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令和7年7月4日(第4148号)
「ありたい姿」を描くのは、意味があるのか?
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2565字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
先日より二日間にわたって、新入社員の皆様へ、組織に馴染むための「プロアクティブ行動」の研修の実施でした。
製造現場で働く方、総合職として働く方など、様々なバックグラウンドを持つ方々が集う中、一緒に学びの場を過ごさせていただきましたが、皆さんのまっすぐな取り組み姿勢に、嬉しさとありがたさを感じる1日でした。
今日はそんな研修の中から、思ったことをテーマにしてみたいと思います。
テーマは「ありたい姿を描くのは、意味があるのか?」について。
それではどうぞ!
■王道ワーク「現状とありたい姿」
様々な研修がありますが、キャリアやリーダーシップの文脈では、ほぼ必ずと言っていいほど取り上げられるテーマがあります。それが「ありたい姿を描く」というワークです。(私が好きなだけかもしれませんが)
確かに、問題解決や課題解決の手法としても、「現状とありたい姿を整理し、そのギャップを埋める」というのは、ある種スタンダードな思考法と言えるかもしれません。
■少なくない人が「ありたい姿」を描くのが得意ではない
とはいえ、研修をしている立場から感じるのは、「ありたい姿を描くのが得意ではない」という方が少なくないということです。
理由としては、特にキャリアのこととなると、
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「自分がやりたいことがよくわからない」
「憧れる人が身近にいないので、イメージが湧かない」
「今のままで十分に満足している」
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といった声が挙がることもあります。
正直なところ、よくわかる気がします。
そうした声は、実に多いからです。
一方、私自身でいえば、わりと「ありたい姿を描くの大好き人間」でして、たとえばクリフトンストレングスでは「未来志向」という資質が自分の強みとして出ていたり、「希望」という未来をポジティブに捉える強みが上位に出ていたりします。
でも、同じような強み診断をしても、この「未来志向」や「希望」が上位に上がってこない人の方が、実際には多いのだなと、経験的に感じています。
実際、周囲を見ても、
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「今を大事にする」
「目の前のことにしっかり取り組む」
「期待されたことを丁寧に積み上げる」
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というタイプの人の方が多い印象ですし、それは決して否定されるべきものではありません。もちろん悪いことでもありません。
では、そうした人にとって「ありたい姿を思い描く」ことに意味はないのか?
■それでも「ありたい姿」は、描いたほうがいい
個人的には、それでもやはり「ありたい姿」は、何らかの形で描いたほうがよいと感じています。
それは決して、ビジョナリーで壮大な夢を語る必要があるというわけではありません。たとえば、
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「職場の人間関係がこうなっていたら望ましい」
「自分のスキルがこれくらい高まっていたら嬉しい」
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そうした“地に足のついた”現実的なものであっても、十分なのです。
そして、そうした望ましい状況に関わる自分が、(周りが変わってくれたらではなく)自分起点で考えられていて、それらがポジティブなエネルギーとしてイメージを心の中に持つことができたら、自分自身のエネルギーになる、と思うのです。
■ありたい姿に関わる「理論」
実際に、理論的を持ち出してみると、こんな話もあります。
たとえばポジティブ心理学における「拡張構築理論」。
これは、たとえば「ありたい自分」をリアルに思い描き、ポジティブでワクワクするような感覚を持てたとき、それが新しい人間関係、新しいチャレンジへの原動力となる、という考え方です。
また、「学習する組織」で有名なピーター・センゲは、「クリエイティブ・テンション」という言葉を用いて、現状と理想とのギャップが、創造的な緊張を生み、理想へ近づく原動力になると述べています。
■考えてみると、意外と描けるもの
実際に、今回の研修では「1年後のありたい姿をレゴを使って描く」というパートを設けました。すると、多くの受講者からこんな声が聞かれました。
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「配属されてから忙しくて、自分がどうありたいのか考える機会がなかったけれど、レゴを通して輪郭が見えてきて、ワクワクした」
「ありたい姿ってよくわからなかったけど、手を動かしてみると意外と形にできるんだと思った。このイメージを覚えておきたい」
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そうした声を聞くにつれ、「誰しも心のどこかに“自分への願い”のようなものを持っているのだな」と、あらためて感じたのでした。
■まとめと感想
一方、全員がこうしたものを描けるかというと、もちろんそういうわけでもなく、個人の特性も影響を与えていると思います。
たとえば、個人の自己効力感、成長志向が高いほど、おそらくこうした像は描きやすくなるでしょうし、現実より可能性を考えるほうが好きであるほど、こうしたワークは”ハマる”可能性は高いです。
ただ、いずれにせよ、誰もが「願い」を持っていることを、強く感じました。
そして、「願い」が見えてくると、同時に「不安」や「葛藤」も見えてくるものです。
たとえば、ある受講者は「職場でもっと仲良くなりたい」と思っても、「実際にはみんなで雑談するような雰囲気がない」と述べて、そこに悩ましく思っているようでした。そうすると、
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「自分から話しかけていいものか?」
「新人の自分がそんなことをして、疎まれないだろうか?」
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…といった不安がよぎったりします。
もっともなことですし、実際、行動によって周囲への影響が良くも悪くも出る可能性はあります。それでも、何かしらのチャレンジをしてみよう、と思う原動力になるのが、「願い」であり、「ありたい姿」のようにも、私は感じます。
ピーター・センゲ曰く、「クリエイティブ・テンションは、理想を掲げなければ生まれない」とのこと。。
理想を描かなければ、現状維持になります。それはある意味、楽ではありますが、その人が持つ可能性に蓋をしてしまっているのかもしれず、それは、とてももったいないことだな、と個人的に感じるのでした。
あらためて、一人ひとりが「ありたい姿を描くこと」。
その大切さを、言葉にしておきたいと思った次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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【編集後記】
◯強み文献おかわり100本ノック:91本目
◯今月の健康&運動習慣:7月のランニング距離 5km
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