---------------------------------------------------------------------------
皆さまの1日を5%元気にするビジネス系メルマガ『カレッジサプリ』
---------------------------------------------------------------------------
令和7年7月25日(第4169号)
自分だけの「強み」を見つける王道3ステップ <STEP1:気づく>
株式会社カレッジ 紀藤康行
---------------------------------------------------------------------------■
このメールは、メールマガジンにご登録頂いた方、名刺交換をさせていただいた方、
研修にご参加頂いた方に配信をしております。
ご不要の場合は大変お手数ですが、メール下部の「配信停止はこちら」より解除くださいますようお願い申し上げます。
(本日のお話 3651字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
引き続き、沖縄にてリモートワークです。
昨日は、製造業の管理職の皆さまへの「ストレングスファインダー研修」の実施でした。
その他、1件のアポイント。
子どもの風邪がうつってしまいましたが、
葛根湯を飲んで、龍角散を舐め続けておくと、
不思議と回復がはやいのでおすすめです。
*
さて、本日のお話です。
先日に引き続き、本日も「強み」についての
書籍出版の下書き的なお話をお伝えしたいと思います。
それでは、どうぞ!
■名前、それは、燃える命
私が、小学生のころ毎回お昼の給食の時間に「今月の歌」が流れていました。NHKで流れている子ども向けの歌、『コンピューターおばあちゃん(by小室哲也)』とか『翼をください』とかだった気がします。
その中で、やたら記憶に残っている曲に「ビューティフル・ネーム」という曲があります。「♪Everyone has a beautiful name!」と明るくてリズミカルな音楽。その中に、こんな歌詞がありました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
名前、それは、燃える命。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
「名前を与えることは、命を吹き込むこと」。
それがなぜだか、大人になっても、ずっと印象に残っています。
他にも、名前にまつわる話でいえば、『千と千尋の神隠し』の中で、千尋が湯婆婆に名前を奪われて、“千”という名前に変えられた瞬間、彼女は少しずつ“自分が誰だったか”を忘れていってしまいました。ハクも同じですね(元々は琥珀川で)
日々、私たちは当たり前のようにモノやコトに「名前をつけて」いますが、実はそれって、その存在を「ここにある」と認める、とても重要な行為です。
よく知られた話として、「エスキモーは雪を表す言葉を70種類も持っている」と言われることがあります。たとえば、「降っている雪」と「積もった雪」、「風で吹き飛ばされた雪」など、それぞれを区別して表す語彙があるそうで、彼らの暮らしや文化の中で、それだけ雪の違いを“見分ける力”が必要だったということでもあります。
そして、「強み」も同じです(これがいいたかっただけです笑)。
強みに名前を与えることで、強みの存在が立ち現れ、強みに命を吹き込まれるのです。
■「STEP1:強みに気づく」
・・・と前段が長くなりましたが、強みを見つける最初のステップは、「STEP1:気づく(強みを特定する/Identify)」です。ここでのポイントは「強みを言語化する」ことです。
そのためには、大きく3つの方法があります。順に全部やっていくことが望ましいです。
■方法1:「強み診断」を受ける
強みの介入研究では、「強み診断(アセスメントツール)」を使うことが王道です。特に論文として公開されているもので、圧倒的に多いものが「VIA」です。
VIAが使われる理由は、ペンシルバニア大学を始めとした、大学などの研究機関がその研究結果を公開しているため、ピアレビューがしやすい(研究者同士で知見を深めることができる)ことです。
ですが、コレでなければいけない、ということはありません。目的に応じて、強み診断から選んでよいです。仕事であればクリフトンストレングスもおすすめ。
ちなみに、興味深いのが、どの「強み診断ツール」を使うかによって自分や他者の見えてくる強みが違ってくるということです。
私は「世界三大強み診断」を全部試して、なんなら妻にも全部試してもらって、あーだこーだ、お互いフィードバックをし合って盛り上がっていました。(ちなみに、自分の会社を妻とやっているため、仕事もプライベートも、あらゆる面でのパートナーであります)
そんな中、「妻の強み」の話をしていたときのことです。
最初「Clifton Strengths」だけやっていた時は、妻の強みの上位に『分析思考』が出てきていました。物事の事実や客観性を大事にするというもので、確かに妻の言動から「なんで?」とか「どうしてそういうつながりになるの?」という話がしばしば見られていました。実際そうした思考や言動が、仕事をする上で大変役に立っていたので、私は「分析思考=妻の強み」と認識していました。
ところが、「VIA」をやると結果が変わりました。それは人生全般のウェルビーイングにつながる性格の強みを見る診断です。そうすると、妻の強みの上位には『審美眼』というものが現れていました。
実は、妻はデザイナーであり、かつて広告のポスターなどを作っていました。ゆるカワイイものとか、きれいなものを見る目があります。ゆえに、弊社で携わる研修スライドなどは妻がデザインしています。ビミョウなフォントのサイズ、イラストなどを作成など、美的センスというところが非常に優れていました。
しかしながら、VIAの強み診断の結果で『審美眼』という強みに名前がつくまでは、確かにそこにあったはずなのに、妻の強みに気づいていなかったわけです。
つまり、強み診断は、強みの名前を教えてくれて、自分や他者の強みに気づくことにつながる、というお話です。
▽▽▽
なお、「まずどれやればいいの?」というときに、日本で開発された「Character Strengths Test」というものをオススメします。殆ど知られていないのですが、性格の強み診断「VIA」の受検時間を短縮しつつも、研究でテストの信頼性を検証しており、「信頼性✕受検のしやすさ」さのバランスがすぐれています。詳しくは、こちらからどうぞ。
■方法2:「うまくいったエピソード」を書く
「強み診断」の次は、「うまくいったエピソード」を思い出します。
強みを自分のものにするためには、強み診断を受けただけで終わらせてはいけません。結果を見て読み流すだけでは「ふーん、そうなんだね」と、どこか他人事のままです。
2020年のカナダのケベック大学の研究では「強みの介入」において、「強みの統合」というアプローチが重要であることを述べています。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
・強みの開発には、「個人のアイデンティティに強みを統合する」ことが必要である。
・このステップにより、個人が新しい情報(強み)を把握し、吸収し、自分の行動の理由をよりよく理解することができる。
・具体的には、本人が強みをより深く認識できるようにするために、「強みを過去の成功体験と関連付ける具体的な質問(※)」を考えることである。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※質問例
「あなたがしたことの中で、特に誇りに思うことを思い返してみてください。最近行った決断、個人的な達成、決心して立ち向かったことなどでもかまいません。この状況にはどのような強みが関係していますか?」
「どのような状況で、あなたは職場で”最高の状態”だと言えますか? このような状況では、どのような強みが関係していますか?」など
と述べています(Marine et al., 2020)。
「個人のアイデンティティーと強みを紐付ける」と言うのは、自分がこれまで体験してきた、「ちょっとうまくいったこと、乗り切った体験、感謝された体験、誰かの役に立てた経験」などの成功体験を思い出して、強みと紐づけることです。
大体の場合、強み診断と言うのは「あなたはこういう人です」と書かれたレポートが出てきます。そのレポートを読みながら、自分の強みを見つけつつ、そこにまつわる成功体験のエピソードを思い出すのです。そうすると、強み診断で書かれていた自分の強みが、自分の中に根付くものとして確かな感覚を得ることになるわけです。
強み診断を受けっぱなしにしていても、自分事とならないのは、こうしたことを丁寧に行っていないから、とも言えます。
■方法3:「家族・友人・同僚」に聞く
次に、「自分の強みを、家族や友人、同僚に聞いてみる」というアプローチがあります。
科学的に検証されたアプローチとして、自分の成功体験と強みをインタビューする「フィードフォワード面談」、自分が最高だった瞬間を家族や友人に聞いてみる「リフレクテッド・ベストセルフ(最高の自分)」というワークが、強みに気づくために有効であることがわかっています。
「人に聞く」というのは、シンプルですがものすごく効果的な方法です。
というのも、自分の顔面の中心にある”鼻すじ”が自分で見えないように、その人の中心にある”強み”も、自分では見えないからです。
たとえば、心理学のアプローチで、「ジョハリの窓」という自己理解を深めるためのフレームワークがあります。このジョハリの窓では「自分では気づいていないが、他人からは見えている自分=盲点の窓」と呼び、「自分が知らない自分」がいるということを述べました。そして、盲点の窓をフィードバックすることが私たちの自己理解を深めるとします。
実際、自分らしい「本物の強み」というのは、その人にとっては、あまりにも自然で、あまりにも普通すぎるとして気づかないことがあることが、多くの強みの研究で示唆されています。
たとえば、「共感性が高い人」が自然と相手の気持ちを想像してしまう、「論理思考が高い人」が自然とプレゼンにおいて論理的なつながりを評価してしまう、「慎重さが高い人」が物事のリスクを自然と洗い出してしまうなどなどがです。
自分の強みは、自分で見つけることができません。
だからこそ、近しい人に聞いてみるのが有用なのです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
※本日のメルマガは「note」にも、図表付きでより詳しく掲載しています。よろしければぜひご覧ください。
https://note.com/courage_sapuri/n/n818a17312944
==========================
【編集後記】
◯今月の健康&運動習慣:7月のランニング距離 124km
【メルマガのご感想について】
メルマガのご感想は、このメールに直接ご返信いただければ紀藤にのみ届きます。
皆さまのメッセージが励みになります!ぜひお気軽にメッセージくださいませ。
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
メルマガ「カレッジサプリ」公式サイト
https://www.courage-sapuri.jp/
★バックナンバーはこちらから読めます★
https://www.courage-sapuri.jp/backnumber/
■□━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━□■
このメールは、メールマガジンにご登録頂いた方、名刺交換をさせていただいた方、
研修にご参加頂いた方に配信をしております。
ご不要の場合はお手数ですが、メール下部の「配信停止はこちら」より解除くださいますようお願い申し上げます。
【メルマガ登録・解除について】
※メールアドレスの変更について
⇒「現在のメールアドレスの配信停止」→「新アドレスでの登録」にて
ご対応お願い申し上げます。
※メルマガのご登録はこちらから
⇒
https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=HSfoIRnMfw
※メルマガの配信停止はこちらから
⇒
https://1lejend.com/stepmail/delf.php?no=HSfoIRnMfw
(もし解除ができない場合は、こちらのメールに解除希望アドレスを送信ください)