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令和8年4月9日(第4428号)
「自己実現」と「貢献」で、アイデンティティは発達していく
ー『中年からのアイデンティティ心理学』#4
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2354字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、午前中に組織コンサルティング。
午後からは、2件の打ち合わせでした。
また夜は人材仲間とのお食事会でした。
その他、8kmのランニングなど。
先月まで執筆で、内側に潜っていましたが、
色んな人と話をすることで、やはり発見&刺激があるなあと感じるこの頃です。
*
さて、本日のお話です。
先日に引き続き、本日も『中年からのアイデンティティ心理学』の読書レビューをお届けします。
こうした専門書で実は一番面白いのが、前半の序章~第2章くらいだと、個人的に思っています。
というのも、大テーマである「アイデンティティとはなにか」という研究の大枠が示されており、その分野における大きな地図をプレゼントしてもらえたような、そんな気持ちになるから。
特に、第二章の後半は「アイデンティティは、他者とのかかわりの中で発達する」と述べられており、私たちは「人と関わって生きていくことが避けて通れない」と感じさせられる節でもありました。
私なりの体験も踏まえて、ポイントを解説していきたいと思います。
それでは、どうぞ!
■「人は、関係性の中でしか成長しない」
私は、システムコーチングという「関係性」に焦点を当てたコーチングを学んできました。
その仲間の一人でもあり、人生の先輩でもある方が、こんな事を言っていたのが、未だに胸に残っています。
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「でも人は、関係性の中でしか、成長しないからね」
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確か、「組織の中って、葛藤だらけですよね」なんて話のときに、返す刀で、そのような話を重ねられたような気がします。「人は、関係性の中でしか、成長しない」。
振り返ってみると、確かにそんな気がします。
自分が「成長した」と感じるときも「周りの期待に応えたい」と思っていたし、友人間でも、夫婦間でも、「お互いのすれ違い」に向き合う中で、新しい視点を手に入れたように思います。
一方、自分が傷ついた記憶も「他者からの強すぎる介入」でした。
極端な例ですが、たとえば大学のときに、バイト先の店長からボコボコに殴られて顎が折れるなどで相当凹んだ事も思い出しました。(もはや、関係性を超えた純粋な暴力ですが⋯)
本書では、この「他者とのかかわり(関係性)とアイデンティティ」について、このように語ります。
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人間の心は、一個人の内的変容のみでなく、人と人とのかかわりの中で発達していく面も少なくない。
人間は、それぞれ固有の世界をもつ「個的存在」でありながら、同時に他者とのかかわりなしでは生きていくことのできない「関係的存在」である。
P40
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かつて(20世紀後半)の心理学の関心は、西洋的で男性的な枠組みで「自我の発達」が関心の中心でした。
つまり、「個によるアイデンティティ」が強調されてました。ゆえに「他者とのかかわりでのアイデンティティ」は、重視されることが少なかったようです。
しかし、それから研究が進み、男性の中の女性的側面など、人の内界における二面性に注目されるようになり、さらに外界における多様性に向き合うことが自分を発達させることへと発展し、「他者との関わりの中でのアイデンティティの発達」も注目されるようになったのでした。
■「個の確立」と「関係性」で人は発達する
そうした「他者とのかかわり」は生涯を通じてどのように発達していくのか? そこには、以下のような説明がなされます。
<ライフサイクルと「他者との関係性」の深まり>
◯⑴ 乳幼児期・児童期
・世話をしてくれる母親とのかかわり。
・母親を通じて「世界に対する信頼感」と、「自己の存在そのものに対する信頼感」を獲得することが、人生の最もはじめの時期の課題である。これが心の発達の基盤となる。
◯⑵ 青年期・成人初期
・特定の異性との、深く長い親密な関係を維持する力(=親密性)。
・青年期はアイデンティティ確立の時期である。自己探求や模索を経るとき。他者や社会から受け入れられる事が重要だが、その前には「個の確立」が重要になる。
・エリクソンの発達段階の「親密性 vs 孤立」のステージ。
◯⑶ 中年期・高齢期
・育てられると同時に「育てる」ことで発達する(=相互性)
・たとえば、母親が子どもを育てることで「育てることで育つ」ような状態。自己の獲得したアイデンティティでもって、次の世代、他者を生かし育てて初めて、成人として「アイデンティティを達成した」と言えるようになる。
・エリクソンの発達段階の「世代性 vs 自己陶酔」のステージ。
■女性は「関係性における発達」の傾向が強い
ちなみに、「アイデンティティの形成」を見た時に、男女でその進行に違いがあると述べられていました。
男性の場合、「(個の確立を通じた)アイデンティティ確立」に次いで「親密性」がテーマになるのに対して、女性は「(個の確立を通じた)アイデンティティ確立」と「(他者との関わりにおける)親密性」が同時並行で、アイデンティティの形成が進行するとのこと。
そして、10代、20代、30代、40代と男女ともに、「個人志向性(自己実現)」と「社会志向性(貢献と相互依存)」へと変化していくことに、心の発達なるものを感じるのでした。
■まとめ:「個としてのアイデンティティ」と「関係性にもとづくアイデンティティ」
⋯と、話がなんだか小難しくなってしまいましたが、まとめです。
まず、大人のアイデンティティの発達と成熟は、2つの軸で捉えられます。
それが、「個としてのアイデンティティ」と「関係性にもとづくアイデンティティ」です。
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◯「個としてのアイデンティティ」
・テーマ:自分は何者であるか、自分は何になるのか
・発達の方向性:積極的な自己実現の達成
◯「関係性にもとづくアイデンティティ」
・テーマ:自分は誰のために存在するのか、自分は他者の役に立つのか
・発達の方向性:他者の成長・自己実現への援助
P49
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そして、両者は相互に関連し、影響し合っています。
他者の成長、自己実現を援助する(=関係性)を発達させるにも、自己実現などを通じて自信を手に入れる必要があります(=個の確立)。
「自分を磨くこと(個)」と「誰かを支えること(関係性)」。
この二つは、片方だけを大きくしようとすると蛇行してしまう、自転車の両輪のようなものかもしれません。
あなたの車輪のバランスはどうでしょうか?
そんな事も考えてみると、面白いかもしれませんね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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【編集後記】
◯今月のランニング:100km
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