配信日時 2026/04/11 12:34

中年の危機はどうして起こるのか? ー『中年からのアイデンティティ心理学』#5【カレッジサプリ】

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令和8年4月11日(第4429号)


中年の危機はどうして起こるのか?
ー『中年からのアイデンティティ心理学』#5

株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1798字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

先日は友人の経営される会社の皆さまへ、
「強み発見&実践ワークショップ」の実施でした。

初めて開発した「強み診断アプリ」を実施いただき、
実際に3時間のワークショップを行わせていただきましたが、
皆さんがとても素晴らしい方で、熱心に取り組んでいただき、
見ている私が嬉しい気持ちになりました。

R社の皆様、ありがとうございました!

まだまだ改善点はありそうですが、
世の中の方に役立ててもらえるよう、改善をしていきたいと思った次第です。

その他、8kmのランニングなど。
勝負の長野マラソンまで、あと1週間です。



さて、本日のお話です。

先日に引き続き『中年からのアイデンティティ心理学』より、読み解きをしていきたいと思います。
本日は「第3章 人生の峠を越える心理 ー中年期のアイデンティティの危機ー」です。

「『40にして惑わず』と孔子はいいますが、私は惑いまくってます」というのは、私だけでもなさそうです。
男性の本厄が42歳なのも「惑年」を暗示しているかのよう。やはり、心と体の変化が訪れるのが40代からであるとしています。

本書においては、「中年期を30代後半から60歳頃まで」としています。その中では第3章では、主に以下の2点を取り上げています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・⑴ 中年期がどのような年代であるのかを発達研究から見る
・⑵ 中年期の人の生声を集めた「中年期危機面接」からわかったこと
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

特に中年期の人は興味深い内容かと思います。

それでは、早速まいりましょう!



■中年期は「平穏」なのか「危機」なのか

中年期に対する研究は1970年代から対象になってきたそう。
その中で、「中年期は平穏な時期である」とした説と、「いやいや危機期でしょ」とした説にわかれているそう。それぞれ、以下のような主張です。


◯「平穏期」説 ー満足度が高いのが中年だよねー

まず平穏期説(Lowenthal & Chiriboga, 1972)では、中年期はライフサイクルの中で特に危機的ではないとしています。
というのも、危機としているものは「さまざまな問題を昔から引き続き抱えているだけであり、中年期に勃発したものではない」と調査から明らかにしたとのこと。

また、半生のうちでもっとも不幸だった時期(満足度が低い時期)は、青年期や青年初期であるとしています。
むしろ「子どもたちが巣立ったあとは、非常に幸福である」と述べた回答もあったり、パーソナリティの安定性が高まるなどして、「中年期は危機ではない」としている説もあります。



◯「危機期」説 ー衰えと限界を感じてしまうー

一方、中年期は、変化が多い時期です。体力的にも衰えを感じ、地位や能力の拡大にも限界を感じる。
よって、精神障害が多発する時期であり、心の病気も40代以降に集中しています。また、自殺率もやはり40代以上が圧倒的に多い。
それらにも繋がりうる危機は以下のとおりです。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・⑴ 職業における”上昇停止症候群”(出世や能力の限界感)
・⑵ 子どもとの関係の危機(子どもの親離れによる変化)※特に女性
・⑶ 夫婦関係の危機(お互いの関係の再確認)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

40~45歳頃は「成熟性と貧困さ」が現れてくる時期。たとえば、若さと老い、破壊と創造、愛着と分離、男らしさと女らしさなど。
「若いと思っていても、とはいっても衰えを感じる」というやつです。



■中年に聞いてみた生声 ー中年期危機面接ー

そして本章の目玉とも言えるのが、「中年期危機面接」です。
中年に相当する40代の意識の変化を、エリクソンの8つの心理ー社会的テーマに基づいて質問をしたという内容になっています。たとえば、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・Q,40歳になったときの感情は?
・Q,40代になって以前の自分との間に変化を感じるか?
・Q,厄年について意識したか?
・Q,時間感覚について(毎日どんな風に時間が過ぎていくか?)
・Q,自分自身と、自分のしていることに確信が持てるか?
・Q,自分のしていることについて、上手くやっていけそうな感じがあるか?
など
P64
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こうした質問について、回答としては、以下のようなコメントとなっています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
<中年になっての否定的な変化>
・⑴ 身体感覚の変化(体力の衰え、体調の変化)
・⑵ 時間展望の狭まりと逆転(何かを始めるには遅すぎる感覚、残り時間が少ないという感覚)
・⑶ 生産性における限界感の認識(以前のように仕事がはかどらない、若い頃の理想が薄れて消極的になる)
・⑷ 老いと死への不安(40を過ぎると、死はぐっと自分に近づいてくる)

<肯定的な変化>
・⑴ 自己確立感・安定感の増大(学ぶ時期だったが、40代になってようやく教える事ができると感じるようになったなど)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ちなみに、本書は初版が1998年頃に書かれたものであり、今から30年近く前であり、定年などを考えると、現代では+10歳くらいと考えてもよいのではないかな、と思っています。



■まとめ:中年危機は先延ばしできるかも?

ちなみに、私はこの節を読んでいて「中年の危機は先送りできるのでは⋯」とも思ってきました。
まず、40代だろうが50代だろうが、常にバリバリ活躍し続けている人はいます。
危機が起こりやすいということと、必ずしも危機が起こるということは別物です。

確かに、いつかは必ず老いを感じる。しかし、体力をメンテナンスすることもできるし、夫婦関係、親子関係においても、転ばぬ先の杖として起こりうる危機を考えておけば、対策をすることも不可能ではない、とも思います
(というか思いたい)。

いつかは必ず来るにしても、「40歳だからなあ⋯」とバイアスのように思い込みに支配されて、それで身体が重たくなってしまうのは避けたいもの。
目標を立て、精一杯抗い、逞しく日々を過ごしたい、そんなことを思った次第です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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 【編集後記】
◯今月のランニング:118km

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