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令和7年7月9日(第4153号)
「自分の欠点」ばかり見えてしまうのはなぜか?
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2743字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、終日大学の授業でした。
またその後は、ウルトラマラソンの仲間との懇親会など。
*
さて、本日のお話です。
来年「強み」についての書籍を発売予定です(あくまで予定)。
しかし、残念ながらなかなか筆が進まない今日この頃…(汗)
その理由の一つが日々のnoteを書いていることで「書き疲れてしまう」事があると思いました(言い訳ですが汗)。昨日で『世界標準の経営理論』のまとめがちょうど半分になりましたので、
今日から日々のnoteの更新を「強みの見つけ方・活かし方」の下書き的な立ち位置で、これまでの強み論文などをまとめながら、書き記してみたいと思います。
▽▽▽
第1回目のテーマは「なぜ強みの研究をしようと思ったか」について。個人的なお話も含みますが、ゆるりとお読みくだされば幸いです。
それでは、どうぞ!
■自分のいいところが、見つかりません
皆様は、「自分の強み(魅力やいいところ)はなんですか?」と言われて、すぐに答えることができるでしょうか?
答えられた人は、素晴らしいです!
答えられなかった人も、大丈夫。
むしろ普通だと思ってよいかと。
▽▽▽
私の話になりますが、今でこそ自分の強みなどなど言葉として表現することができますが(一応強み先生といっているので)、少なくとも20代前半くらいは「自分の強みは何か?」なんて、全くわかりませんでした。
むしろ、欠点ばかりダメなところばかりだと感じていました。
その一番の理由は「自信がなかったから」です。
幼少期から体が小さく、小学生4年生では「弱い4年」と、一つ下の学年の小学3年生から無慈悲に言われているのを、当時仲の良かった友達に「そういうこと言うな!」と守られていた日々を思い出します。
その後、中学生でも、ハンドボール部に入りましたが、背番号14番中14番で、「絶対勝つ試合の最後の5分に出させてもらえる人」でした。
小中学校の毎年のバレンタインは、自分の友達に「チョコレートを渡す役割」が固定化されていました。
大学でも、入ったサークルで、同期生の仲間が華やかな中で、さして花もなく、パッとしない自分に気づいていました。
なので、自分を磨こうと、ビリヤード店のバイトをしたら半年後にクビになりました(ビリヤードで遊んでばかりだったことが原因)。当時の社員さん、ごめんなさい。。。
その後のバーテンダーというおしゃれなバイトに挑戦したところ、当時にそのエリアが比較的暴力的な街だったこともあり、バーの店長にボコボコに殴られて、顎が折れる(全治1年)という事件もありました。
「華々しい成功体験」とは、縁遠かったように思います。
そんな思春期を過ごした自分としては、「ささやかだけど、根強いコンプレックス」を持っており、「自分はダメなところばかり」というアイデンティティが作られていきました。
■「自信がない人」は、強みが見えない
「自信」とは、自分に対するポジティブな感情を意味します。
自信を学術的に因数分解すると、「自分は頑張ればできる」と思える”自己効力感”、「自分の価値を感じられる」という”自尊心(自己肯定感)”、加えて、特に若い頃は”身体的自信(スポーツができる)、外見的自信(かっこいい)”などで形作られるとされます。
しかし、私はどれもありませんでした。
2007年、英国レスター大学で大学生214名に行った調査では、「自分の強みを知っている(強みの知識)」と「自分の強みを使っている(強みの活用)」と答えた人は、「自信がある(自己効力感や自尊心が高い)」傾向がありました(相関係数=0.56~0.63)。
逆にいえば、「自信がない人は、自分の強みを知らないし、自分の強みを使えているとも思えない」ということです。
じゃあ、皆が自信があるかというと、そうではないわけです。
むしろ、成功体験をこれまで積み上げられてきた人は幸せであり、そうではない痛みを抱えている人のほうが、実はもっともっと多いのではないでしょうか。
■人は悪いところばかり見てしまう
また、人はつい、欠けているところ、足りないところに注目してしまう生き物のようです。
過去を振り返った時に、良いことも悪いこともあったはずなのに、「悪いこと」を思い出してしまいがちです。
このことについて、2001年、ウェスタンリザーブ大学のバウマイスターらがある論文を発表しました。そのタイトルは「Bad Is Stronger Than Good(悪いことは、良いことより強い)」。
この論文では、200以上の文献から、人間関係や教育、学習やイベントなど、さまざまな場面で、良いことVS悪いこと、どちらの影響が強いのかを調べました。その結果、研究者はこのように結論づけました。
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・とても残念だが、どう見ても良いことより悪いことのほうが影響が強い。
例外は、ほとんど存在しなかった
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
それくらい、私たちは、ネガティブなことに日々引っ張られてしまう傾向があるようです。もし悪いことに対抗する方法があるとすれば、それは一つだけです。
それは「良いことの数を増やすこと」です。
具体的には「良いこと:悪いこと=5:1」の比率にしたとき、悪いことと良いことのバランスが、ようやくとれるのだ、と述べました。
■「強み」は、良いことに注目する特効薬である
人の心を扱う科学である「心理学」でも、歴史が始まった20世紀から、その前提は「ネガティブなことに注目する心理学」(Deficit-based/Negative Science)でした。
つまり「人間とは、問題や欠陥を抱えた存在である。だから”修正”や”改善”をしなければならない」という前提を持っていたわけです。つまり「マイナスをゼロにするアプローチ」が主流でした。
しかし、このアプローチには副作用があります。それが「成長や幸福」という観点を見落としがちである、ということ。
「人がどうすれば、より良く生きられるか?」。ここに焦点をアプローチとして、1998年にセリグマンによって、「ポジティブ心理学」が生まれます。
そこから、人の「弱み」ではなく「強み」に注目するのが重要である、という視点が注目されていくようになります。
そこから、20年の歳月を経て、「強みとはそもそも何か?」「自分の強みをどうすれば見つけられるのか?」「強みを見つけられる人とそうでない人の違いとは?」など、1000本以上の論文を生み出し、数々の研究者が「強み」について、探求の旅路を進めていくのでした。
そして、それこそが「自分の悪いところ」を中和する一つの特効薬になりうる、そんな研究結果も見つかっていきました。
(つづく)
ということで、次回は、「強みを見つける旅のガイドブック(仮)」についてお伝えしたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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【編集後記】
◯強み文献おかわり100本ノック:91本目
◯今月の健康&運動習慣:7月のランニング距離 40km
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