配信日時 2026/01/08 12:00

MBTIと強み診断の結果は、関連があるのか?→あります ーペンシルバニア大学の研究よりー【カレッジサプリ】

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令和8年1月8日(第4337号)


MBTIと強み診断の結果は、関連があるのか?→あります ーペンシルバニア大学の研究よりー


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2584 文字/読了時間4分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日は午後から、外部人事パートナーとして関わらせていただいている皆様との
コーチング&勉強会などでした。また夜はスタートアップの人事仲間との会食でした。



さて、本日のお話です。

本日は論文のご紹介です。

ストレングス・ファインダーを用いて強みの研修をしていると、しばしばいただく質問があります。
それが、こういうものです。

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「『MBTI』などの性格検査の結果と、『ストレングス・ファインダー』などの強み診断の結果は、似たところがあるようにも思うのですが、結果に関連はあるのでしょうか?」
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MBTIの検査では「外向」を指向する結果だった。
ストレングス・ファインダーでは「社交性」という結果が上位だった。

なんだか、似ているような概念にも思える。ここには何か関連があるのだろうか…?という疑問です。

こうした疑問に答える研究が、2007年ペンシルバニア大学の研究者による論文で記されていました。
ストレングス・ファインダーではなくVIAの結果ですが、その結果は実に示唆に富むものでした。本日はその論文について、まとめてみたいと思います。

それでは、早速内容をみてまいりましょう!



■今回の論文
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・タイトル: Character strengths and type: Exploration of covariation(性格の強みとタイプ: 共変性の探求)
・掲載誌と出版年: 国際コーチング心理学レビュー(International Coaching Psychology Review)第2巻第1号、2007年3月
・著者: スーリン・チョン(Sulynn Choong)、キャスリン・ブリトン(Kathryn Britton)
・所属機関: ペンシルベニア大学 応用ポジティブ心理学修士課程
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■30秒でわかる要約
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・本研究は、VIA分類に基づく性格の強みと、MBTIに基づく心理的タイプの間の共変関係を探る探索的研究です。
・98名の成人ボランティアを対象に調査を行った結果、心理的タイプと性格の強みの間には有意な共変関係が存在することが確認されました。
・特に9つのシグネチャー・ストレングス(特徴的強み)と特定のタイプ次元との間に有意な関連が認められました。
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■MBTIとVIAの違い

まず最初に、MBTIとVIAが何なのかについて、お伝えします。MBTIはタイプ論、VIAは特性論という考え方に基づいて作られている点が違います。

◯タイプ論(MBTI):
人々の精神機能における「自然な選好(好み)」をカテゴリー化します。4つの二分法(例:外向か内向か)の組み合わせによって、16の独立した心理的タイプ(根底にある人格パターン)として人を分類します。

◯特性論(VIA-IS):
個人が持っている「性格的強み」の度合いを測定します。特定のカテゴリーに分類するのではなく、24の強みが個人の中でどのように順位付け(あるいは分布)されているかに注目します。


■研究の背景と目的

◯研究背景
ポジティブ心理学の応用分野であるコーチングでは、自己認識、特に強みや好みといったポジティブな要素への気づきが重視されます。
MBTIとVIA-IS(強み診断)はどちらも自己認識を高めるツールとして広く用いられていますが、異なる理論に基づいています。

◯研究の目的
これまで広く普及しているこれら2つの測定法の関連性を検証した公表済みの研究は存在しませんでした 。
本研究は、性格類型(MBTI)への嗜好と特定の性格的強み(VIA)の特性との間に共変関係が存在するかどうかを明らかにすることを目的としています。


■研究の方法
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・参加者: 20歳から65歳までの成人 98名(女性70名、男性28名) 。
・測定ツール:
ーMBTI フォームG: 16の心理的タイプを判定する126問の自己報告式検査
ーVIA-IS(性格の強み診断): 24の性格的強みを測定する240問の質問紙
・手順: 参加者はMBTIとVIA-ISを完了して、上位5つの強みとタイプ情報を提出しました。データ分析にはカイ二乗分析が用いられました。
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■主な結果(わかったこと)
以下の「性格の強み」と「MBTI」のタイプ次元との間に有意な共変関係が認められました 。


◯わかったこと1:特定のタイプと強みに関連が見られた
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【MBTIのタイプ:VIAの性格の強みで関連があるもの】
・外向型(E): 熱意、愛情、感謝
・内向型(I): 向学心、謙虚さ
・感覚型(S): 誠実さ、公平性、慎重さ
・直観型(N): 創造性
・思考型(T): 知的柔軟性、誠実さ
・感情型(F): 愛情、感謝
・判断型(J): 忍耐力
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◯わかったこと2:「特定の組み合わせ」にも関連があった

いくつかの強みが、「タイプの組み合わせ」によって影響があるものがあることがわかりました。
(ちょっとマニアックですが、解説します。興味がない方はお読み飛ばしください…)

たとえば、「好奇心」は、個別の次元とは関連せず、内向적直観(IN)の組み合わせとのみ有意に共変しており、「誠実さ」は、ST(感覚・思考)およびSF(感覚・感情)の両方と有意に共変している、などです。
2つの指標を掛け合わせることで、より動的な関連が見えてきました。まとめると、以下のようになります。

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【タイプ組み合わせ(ペア)と強みの関連】
・内向的直観(IN): 好奇心、向学心 「好奇心」は、E/IやS/N単独では有意差がないものの、INの組み合わせで初めて有意になります)
・外向的直観(EN): 熱意、愛情、社会的知性
・外向的感情(EF): 愛情、感謝
・外向的思考(ET): 大局観、創造性
・内向的思考(IT): 向学心、知的柔軟性
・直観的思考(NT): 創造性(ENTPプロファイルとの高い整合性が指摘されています)
・直観的感情(NF): 愛情(人間関係への深い洞察力が、愛という強みを支えていると考えられます)
・感覚的思考(ST)および 感覚的感情(SF): 誠実さ (誠実さは「感覚(S)」を軸とした組み合わせにおいて安定して現れます)
・内向的判断(IJ): 忍耐力(独自のペースで粘り強く進むプロファイルと一致します)
・内向的知覚(IP): 向学心
・外向的判断(EJ): 愛情、熱意
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■まとめと感想

今回の論文のまとめでは”「MBTIの性格のタイプ」と「VIAの性格の強み」は補完し合っている”と考察としてまとめられていました。

MBTIは、自然な選好(心の利き手)を示すといいますが、その結果として現れる行動は、VIAが示す「性格の強み」として現れているような、相互に補完し合う関係にあることが示唆されています。
これは感覚的にも納得度があるものでした。

また、応用の可能性として「クライアントの強みが一般的なタイプの傾向と一致しない場合(例:内向的な人の熱意)」などを見出した時に、それらの不一致を探求することで、洞察や成長の機会を見出すことができるのでは、というところも興味深いです。
同じ人間を、こうした様々なツールで探求をすることで、見えてくるものもあるように感じた次第です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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https://editor.note.com/notes/n741d1fb6fa6d/edit/
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 【編集後記】
◯今月のランニング:56km

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