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令和8年7月26日(第4535号)
今週の一冊『性格は変えられるのか - いまの自分を好きになれない人へ』
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2354字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は早朝から18kmのランニング。
またその後、友人のご家族と共に、
「川崎水族館」にいってまいりました。
多摩川に住んでいる魚を展示するというなかなかマニアックなコンセプトの場所でしたが、
カブトムシやカビバラと触れ合えたり、ファミリーフレンドリーな場所で、
素晴らしいところでした。
その後、夜は近所の公園から「隅田川花火大会」をみたり、
夏らしい1日でございました。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日は、最近読んだ本の中から一冊をご紹介する「今週の一冊」のコーナーです。
今週の一冊はこちらです。
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『性格は変えられるのか - いまの自分を好きになれない人へ』
小塩真司(著)
https://amzn.asia/d/0bKKrUi0
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本書は、性格研究の第一人者である小塩先生による一冊です。
「性格」という、多くの人が気になる要素について、
現在わかっている研究の現在地を、わかりやすく、
それでいて事実ベースで整理いただいている著書で、大変学びになりました。
それでは、早速中身をみてまいりましょう!
■「タイプ論」=「性格」ではない?!
性格診断といえば、最近流行りの16タイプに分けて行うウェブの診断があります(ただしこれはMBTIの正式なものとは違います)。
あるいは血液型診断や○○診断のようなものもあります。
これらは「タイプ論」と呼ばれ、
人をいくつかのタイプに分類して理解をしやすくしようというアプローチです。
それは昔から人の複雑性を把握し、人を理解するためのツールとして発展してきた面がある一方、
その枠の中だけにその人を閉じ込めてしまう、
レッテル貼りのような副作用が起こってしまう、という指摘もあります。
そんな中で本書では、パーソナリティ研究の主流である「特性論」を元にした研究から、
「性格は変えられるのか」というテーマに正面から向き合い、
今わかっている性格研究の全体像を丁寧に解説してくれています。
■本書の構成
・第1章:性格とは何か(タイプ論と特性論)
・第2章:性格は安定しているのか(幼少期〜老齢期の研究から)
・第3章:何が性格を変えるのか(結婚・就職・子育てなどのライフイベント)
・第4章:どうすれば性格は変わり得るのか(コーチング・介入方法)
・第5章:性格は変えるべきものなのか
■本書のポイント(印象に残ったこと)
さて、本書では「性格が変わる」という曖昧な点についても、
一つずつ因数分解をして理解を深めていきます。
その中でも、個人的に印象的だったこと、またなるほど!
と思ったことを以下まとめてみたいと思います。
◯「性格が変わる」とは何か? ー5つの変化ー
まず、「性格が変わる」というのは以下の5つのことを言い表していると整理をしています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
⑴平均レベルの変化:世代全体が年齢とともにどう変わるか
(例:歳を重ねると、全般的に人は穏やかになるなど)
⑵順位の変化:周囲と比べた自分の位置がどう変わるか
(例:元気だった子が大人になっても元気であるかどうか)
⑶構造的な変化:性格特性同士の関連が時間でどう変わるか
(例:社交性と挑戦意欲が結びついているor結びつかなくなった、など)
⑷個人の変化:集団の傾向とは別に、自分だけがどう変わったか
(例:病気や環境の変化によって、周りは変わらないが自分が変わった)
⑸イプサティブな変化:自分の中でどの特性がより目立つか、その優先順位の変化
(例:青年期は「誠実さ」だったが、老年期は「開放性」がトップになった)
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余談ですが、イプサティブな変化について言えば「強みの変化」にも近い印象があります。
トップ5の強みは基本的には変わらないものの、
人によってはその中の順位が前後することもある、というイメージです。
◯性格が変わるプロセス(習慣化のちから)
「性格は変わる」という研究において、
多くの場合は「最初の数週間でぐっと変わる」という話が示されているのも興味深かったです。
具体的には「 if-then プランニング(もしこうしたら、こう行動する)を実践する」ことが効果的と述べています。
逆に言えば、「前向きになる」とか「社交的になる」みたいな抽象的な表現の目標では性格は変わりません。
具体的に、「もしこうしたら、こう行動する」という超具体の行動を変えていくと、
性格の「状態」が一時的に変わります。
それが繰り返されることで安定した「特性」が変わっていきます。
「習慣が変われば人格が変わる」という話を、
まさに体現している内容が研究でも示されているというのが興味深いものでした。
ちなみに、これは大変心当たりがあります。
自身、決して「決めたことを守れる人(勤勉なタイプ)」ではありませんでしたが、
メルマガを10年(4,500日)続けたことで、
「決めたことをそういうことができる人(な気がする)」だという自己認識に変わってきた、という実感があります。
◯性格を変える「TESSERAアプローチ」の4つの要素
ドイツの心理学者ヴルツスとアメリカの心理学者ロバーツが提唱した、性格変化の4段階サイクルです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
⑴きっかけとなる状況:会議で発言を促される、など
⑵期待:「発言すれば評価されるかも」という予測
⑶状態およびその表出:実際に発言してみる(内向的な人が外向的な状態を表出)
⑷反応:「いい発言だったね」というフィードバックが、次への動機になる
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この一巡が繰り返されることで、
「状態」がグラデーションで「特性」へと近づいていく、という話です。
■まとめと感想
本書を読みながら考えていたのは、自分が探求している「強み」と「性格」の関係です。
「強みの研究は性格研究になるべきだ」みたいな論文も、そう言えばありました。
ちなみに、強みと性格の関連を考えると
「自然と発動する思考・感情・行動のパターン」であることは性格の部分に近いです
。一方、強みの場合「それらがエネルギーやパフォーマンスに繋がる」という条件が性格とやや違うように思いました。
加えて、「強み」は性格特性だけでなく、傾聴や書く力といった、
より行動的なレベルの要素も含む場合もあります。
似ているようで、強みの方がもう少し条件のついた性格の一部、という印象を持ちました。
このあたりは自分の中でも、あらためて整理していきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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【編集後記】
◯今月のランニング:210km
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