配信日時 2025/12/24 14:33

経営に資する「人材育成」とは何か ー第6章 教育訓練ー【カレッジサプリ】

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令和7年12月24日(第4321号)


経営に資する「人材育成」とは何か ー第6章 教育訓練ー


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2042文字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

今日は、クリスマス・イブですね。
皆さまはどのようにお過ごしでしょうか。
(私はいつもと変わらず、卵かけご飯です)

さて昨日は、早朝から13kmのランニングと
午前は2件のアポイント、午後は外部人事パートナーとして
関わらせていただいている会社様への、勉強会の参加やコーチングなどでした。

クリスマスですが、自分へのプレゼントがわりに(?)
明日からがっつり追い込みたいと密かに考えております。



さて、本日のお話です。

少し前からご紹介している、組織における人づくりの教科書的書籍『人事管理入門』について、
毎月勉強会で、皆で、読み解いております。

(これまでのお話はこちら↓)
読書レビュー『人事管理入門』|紀藤 康行 | 強み先生|noteマネジメント・テキスト 人事管理入門 について、全章解説をしていきます(毎月1つずつ更新予定)
https://note.com/courage_sapuri/m/m130759aac437

改めて、今ある仕組みが、様々な企業の工夫が、一つの方向に収斂されて今に至るのだな、と感じます。

本日は「第6章 教育訓練」についてまとめてみたいと思います。

こちらも、ある程度の組織であれば、当たり前のように行われている「企業研修」が、一体どういった考え方で作られているのか?その狙いや、実際の運用方法について、構造的に説明されています。

なるほど「経営に資する人材育成とはこういうことか」という全体像がよく分かる章で、人材開発・組織開発に関わる方にはとてもおすすめの内容です。

ということで早速みてまいりましょう!



■経営目標に資する「人材育成」とは

企業において行われる「人材育成」というのは、その主たる目的が「経営に資すること」があります。

「経営に資する」というのは、短期的に成果を得られる人材育成する(あるいは調達する)という視点はもとより、長期的に成長しその会社の未来を作っていく人材を育てる(あるいは調達する)、という視点が欠かせません。

…と、こんな風に「人材を育成する」とか「調達する」みたいな言い方をすると、「人はモノじゃない、ジンザイは「ザイ」は、材木の「材」ではなく、財産の「財」だ」という声も、どこからか聞こえてきそう。

たしかに、人はモノと違います。ゆえに、こうした「育成」「調達」みたいな言葉は、人づくり・組織づくりに力点を置く人にとっては、「経営>人」みたいに見えて、心がざわつくような、そんな印象を受ける人もいるのではないでしょうか。

人の発達や成長を応援する人は「経営<人」と考えがちな人も、決して少なくないような気がします。私もどちらかというと、そんな人の一人。

▽▽▽

…とは言いつつ、ある知り合いの人材紹介事業の会社を経営している社長が、こんなことを言っていたのが印象に残っています。

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「少なくとも、僕の知っている多くの経営者は、ぶっちゃけ人づくりには、あんまり興味がないんですよ。経営者は”事業に興味がある”んです。
そして人はそのためのリソース。だから、教育って、正直めんどくさいんですよね」
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とのこと。あくまでも、この社長の視点です。

でも、この考え方が、わかりやすく「経営に資する人材育成」ということなのだろう、と思ったのでした。



■「職務行動に関わる能力」を分解する

そして、経営をするためには、自動車の様々なパーツ、タイヤやエンジン、ハンドル、アクセル、ブレーキ、オイルなどが役割を果たして、連動して前に進むように、各組織がそれぞれの目標と役割を果たす必要があります。

営業部門なら営業の役割。管理部門なら管理部門の役割。

そうした「組織(部門)の目標」からはじまります。

そして、「自分の課題を設定する(課題設定能力)」から始まり、「他者と協力する(対人能力)」こと、「専門的能力を発揮する(職務遂行能力)」

ことを行いつつ、「課題達成の過程で発生する問題に対応する(問題解決能力)」を駆使して、課題を達成していく。

こうした、様々な能力が、組織の成員には求められている、とも言えるわけです。



■人材の「調達と育成」の仕組み

そして、上記のように「社内で職務行動を育成する」というアプローチ意外に、たとえば、今の組織の中に「組織の目標を達成できる人がいない」ときには、外部から調達(採用)することになります。

しかし、日本は職能制度とのことで、特に大企業においては、雇用慣行として、組織の内部市場で人材を調達することが多いことがありました。

つまり、人材ニーズがあったときに、人材の内部調達を考え、その人材に教育訓練を行う。そして”「使える」「儲かる人材」人材の育成”を目指していく、というわけです(この表現は、今の時代だとやや受け入れづらそうな感じもしますが…)。


◎企業特殊能力と一般能力

また、ここまで取り上げられた能力と呼ばれるものには、「企業特殊能力」と「一般能力」に分類されます。前者は”その企業でのみ使える能力”で、後者は”広く使える一般能力”から構成されます。
そして、会社では、「企業特殊能力+一般能力」の両方に給与が払われていると考えることが妥当です。

「企業特殊能力」とは、いわゆる「社内の政治・ルールを知っている」「社内の繋がりが豊富で多くの人を巻き込むのが上手」、あるいは「社内のみで使われている独自システムや機会の操作に習熟している」など、という能力があるからこそ、その会社でパフォーマンスを出すことができるわけです。

新入社員のときは、”一般能力”のみだったのが、その会社で働く期間が増えていくにつれて”企業特殊能力”の割合も増えていく傾向にあります。…しかし、外の世界に全く出ていないと”企業特殊能力の割合が高い「その会社だけで通用する人」になってしまう可能性があるのにも注意が必要です。

少なくない人が「外で通用するか不安…」と口にする背景は、この2つの考えがあるということですね。



■まとめと感想

その他、企業は教育訓練にどれくらいの費用をかけているのか、他社の人材育成体系はどのようになっているのか、などの事例も紹介されており、興味深く思いました。
たとえば、トヨタ自動車の場合、「プロ人材開発プログラム」というものがあります。いわく、新入社員が基幹職になるまでの入社十数年で「労働市場で年収1000万円以上の価値が付く」プロ人材に育成することを目標としているそうです。実に頼もしいですね。

この本が書かれたのは2000年代で、今は当時より採用も難しくなり、優秀な人材の確保・保持も大きな課題の一つとなっています。

そこで「人的資本経営」という言葉で、働く人の価値を高めていこう、という流れが以前より大きくなっており、働く人のエンゲージメントなどもより重視されている風潮はあるでしょう。

それでも、やはり「経営のための人材育成である」という純然たる事実は存在しており、その基本的な構造に、改めて目を向けておくことが重要であろう、そのように感じた章でした。

経営という文脈での人づくりの意味、忘れないようにしたいものです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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 【編集後記】
◯今月のランニング:175km

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