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令和8年5月12日(第4460号)
「ひとり博士プロジェクト」のミーティングに参加して思ったこと
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2345字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、金融機関の新入社員の皆様に、
「自己理解・自己効力感を高める新入社員研修」のプログラムとして、
「強み発見ワークショップ」を実施させていただきました。
ストレングス・ファインダーとはまた違ったアプローチで、
「他者フィードバック」を含めて、自分の強みを多角的に検討する、という内容。
評価はこれからですが、「強みの理解が深まった」という声も多く聞こえてきたので、
まずは一安心でございました。
もっとブラッシュアップして、腹落ち感があり、実際に活用できる内容にしていきたい、
そんなことを思っている次第です。
*
さて、本日のお話です。
先週末の夜、大学院の修了生の仲間たちと「ひとり博士プロジェクト」と題された会合が開かれました。
博士課程には必ずしも所属していなくても、自律的に学びを続けたい仲間で集まる場。
そして、「自分の中で探究したい領域」をそれぞれ持ち寄り、宣言し、進捗を発表し合う。そんなリズムを作ることで、ともに歩みを進めていこうという集まりです。
人間というのは、何かやりたいと思っていても、機会や仲間といった外圧がなければ、ついつい目先の緊急事態に追われて先送りにしてしまう。
そして、先送りにしてしまう自分に悶々とする…そういうものですよね(私だけではないはず…笑)。
まだ始まったばかりで、種を植えたばかりの段階ですが、そんな中で思うことがありました。
それが「自分一人でやることの限界」と「知っている人とつながることの重要さ」です。
ということで、本日はこのお話をお伝えしてみたいと思います。
それでは、どうぞ!
■「AI✕自分」の対話の限界
最近はAIに聞けば、ある程度のことは教えてもらえるようになりました。
「それっぽい回答」が返ってくるので、半信半疑ながらも、「まあ、おおよそそういうことなのだろう」と納得はします。
私が関わらせていただいている大学の授業でも、「これはAIで分析したのだろうな」と思われる回答がちらほら見受けられます。
しかし、コピー&ペーストしたものは、なんとなく文体でわかります。
個人的な感覚ですが、アスタリスク(*)が前後についていたり(これまであんまり見なかった気がする)、
「ーー」で接続されているなどの内容は、AIが噛んでいるなと感じます(そして、私もそのうちの一人ですが汗)
AIを利用することを否定したいわけではありません。
ただ、その人の言いたいことが削ぎ落とされ、その人の思考があまり含まれていないとなると、それは少し問題のようにも思います。
何よりも、自分で考えるということを放棄してしまうのは、もったいないし、魅力的でなくなる気がするのです。
AIとの対話は、アイデアを形にしたり、思考を深める材料にはなります。
ただ、あくまでも材料であって、答えではない。
実際に、ある課題について AIと対話だけして回答を作ると、なんとなく違和感のあるアウトプットが出てくることがあります。感覚としてはわかるのだけど、ちょっと違う。
その「ちょっと違う」というのは、ニュアンスや感覚の違いというか、実際にやっている人の経験値と理論の間にある、数字では見えない・表現できない部分の違和感とでも言いましょうか。
うまく言葉にできずに、もどかしいのですが、その部分にアクセスすることは「AIとの対話」だけでは難しい気がしています。
■学会についても、わからないことが多すぎる
そんな例のひとつが、「学会発表」です。
私は「学会」なるものに所属したことはなく、本当に「未知の領域」です。
論文を読むと、学会が出している「掲載誌」が記載されています。様々な学会があることはわかりますが、何がどう違うのかがわかりません。
そこまでポピュラーな場でもないですから、一般的なことはわかっても、「学会発表の雰囲気がどうだ」みたいなことは、AIでは見えてこない。
ポスターを作って発表するとき、どの程度のものであれば認められるのか。研究をしていくとき、どんな観点で進めれば「筋のいい探究」と呼ばれるのか。
このあたりは正直、AIといくら格闘しても、それっぽい答えが返ってきたとしても、結局はわからないのです。
■「強み」という研究領域も、わからない
私も大学院を修了してから、趣味のような形で強みに関する論文を粛々と読み続けています。
日本の学会まわりを調べてみると、「パーソナリティ心理学や教育の文脈」では、「性格の強み」に関する研究が、ちらほら見られます。
しかし、「キャリアの文脈」になるとぐっと少なくなり、「経営の文脈」においてはほとんど査読論文として扱われていないことがわかりました。
その理由をAIに尋ねてみると、性格の強みの代表的な尺度である「VIA(Character Strengths)」について、海外のデータにしかアクセスできないこと、
そもそも「強み」という概念の定義が曖昧すぎて、学術的に積み上げる土台がまだ存在していないこと、そのようなことが挙げられていました。
確かに、私が読んでいる論文もほとんどがVIAを軸にしています。ただ、それが日本でどれほど受け入れられるのか、
あるいは人や組織・経営の領域でどれほど通用するのか、そのお作法が全くわからないのが正直なところです。
だからこそ、もしこの領域を探究したいのであれば、そうした感覚を知っている人とつながっていく必要があるのだろうと、改めて思いました。
■まとめ:「人とのつながり」がヒントをくれる
ただ、今回の「ひとり博士プロジェクトには、博士課程に進んでいる方が一人いらっしゃいます。
その方だけではないですが、他の方の率率な質問をもらえる、視野が広がる感覚があります。
自分が見落としていた、「単純な問い」の重要性などを、改めて考えさせられました(「強みの学術的な定義が定まっていない状態で、そもそも探究を進められるのか?」など)
結局のところ、新しい情報を与えてくれたり、自分の視点を少し調整してくれたりするのは、やはり「人を通じてしか得られない」のだと感じます。
ゆえに、学びの場に所属すること。一人で学ばないこと。皆とともに歩むこと。そうしたことの大切さを、改めて感じた夜でした。
自分のこれからのキャリアを考えたとき、何かしらの専門性を尖らせながら、それを社会に還元していけるような生き方ができればいいな、という思いがあります。
まずは、執筆中(しかし、再度書き直しとなっている)の書籍を完成させたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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https://note.com/courage_sapuri/n/n278cc1e1dc91?app_launch=false
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【編集後記】
◯今月のランニング:58km
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