配信日時 2025/10/02 23:53

AI時代の旅 ~世界史✕写真✕AIで建造物の奥深い物語を読み解く~【カレッジサプリ】

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令和7年10月2日(第4237号)


AI時代の旅 ~世界史✕写真✕AIで建造物の奥深い物語を読み解く~


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話  2564 字/読了時間4分)

■こんにちは。紀藤です。

昨日、ヨーロッパの旅路から帰ってきて、色々と片付けなどをしておりました。
時差ボケはないですが、体力的にはやはり疲れていたようで、早めに就寝をいたしました。



さて、本日のお話です。

12日間にわたるヨーロッパスタディーツアーは終了したものの、まだまだ感じたこと、学んだことが豊富にありまして、今日も引き続きその話を書いてみたいと思います。

本日のテーマは「世界史✕写真✕AIで旅がめちゃくちゃ面白くなるよ」というお話です。

それでは、どうぞ!



■「歴史という物語」を共有して国ができる

チェコは人口が約1000万人ほどの国です。東京の2/3くらいのイメージでしょうか。国土のイメージは、大体北海道くらいです。
そのチェコの国立博物館に訪れたときに、「チェコの歴史と現在」について記載されている展示がありました。
この歴史的変遷を説明するのは容易ではないのですが、大きく中世から今に至るにあたって、チェコはこんなふうに形成されてきたそうです。

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⑴ 9世紀末: 豪族プシェミスル家がボヘミアを中心に勢力を拡大。
⑵ 14世紀: ボヘミア王で、神聖ローマ皇帝であったカレル4世がこの領域を国有の領土と示す。
⑶ 17世紀: ハプスブルク家の支配下に組み込まれる(ボヘミア王国は事実上消滅)。
⑷ 20世紀初頭: 第一次世界大戦後、チェコスロバキアとして独立。
⑸ 1993年: チェコとスロバキアに分離し、現在のチェコ共和国となる。
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歴史の変遷を経て、そして様々な豪族や王が支配をしながら、日本のように明確な国境線があるわけではなく、揺らぎながら今のチェコを形成しているとのこと。

各国には、こうした地域ごとの歴史があり、その歴史を共有することで、国という物語ができているんだな…ということをしみじみ感じるのでした。



■「建造物の歴史」をAIで調べてみる

ちなみに、今回ドイツ、デンマーク、チェコ、フィンランドと回りましたが、それぞれの建物の特徴が、非常に面白かったです。

特に、GeminiでもChatGPTでもよいのですが、それぞれの建造物を写真に撮って「彫刻の意味を教えて」とか「建造物の特徴と、歴史的な時代背景などを詳しく教えて」などと聞いてみると、そこにある深いストーリーに引き込まれます。

例えば、チェコでは、天に向かって突き刺すように伸びる尖塔型の荘厳な建物がいたるところにあります。その背景を調べてみると、まさに先述の歴史で触れた「神聖ローマ帝国」なるキーワードの14世紀の繁栄を示していることが語られています。

あるいは「フィンランドのヘルシンキ大聖堂」を見ると、建造物の背景に、ロシアの支配下にあった時代のロシア皇帝・アレクサンドル2世が、フィンランドの広範な自治権を認め、フィンランドの民族意識の発展に貢献した君主として敬意を持たれていた歴史があるとのことで像が立てられています。全てに意味があります。



■「国民文化の違い」を建造物から推察する

そして、これらの歴史的な歩みは、現在にも通ずる文化を形成することにもつながっていると感じます。その一つに「国民文化の評価に向けたGLOBEの枠組み」というものです。

これは文化多様性を分析するために、62カ国825の組織から集めたデータをもとに、国民文化の9つの要素を特定したというお話です。それぞれ以下のような項目になります。

(ここから)
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<国民文化の9つの要素(GLOBEの枠組みから)>
⑴ 自己主張: 社会が人々に対して、謙虚さや思いやりとは対極にある妥協を許さない対立的自己主張、競争といった価値観をどの程度後押ししているかを示す。
⑵ 未来志向: 計画、未来への投資、満足の遅延といった未来志向の行動に、社会がどの程度投資し、それに対してどの程度見返りを与えるかを表す。
⑶ ジェンダー分化: 社会が性別による役割分担をどの程度まで推し進めているかを表す。
⑷ 不確実性の回避: 社会が将来の出来事について、予測不可能な状況を軽減するために、社会規範や手順にどの程度依存しようとしているかを定義している。
⑸ 権力の格差: ある社会の成員が、権力の不平等な配分をどの程度見込んでいるかを表す指標。
⑹ 個人主義/集団主義: 社会的な制度が、組織や社会内の個人がどの程度、集団と一体化することを後押ししているかを表している。
⑺ グループ内集団主義: 社会の成員が家族、親しい仲間、あるいは所属する企業といった小集団のメンバーであることにどの程度誇りを持っているかを表す指標。
⑻ 業績志向: 社会が人々に対して、優れた業績や業績の向上にどの程度投資し、それに対して、どの程度、見返りを与えるかを表す。
⑼ 人情志向: 社会が人々に対して、公平、利他的、寛大、思いやり、親切といった価値観をどの程度後押しし、それに対して、どの程度、見返りを与えるかを表す。

※スティーブン・P・ロビンス『組織行動のマネジメント』P38-39
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(ここまで)

そして、こうした文化的な違いは、何かしら「出来上がってきたルーツ」が見られます。それを見るのが、歴史であり、それを映し出す建造物であったりします。

たとえば、デンマークでは「対話の歴史」とか「男女平等に向き合ってきた歴史」が、国会議事堂の建物に刻まれていました。そして、それらを象徴するように「GLOBEの国民文化の評価」の結果(デンマークはジェンダー分化が低い、権力の格差が低い)にも現れているようです。

そういうものを、今ではAIの力を借りながら、好奇心を持った”その瞬間”にすぐに知ることができるというのは、実に楽しい時代とも言えそうだな、と思ったりもするのでした。



■まとめ:世界史✕AIで旅が面白くなる

私自身、歴史にについては不勉強なのですが、それでも以前、国の成り立ちがどのようにできてきているのか、そしてその違いは日本とどう違うのかということを集中的に勉強した時期がありました。

それによって、人類がどんなふうに文化を築いてきたのかという歴史的な推移をまとめたり、芸術でどのような違いがあるのかということを知ったりする機会もあり、そういう観点で旅をした時に、奥行きを感じて面白かったです。

ちなみに、世界史に興味を持つには、以下の動画がオススメです。人類史の文明や国の領土がどう移り変わってきたかが視覚的にわかります。

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<The Hisory of the World: Every Year>
https://youtu.be/-6Wu0Q7x5D0?si=0TIJGgdw7a5zKK_k
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また、本はベストセラーにもなった、こちらの本もものすごく面白く、おすすめです。

===================
『一度読んだら絶対に忘れない世界史の教科書』
https://amzn.asia/d/iQ5tvmV
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そうしたことを、緩やかにでも、頭に入れておくと、その国の歩み方、これまでの姿ということを想像した上で、現在の姿を見ることができて大変面白いなと感じた次第です。

建物の違いや美術品の違いにも色んなヒントがあって、そのものをちょっと知るだけで、旅が楽しくなるような、そんなことを感じた次第です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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 【編集後記】
◯今月のランニング:0km

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