配信日時 2026/10/17 16:10

「本を書く」とは、長い旅路である ―17万字がボツになり、まだ終わらない中で思うことー【カレッジサプリ】

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令和8年10月18日(第4619号)


「本を書く」とは、長い旅路である
―17万字がボツになり、まだ終わらない中で思うことー


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話:2832字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

「本を出してみたい」と思ったのが、約4年前。

2023年4月、今から3年半前に出版に関連するセミナーなるものに参加しました。
それから時を経て、2024年の7月、今から2年前に出版ゼミに申し込みました。

出版ゼミは、企画書を3ヶ月間かけて仕上げる、
ブートキャンプのようなものでした。

最終日は、編集者の前でプレゼンをする機会に恵まれました。
そこで、何社かの編集者の方に、私の企画に興味を持っていただきました。

その後、編集者の方とアポイントを取り、

「こうした方向性だと、編集会議(出版する本を決める社内会議)に
 通せるかもしれません。 書き直せますか?」

というやり取りを半年ほど続けました。

そして、1年半前の2025年3月に、某出版社の編集者の方が、
名も無き私の企画を、編集会議で通してくださいました。

出版が実質、決定した瞬間です。
本当にありがたい。両手を上げて喜びました。

その時は正直、
「まあ、noteとかメルマガ、毎日書いてきたので、
半年くらいでサクッと書けるだろう。他の仲間もサクサク出しているし」
と、どこか安易に思っていました。

…ですが、1年半経った今も、完成していません。

「本を書く」というのは、長い旅路なのだと、
今まさに体感しています。

初めての本、そして旅の途中のド素人ですが、
今のリアルな気持ちは、過ぎ去ってしまうと消えてしまいそうなので、
この心境を書いてみたいと思います。

もし、本を書こうと思っている方、また書いている方がいれば、
参考になればいいな,と思います。

それでは、どうぞ。


■7ヶ月かけた、17万字がボツになる

まず、私が選んだのは「商業出版」です。
ゆえに、「売れない企画は通らない」。

その著書によって世の中に貢献することはもちろんなのですが、
同時に「売れる本」を目指すことが前提であると思われます
(出版社もビジネスなので)。

その中で、「自分が書きたいことを書きたいように書く」と、
マニアックになりすぎて、全然面白くならないようです。

ここが、とても難しい。

特に、私の場合、エビデンスベースの書籍を書いていることから、
その情報の解釈は丁寧にしないと…と思うところがありました。

そうして、7ヶ月かけて書き上げた17万字の初稿。

ただ、原稿の全文を確認する以前に、
文量や専門性の面から方向性の見直しが必要となりました。

端的にいえば「長過ぎ&専門的過ぎ」ということで、
「ボツ(厳密にはほぼ全書き直し)」となりました。

「市場のニーズ」と、「自分が書きたいこと」をどう重ねるのか。
それを、多くの人に「読んでみたい」と思ってもらえる形へ、
どう編集していくのか。

「自分はいい感じ」と思っても、その感覚が違うことがある。
自分ではわからない。

でも、プロの編集者の方にまず見せなければ
(決めるのは担当の編集者だと思うので)と思い、
原稿をひとりで抱え込んで出す。

そして、ボツになる。

それは、「リセットボタンをふいに押されたような感覚」に近いものでした。

やめるつもりはないけど、すぐに立ち上がれはしない、
みたいな感じでしょうか。


■半年かけて、書き直す

それから、気を取り直して、編集者と方向性を再度握り直します。

確かに、編集者の問いは鋭いものがありました。
たぶん、このまま進めても、その本は、手に取ってもらえないのでしょう。

…とはいえ、自分が費やしてきた時間との葛藤を感じながらも、
「編集者を信じよう、まずはその目にかなう原稿をつくるのだ」
と自分に言い聞かせます。

ちなみに、プロの編集者の方は、様々な「進め方」があるそうです。
執筆途中から細かく原稿を確認するか、
ある程度完成した原稿をまとめて確認するか、など。

1年間で手掛ける量も、人にちょってまちまちだそうです。

私がお世話になっているアニキのような担当編集者の方は、
世の中にお届けすること、そして結果を出すことに
コミットしているように私は感じています。

当初より「完成に近づくまでは、目が曇るので原稿を見ない」
という進め方だと明言されていました。

わかりやすい。
だからこそ、自分で責任を持って、自律的にやらねば、と思いました。

そのため、書きながら、常に2つの気持ちが、混在します。

「この書き直すプロセスで、原稿が磨かれていくはずだ」
と信じようとする気持ち。

そして「こうして書いた原稿が、また方向性が違ってボツになるかもしれない」
という、見られないこと、自分で原稿を抱えることに対する不安を感じる気持ち。

編集者の方に、「でも、私の原稿読んでないですよね?」
と言ったこともありますが、
それ以上に、自分よりもたくさんのヒットを出している
編集者のやり方に信じて進むしかない、と思っている。

否、言い聞かせてみる。

そして、全部書きあげなければ、完成させなければ、
編集者の方に全部読んでもらうことも叶わない。

そんな現状について、自分で引き受けよう、と思いながら、
迷いを飲み込みながら、書き進める時間が続いていました.

そして、つい昨晩、一旦すべて書き直して、
誤字脱字をチェックして、レイアウトも整えたものを、
編集者の方に、提出をしたところです。

どうなるかは、わかりません。


■本当は、もっと他者の目に晒されるべきだったかもしれない

正直、ここまで1年半、
親鳥のお腹の下で温められる卵のように、
人目を避けて、ひたすら自分で原稿を抱えていました。

本当は、もっと色んな人に見てもらいながら、
晒しながら進めたほうが「面白いか面白くないか」
「有用か有用でないか」という大事な基準も、
得られたと思っています。

ただ、自分には、まずは編集者の眼鏡にかなう、
そして自分の書きたいことを形にするという2点を
すり合わせる目標しかなく、
それ以外の視点でフィードバックが入っても、
受け止められる自信がありませんでした。

だから、人の目にさらさずにきて、
実際に光の強い外界では、耐えられない内容になっているかもしれません。

つまり、ここから「面白くない、また書き直し」
となる可能性もあるわけです。

今、それをリアルタイムで不安に思いながら、
でも、次のステージにようやく進めるかもしれない、
ということも思っているところです。


■「書く」という物語

これからどうなるのか、わかりません。

出版の時期も決まっていません。
半年後くらいになればいいな、と思いつつ、
また1年以上先になるかもしれません。

正直、もう早く終わらせたいです。

ただ、「書くという物語」を始めてしまったからには、
終わりは「その書籍が形になって世に出ること」です。

編集会議に通ったからとはいえ、途中、想定外のことがあり、
書かれた言葉たちがそのまま消えていく可能性もゼロではありません。

だからこそ、まずはこの物語を終わらせること。

終わりがまだ見えない、
この何とも言えない不安と気合が入り混じった感覚を、
少しでも言葉に残しておきたい、
その気持ち含めて、旅路を味わっていこう、
そんなことを思っている次第です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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https://note.com/courage_sapuri/n/n0390b322fdaa?app_launch=false
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【編集後記】
◯今月のランニング:180m

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