古事記は素敵なファンタジー


さてさて、物語も3話目に突入ですね。
みなさん、大丈夫ですか、ついてきてくれて
ますか！
　


前回、愛するイザナミを取り戻すため、黄泉
の国まで迎えに行ったのに、逆に返り討ちに
あい、ついに二人は地上と、黄泉の国の境を
塞いでしまう。



1人地上に戻ったイザナキは、高貴な神、３
神を生んだ。そのうちの１人が、日本の最高
神である天照大神であった・・・と、ここま
でが前回のあらすじでした。



さて、今回は、この天照大神（アマテラスオ
オミカミ）と、弟スサノオのお話しです。



神々が住む場所、それは高天原（たかまがは
ら）というところで、どこを指すのかは、わ
からない。



神話的にいえば、九州は宮崎県の上空か、歴
史的にいえば、朝鮮半島のどこかなのかもし
れない（笑）



この3神は、父親であるイザナキに言われて、
昼を天照大神が、夜をツクヨミが、海をスサ
ノオが治めることになった。



しかし、末っ子のスサノオは、聞かん坊の、
甘えん坊で、泣きじゃくるばかりで、海を治
めようとしない。


しまいには、暴れまくり、乱暴を働いての、
大騒ぎ。
　
　

さらには、母親イザナミのいる、黄泉の国に
行きたいという始末・・・イザナキは困って
しまった。



このあまりのスサノオのわがままぶりに、
イザナキも怒ってしまい、「そんなに母親に
会いたいなら、行けばいい」と言って、高天
原から追放することに決めた。



このくだりって、何かおかしくないですか！
スサノオは、イザナキ１人で産んだので、
父でもあり、母でもあるのに、スサノオは
なぜか母親をイザナミとしている。また、
イザナキも、反論していない・・・おかしい
ですね。



この謎は、もう一つの神話、日本書紀だと、
実は、イザナミは黄泉の国に行くことなく、
二人で最後まで、神を生むことになっている


どちらが、正しいのか・・・それは分からな
いが、このスサノオの反応に限っては、もし
かしたら、日本書紀の方が正しいかもしれな
い。



でも、黄泉の国のお話しは、おもしろいし
まあ、大昔のお話なので、うまく折り合いを
つけて、先に進みましょう（笑）



さて、高天原を追放されたスサノオは、悲し
いと思いきや、うれしさのあまり、飛び跳ね
て喜んだ。これで、母親のイザナミに会える
・・・



その前に、姉である天照大神に、挨拶に行く
ことにした。それを知った姉の天照大神は、
乱暴者のスサノオのことなので、何か悪いこ
とをしでかすのではないかと思い、武装して
待ち構えていた。

　

スサノオは、邪心のないことを、証明するた
め、誓約（うけい）という神々がおこなう習
慣なのだが、それによって、誓いを立てた。
　


これにより、スサノオが天照大神の持ってい
た勾玉の髪飾りから、５人の男神を生み、逆
に天照大神が、スサノオの持っていた十拳剣
から、３人の女神を生んだ。



スサノオは、男神を生んだから、邪心のない
ことを証明したと喜んだ・・・しかし、天照
大神は、生まれた子は、その材料の持ち主の
ものだと、判断した。



結局、5人の男神が天照大神の子となり、3人
の女神がスサノオの子となった。それでも、
女神を生んだのだからと言って、邪心のない
ことを改めて、宣言した。



どうもそういうことのようだが、よくわから
ない・・・神を生み合うことが、誓約という
のも分かりづらいし、なぜ、神を生んだこと
が、証明になるのか・・・



まあ、神様のやることだから、わからないの
もしょうがない（笑）先へ進みましょう・・



この５人の男神の中で、最初に生まれた神は
ものすごく重要である。



名をアメノオシホミミといい、この4代後の
子孫が神武天皇である。つまり、現代の天皇
家は、この子孫ということになる。



さて、スサノオは喜びと同時に、信用されな
かったことに腹が立ち、天照大神が造った田
んぼの畦を切ったり、灌漑用に造った川を埋
めたり、食堂に糞を撒き散らしたりした。



天照大神も、姉として、弟を信用しなかった
ことに反省し、このスサノオの暴れっぷりを
見て見ぬふりをした。



スサノオはますます悪事を重ね、ついに、
天照大神の国の女が、スサノオが皮を剥いだ
血だらけの馬を、投げ落としたさいに、機織
具が下腹に刺さり、命を落としてしまったの
だ。



　「なんていうことを・・・」



あまりの出来事に、天照大神はどうしてよい
か分からず、嘆き悲しんで、天の岩戸の奥へ
引き籠ってしまった。



引き籠りは、神々の世界でもあったんですね
・・・（笑）



昼を治める天照大神が、隠れてしまったもの
だから、世界は真っ暗闇になってしまって、
さあ大変！！



さて、この天の岩戸。宮崎県は高千穂町にあ
る天岩戸神社に、あるんですが、天岩戸は
神聖な場所のため、撮影が禁止されています。
だから、実際に見に行くしかない。



さて、天岩戸に隠れてしまった天照大神を、
神々たちは相談をして、岩戸からでてきて
もらおうとするのですが、それは次回にお話
しさせていただきましょう。



　＝次回予告＝

「第4話　ストリップショーで世界が戻った」

タイトルがなにやら、いやらしいのですが、
実際のことなので、仕方がない。
さて、次回は、イザナキとイザナミが生んだ
たくさんの神々が、どうしたら天岩戸に隠れ
てしまった天照大神に出てきてもらうか。
相談することに・・・さて、その方法とは・
・・次回をお楽しみに～


～マメ知識～　古事記と日本書紀

この二つの書は、似ている部分もあれば、全
く違う内容もあるが、日本書紀は、情報が
集約された記録としての色合いが強く、文も
漢文で書かれていて、他国を意識したつくり
になっている。
古事記は、物語としての色合いが強い。
日本書紀は、朝廷が正式に認めた正史です。
だから、当時の朝廷が、都合のいいように
歴史を改竄（かいざん）している可能性が
あり、全くデタラメな書として、今は定着
している。
でも、全く白紙なところから作られたという
よりも部分的に書き換えたり、脚色したり
しているので、その嘘を発見できれば、歴史
的な大発見もありえると、私は思っている。
近いうち、邪馬台国の存在も明らかになるか
もしれませんね。


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