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令和8年8月16日(第4556号)
今週の一冊『エスプレッソ・コーラ』
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1756字/読了時間2分)
■こんにちは。紀藤です。
毎週日曜日は、最近読んだ本から一冊をご紹介する
「今週の一冊」のコーナーです。
最近ばたばたとして、本(活字)が読めていないのですが、
我が家でハマっている、こちらをご紹介します。
全90巻くらいあるのですが、全て「無料」で
読むことができる作品となります。
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『エスプレッソ・コーラ』
ゆり子(著)
https://amzn.asia/d/0fh5JG6F
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この作品は、
「児童発達支援の日常をリアルに描いた物語」
です。
表紙のイラストで、「ん?」とそのクオリティに
少し疑問を持たれた方がいるかもしれませんが、
読み始めると、あっという間に惹き込まれます。
むしろ、このライトなイラストと裏腹に、
作品自体のテーマも、登場人物の設定も、
土台が非常にしっかりしています。
そして我々の現実にある「児童発達支援という世界」を
理解する上でも、大変勉強になる一冊です。
ということで、中身をご紹介してみたいと思います。
■物語のあらすじ
物語の主人公は、児童発達支援の現場に入った
新人保育士の山原剛(21歳)。
児発管の高野真紀とともに、
発達にさまざまな特徴を持つ子どもたちと、
その家族に向き合っていきます。
登場するのは、自閉スペクトラム症やADHD、知的障害、
遺伝子疾患による発達の遅れなど、
さまざまな背景を持つ子どもたち。
また、子どもの特性だけではなく、
子育てに悩む親や家庭の事情なども描かれます。
山原自身も、子どもたちとの関わりの中で戸惑ったり、
先輩から学んだりしながら、
一人ひとりに合った支援とは何かを考え、
支援者として成長していくという物語です。
さまざまな違いがある子どもたちに対して、
様々な親の苦悩、取り巻く環境の複雑さなど、
語りきれないことがあるのですが、
それを社会問題として描くのではなく、
「児童発達支援の職員が、
発達に課題を抱えた子どもと家庭をどのように支援するのか」
という支援者側の視点を描いていきます。
100人いれば、100通りの子どもの違いがあり、
その親御さんの悩みも違う。
それぞれに合わせた見立てや関わり方も違ってきます。
その支援計画の立て方、また職員の心理描写を丁寧に、
そして実際の現場を想像できるようなリアルさで描いており、
療育という世界と、そこでの支援者の視点を
感じることができる作品となっています。
■読んでみた感想
個人的な話ではありますが、
私も、息子の療育に付き添うことがあります。
そちらは小学校の通常級に進むための
練習的な位置づけなので、
ゆっくり目な子どもたちが多くいる、という印象です。
ぱっと見は普通だけれど、
ちょっとクセの強い部分があったり。
たとえば、手先の不器用さや、
人から見られることへの過度な反応、
感情的に崩れやすいなど。
そうした違いも含めて、みんなバラバラです。
この作品を読んでいると、
自分が「当たり前」だと目にしているのは、
世界のごく一部でしかないことにも気づかされます。
世の中には、さらにさまざまな違いを持つ子どもたちがいて、
それぞれの家庭に、それぞれの悩みや物語があります。
以前、「ニューロダイバーシティ(脳の神経の多様性)」という
テーマで記事をご紹介しましたが、
もっともっと多くの多様な子どもたち、
そして家庭があることに気付かされます。
そんな当たり前のようで、
つい忘れてしまいそうなことを、
この作品はリアルな物語を通じて
教えてくれるように思います。
■いろんな人に育ててもらっている
そしてもう一つ、この作品を読んで感じたのが、
「子どもの成長に関わってくださる人たちがいる」
という事実です。
普段はなかなか触れることのない
児童発達支援の世界ですが、作品を読んでいると、
支援者の方々が子どもの行動をよく観察し、
「なぜこうするのだろう?」
「この子にはどんな関わり方が合うのだろう?」
と考えながら、一人ひとりに向き合っていることが伝わってきます。
おそらく、我が家も息子についても一緒。
療育の先生や保育園の先生など、
さまざまな人たちに支えてもらっています。
子どもは、親だけで育てているわけではない。
いろいろな人に関わってもらい、
いろいろな人に育ててもらっているのだな、
と思わずにいられない一冊でもありました。
ぜひ、子どもの教育にも関心がおありの方には、
手にとって頂きたい一冊です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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【編集後記】
◯今月のランニング:198km
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