配信日時 2025/10/08 00:16

ポジティブ心理学がこれからの組織成長に不可欠な理由  ーハーバード・ビジネス・レビュー11月号よりー【カレッジサプリ】

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令和7年10月7日(第4242号)


ポジティブ心理学がこれからの組織成長に不可欠な理由
 ーハーバード・ビジネス・レビュー11月号よりー


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話  2156字/読了時間3分)

■こんにちは。紀藤です。

海外から戻って、しばらく体調が不調気味でしたが
ようやく復活してまいりました。

ということで、病院に言ったのちの、11kmのランニングでした。
(久しぶりにしっかり走れました)

その他、研修企画など。
隊長は大事ですね…!




さて、本日のお話です。

今月(2025年11月号)の『ハーバード・ビジネス・レビュー(HBR)』に、世界標準の経営理論の著者である入山章栄先生による「ポジティブ心理学の理論」の記事が掲載されていました。

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ポジティブ心理学こそこれからの組織成長に不可欠な科学である
 [第8回] ポジティブ心理学の理論 | 入山 章栄 | ["2025年11"]月号|
 DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
https://dhbr.diamond.jp/articles/-/12861
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2000年代に入り、ポジティブ心理学に基づく施策を導入する企業が欧米を中心に増加している。人のポジティブな面を重視すること

「ポジティブ心理学」と聞くと、どうも一過性のブームで終わってしまったり、あるいは経営学とは少し遠い存在として扱われることが少なくない印象です。

しかしながら、HBRにしっかりと取り上げられるということ、そしてタイトルに『ポジティブ心理学がこれからの組織成長に不可欠な科学である』とあるのをみて、注目度の高まりを感じ、勝手にテンションが上がっておりました…!

また記事も、ポジティブ心理学の概念やそのつながりがシンプルかつ網羅的に記載されており、実に学びのある内容です。ということで、早速内容を見てまいりましょう。

それでは、どうぞ!



■ポジティブ心理学がこれからの組織成長に不可欠な3つの理由

この記事では、「なぜポジティブ心理学が今、組織成長に不可欠なのか」について、主に以下の3つの視点から述べられています。


◎理由⑴:ポジティブ性を前提とした理論の「経営学への応用」がすでにされているため

ポジティブ心理学のすべてが経営学のトップ学術誌に応用される状況にはまだないが、人のポジティブ性を前提にした理論のいくつかは、すでに経営学で提示されています。

たとえば、「自己決定理論」など、経営学で重要な理論として取り扱われているものも、心理学の中に存在しています。



◎理由⑵:ビジネス・経済における「ポジティブ性への注目」の高まりがあるため

世界の現実を見渡すと、ビジネス・経済において人のポジティブ性に注目する機運が明らかに高まっています。

たとえば、ウェルビーイングというキーワードも注目されていますが、これもポジティブ心理学の重要概念の1つです
。現在、トップ企業も社員のウェルビーイングという形で様々な施策を打ち始めています。


◎理由⑶:ポジティブ性の重視は「企業パフォーマンスにプラス」があるから

人のポジティブ性を重視することは、企業パフォーマンスにプラスになると考えられています。
ポジティブ性は、人や組織の成長を促し、また「レジリエンス(回復力)」の概念につながることが知られています。

▽▽▽

このような理由があるにもかかわらず、残念ながら日本ではポジティブ心理学の全体図をまとめた書籍は、今のところありません。また、

「GRIT(やり抜く力)」や「グロース・マインドセット(成長思考)」など、一部のキーワードが取り上げられてはいるものの、ブームで終わってしまっているようす……。

そのため、この特集でポジティブ心理学の全体像を取り上げることになったと述べられています。



■ウェルビーイングを高める「PERMAモデル」

ポジティブ心理学を語る上で欠かせないのが、ウェルビーイングという概念です。2011年に「ポジティブ心理学の父」と言われるセリグマン博士が提示したフレームワークが、「PERMAモデル」として紹介されています。

これは、「人がどのような経験をすれば、ウェルビーイングを高められるかを計測可能にしたフレームワーク」です。以下の5つの要素の頭文字から構成されています。

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<PERMAモデル>
・positive emotion(P)ポジティブな感情:「人が喜び、感謝、希望、愛、安心感などの前向きな感情を、日常でどれだけ経験できるか」についての要素。

・engagement(E)没頭・没入:いわゆる「フロー体験」に関わるもの。「人が、自分の強みを発揮しながら、どれだけ活動に没頭しているか」という要素。

・relationships(R)良好な人間関係:「人が支え合い、共感、愛情、友情、信頼といった関係性の中にいるか」という要素。

・meaning(M)人生・仕事の意味・意義:「人が自分を超えた大きなもの(家族、社会、組織、宗教、価値観、理念など)に、どれだけ貢献している感覚を持っているか」の要素。

・accomplishment/achievement(A)達成感:「人が目標を設定し、それを成し遂げる経験や、自分の能力が認められる体験をどれだけできているか」についての要素。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

この5つの要素が、人が幸福で充実した人生を送るために不可欠な柱として捉えられています。

記事ではPERMAモデルとポジティブ心理学のつながりが図示されています。


(ちなみに「性格の強み」はPERMAの全てに関連する土台のようになっています)



■まとめと感想

海外の著書では、ポジティブ心理学の全体像を詳しく示しているものもいくつかあります。しかし、日本では確かにこれに類するものは発売されていませんし、ポジティブ心理学を組織に展開したポジティブ組織行動や、ポジティブ組織研究などの領域の論文も、私の知る限り、日本のものはほぼ見たことがありません。

こうした「ポジティブ心理学」というのが、”自己啓発的チックな一部の人が好きな考え方”ではなく、一つの科学として組織や人の成長に役立つツールとして、もっともっと市民権を得られたらいいな、と改めて思います。

自分もそのために、研究や実践を通じて展開の一助となって行けたら、そんなふうに思っている次第です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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 【編集後記】
◯今月のランニング:38km

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