配信日時 2018/05/03 22:00

第5話 娘を救え! 死闘 スサノオ対ヤマタのオロチ

〇〇〇〇さん
こんばんは、坂佐井です。



古事記は素敵なファンタジー



さて前回、天岩戸の出来事がもとで、高天原
を追われることになったスサノオ・・・
今回は、そのスサノオが地上に降り立つとこ
ろから始まります。



高天原から追い出されたスサノオは、地上で
良いところがないか、探していたところ、
出雲国(現在の島根県)で、怪物ヤマタの
オロチにおびえる家族に出会った。



家族は訪ねてきたスサノオに対して、この
土地の守護神の、オオヤマミツの子の、アシ
ナズチと名乗った。



そして妻がテナズチ、娘はクシナダヒメと
スサノオに紹介した。



家族はなにか悲しげで、目には涙がたまって
いた。



スサノオは、なぜ泣いているのか、聞いて
みた。



「実は、私どもには、8人の娘がおりましたが
遠くに住むヤマタの大蛇が毎年やって来て、
1人ずつ食べてしまうのです。



今年もいよいよ明日が、その時期でして
最後の娘が・・・」



なんとも、ひどい話しである。



「どんな大蛇なんだ?」



「目は赤々と燃え、頭が八つ尾が八つあり、
体にはこけが生え木が繁り、長さは谷を
八つ、山を八つわたるほどです。



腹はいつも血みどろにただれて、それはもう
恐ろしい姿で・・・」



スサノオは娘のクシナダヒメに一目掘れ
だった。



「助けてやるから、娘をくれないか」



そうスサノオがお願いすると、



「失礼ですが、あなたはどなた様なんでしょ
うか?」



助けてくれるのはありがたいが、所在の知れ
ぬ者に娘はやれない。



「私はスサノオの命だ。天照大神の弟で、
高天原からやって来た」



「それは、おそれおおいことでございます
どうぞ、さしあげましょう」



スサノオはにやりと笑うと、早速、クシナダ
ヒメと夫婦の契りを結び、大蛇退治の準備に
かかった。



スサノオは、濃い酒を用意させ、それから垣
をめぐらして、八つ入り口をつけ、入り口ご
とに八つ台を置き、それぞれに酒の桶を載せ
て、濃い酒をいっぱいに満たした。



用意を万端整えて、待っていると、怪しい
気配が辺りを包みヤマタのオロチが話しに
聞いたとおり、現れた。



「なるほど、聞いたとおり、恐ろしい・・」



八つの顔に赤々と燃えるような目で、こちら
を見ている。



山は揺らぎ、谷はどよめきわたる・・・



大蛇は酒が好きだった・・・



八つの頭が八つの桶に滑り込み、ぐびぐびと
飲んだ。



濃い酒のため、大蛇はすぐにだらしなく寝て
しまった。



「いまだ」



スサノオは、腰に帯びた十拳の長剣を抜いて
大蛇をメッタギリに切り刻んだ!!



真正面から挑んだ戦いというよりは、ずる賢
い作戦なところが、なんともすっきりしない
が、勝負とはこんなもの・・・よく段取り
8割っていいますしね(笑)



おびただしい量の血が噴出し、川は赤々と
染め上がった。



その大蛇を切り刻んだとき、「ガチン」と
鈍い音が響いて十拳剣の刃がこぼれた。



「なんだろう・・・」



確かめてみると、見事な剣が現れた。



その名を草薙(クサナギ)の剣といい、
後に天岩戸伝説のヤタノ鏡と八尺瓊勾玉
(ヤサカニノマガタマ)とともに、三種の
神器として崇められるようなった剣である



皇位の印として、今日まで伝えられている
お宝である。



スサノオはこの後、この草薙の剣を、天照大
神に献上した。



スサノオは、この大蛇退治で、高天原にいた
ころと違い立派な神として鮮やかに変貌した



そして、クシナダヒメと結婚して、出雲国の
須賀の地に、立派な館を建てた。



二人は夫婦としてその館に住み、クシナダ
ヒメの父に、この館の長に指名し、名前も
稲田の宮主、須賀のヤツミミの神と名付けた



スサノオとクシナダヒメは、後に子を得て、
そこから6代目の孫に、次の主役を担う大国
主(オオクニヌシ)が登場するのである。



=次回予告=

「第6話 稲羽の白兎 いじめられっこから
ヒーローへ!!」

さて次回は、古事記の物語の中でも、有名な
稲羽の白兎物語です。兄弟たちに疎まれ、
さらにヤガミヒメを巡る争いから、嫉妬を
買ってしまい、幾度も命を狙われた正直者の
神様のお話しです。お楽しみに~



~マメ知識~ 
ヤマタのオロチの物語の真実とは



ヤマタのオロチは、斐伊川(ひいがわ)とい
う幾節にも分かれる斐伊川の流れから、八俣
(ヤマタ)の大蛇(オロチ)のモデルになった
ものと思われる。



血がにじんでいたというのは、この土地が鉄の
産地だったために、山肌や川の水が赤かったの
だといわれている。



氾濫を繰り返す暴れ川は、巨大な蛇の姿を連想
させたのではないでしょうか。



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