に
りっぱな方が二人います。この二人を
お使いください」



やがて稲垣のサホビコの館は、紅蓮の炎に
包まれ、炎上し兄サホビコは討たれ、
サホビメもまた、命を散らしたのである。



兄を愛したサホビメの、強い決心があって
の悲しい死であった。



さて、炎の中で名付けられたホムチワケは、
どういうわけか成人しても口が利けなかっ
た。



ある晩のこと、天皇が寝ていると、
夢の中で神殿を造れば、御子が話すように
なるとのお告げがあった。



この声が、出雲の大神の声だと知ると、
天皇はアケタツとウナカミに御子の警護を
命じると、出雲の宮に参拝に行かせた。



するとどういうことか、ホムチワケが話した
のである。



歓喜した天皇はすぐに、出雲に神の宮を
造らせた。



どうやら、出雲大神の怒りが理由だったよう
である。



どうも、大和朝廷は、出雲に祟られることが
多いですね・・・つづく。



=次回予告=

「第17話 古事記最大の英雄ヤマトタケル
 前編」

さて、次回はいよいよ、ヤマトタケルの
登場です!!
彼はなぜ、悲劇の英雄と呼ばれるのか、
彼の生い立ちから、悲劇的末路を、
前編・後編でお送りします!!
お楽しみに~



~マメ知識~古事記は絵空事か事実か!?



古事記や日本書紀という書物は、多くの内容
が書き手の都合の良い工夫がされており、
ほとんどの事実がねじ曲げられてしまって
いると、思われている。



しかし、近年の考古学の成果により、
少しずつだが、記紀から得られる情報が、
真実に近いものもあるということも、
分かってきた。



それは、出雲神話である・・・
出雲には有名な国譲りの話しがあるが、
実はこれは日本の正史である日本書紀には、
詳細には綴られていない。



古事記には出雲神話は、上巻のほとんどを
占めていると言ってよいほど記述が多い・・



古事記は物語的な要素が多く、日本書紀は
正史というだけに、歴史書という意味合いが
強いのだが、実は日本書紀こそ、編纂者が、
実に都合の良い書として、まとめたものだと
思う。



正史だから、全てが正しい書ではない。



むしろ古事記の方が、昔の本当の事を、
そのまま伝えているように思える。



それは正史でないからだ。歴史を語るもの
ではない書に、改竄する必要はない。



だから、改竄されることなく、そのままの
原文の匂いを記載している可能性が高いと
思う。(全て正しいとは思わないが・・・)



日本書紀と古事記は、多くの部分で似ている
が、違う部分があるのもそのためかと思われ
る。



そのいい例が、オオクニヌシの国譲りなどの
出雲の歴史である。



素直に古事記を読む限り、大和朝廷は、
かなり出雲の神に、怯えている。



今回の垂任天皇の御子の言葉が聞けない
理由も、15話で話した、崇神天皇の、疫病
による祟りもそうだ。



また、初代神武天皇の妃は、出雲神の子孫
をもらいうけている・・・



なぜ、国譲りで出雲に完全勝利した
大和朝廷が、怯えるのか!!



答えは簡単である。それは神話に書かれて
いるような、話し合いによる国譲りでは
なかったからである。



恐らくそれは、もっと悲惨な結末だったの
ではあるまいか!?



そして強引で横暴なやり方で、出雲を
追い落としたのではないだろうか!



そうじゃなければ、敗者の神に、祟られたり
怯えたりしないだろう。



祟られるのは、祟る側に、なにかひどい
仕打ちがあったり、後ろめたい事実が
なければ、祟られない・・・



そういう、事実を勝者側である大和朝廷が、
真実を隠すために、生まれた話しのように
思えてならない。



特に日本書紀は、出雲については丁寧に
語られていない。



だから出雲は、事実として存在したのでは
なく、神話として、きれいに歴史から抹殺
されたのではないだろうか!?



しかし作り話と片付けられない発見が
あった。



それは3世紀頃とされるまきむく遺跡に、
出雲の土器が存在し、実在の出雲が、
ヤマト建国の要素のひとつだったことは、
考古学の物証によって証明されてしまった
のだ。



考古学の進展によって、神話は作り話では
なく、記紀神話の記述に、信憑性が生まれ
つつあることも事実である。



今後の展開によっては、日本は新しく歴史を
書き直す必要もあるかもしれませんね!!



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