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令和7年5月23日(第4105号)
ありがたいことを毎日書く「感謝日記」をやってみたら、幸福度が高まった話。
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 3056字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は1件のコーチング(受ける方)。
その他、外部人事パートナーとして関わらせていただいている会社様へ
コーチング&コンサルティングの実施でした。
*
さて、本日のお話です。
ポジティブ心理学において、有名な研究があります。
それが「感謝の研究」です。
これらの研究の結論は、非常にシンプルです。
要は、「『感謝』をすると幸福感が高まる」というお話です。
「ありがたい」と思うことは、プラスの影響がある。このことはなんとなく理解できるかもしれませんが、思った以上に多くの研究でも実証されています。
そして、私もこの「感謝の効果」がいかなるものなのか、私も実際に試してみたのでした。具体的には、感謝日記を14日間やってみたのですが、その結果、「たしかに幸福度上がるやん…!」と感覚を得たのでした。
ということで、今日はそんな「感謝の研究」と「実際にやってみた話」をまとめてみたいと思います。
それでは、どうぞ!
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目次
「感謝の研究」を「実際にやってみた」
研究1:「感謝の訪問」(誰かに「ありがとう」と伝える)
実際に、やってみた ーお義母さんに感謝の電話をするー
研究2:「感謝日記」(「ありがたい」と思ったことを書く)
実際に、やってみた ー2週間、感謝日記を書いてみたー
研究3:「感謝」を組織で伝え合う
実際に、やってみた(ある会社が)
まとめ:「ありがとう」って大事
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■「感謝の研究」を「実際にやってみた」
「感謝」にまつわる研究ですが、2000年頃のポジティブ心理学の発展に伴い、多く見られるようになりました。私の知る限りの、3つほど引用数が多い、あるいは日本の文脈においても有用な研究だと思うものがあります。
今回の記事ではその代表な研究を整理しつつ、自分を実験材料として「実際にやってみる」ことにチャレンジしました。
以下、その「感謝の研究」と「実際やってみた」の感想を書いてみます。
■研究1:「感謝の訪問」(誰かに「ありがとう」と伝える)
1つ目が、2005年に元米国心理学会の会長のセリグマン博士を中心に行われた、ポジティブ心理学の介入の実験です。Google Scholarでは、引用数10835件と多く引用されている有名な論文です。実験内容としてはこんなことを行いました。
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【感謝の訪問】:参加者は1週間、親切にしてもらったが、きちんとお礼を伝えたことのない人に感謝の手紙を書き、直接届けることを行った。その結果、被験者は1ヶ月間の幸福感を高め、抑うつ症状を減少させた。
―――――――――――――――
という内容です。
◎実際に、やってみた ーお義母さんに感謝の電話をするー
ちなみに私の話になるのですが、私(紀藤)が一時期、ちょっとあやしい自己啓発的な3日間セミナー(!)に、あるきっかけで参加したことがあります(なんだかんだ面白かったのですが)
興味深かったのが、その中の2日目の宿題ワークで、まさにこの「感謝の訪問」があったのでした。そのセミナー講師曰く、「明日までに、感謝を伝えたかったけれど伝えられなかった人に電話してください。そして、感謝を伝えてきてください」とのこと。
そのとき、「マジかよ…」と思いながら、なんだかんだ真面目な私は、妻のお母さん(義理の母)に突然電話して感謝を伝えるということをしました。
相手からすれば、まさに謎行動に出たわけです。しかし、たしかに言葉にすることで、なんとも言えない充実感がにじみ出たことを覚えています。お義母さんもなんだかんだ悪い気はしていなかったような気もします。
何より、それから数年後、亡くなられてしまったので、そのとき感謝を伝えておいてよかった、と今でも思ったりします。
「感謝を誰かに伝えることは、本人を幸せな気持ちにしてくれる」。
これは、研究としても、体感値としても事実だと感じます。
「ありがとう」って伝えるの、大事ですね。
■研究2:「感謝日記」(「ありがたい」と思ったことを書く)
2つ目が、「感謝日記」なるものです。
2003年にカリフォルニア大学で行われた実証研究です。こちらも引用数5900超えと、この分野ではなかなかのインパクトです。研究1は、ちょっと照れくさいところもありますが、こちらは、自己完結できるので、ややハードルが低め。実験内容としては、こんな話です。
――――――――――――――
【感謝日記】「私たちの生活には大小様々なものがあり、それに感謝できるかもしれません。過去1週間を振り返り、感謝している、もしくは感謝すべき5つのことを下の行に書いてください」と被験者に指示をした。
その結果、感謝条件のグループは、感謝の気持ちを感じ、幸福感が高く、身体症状は低く、運動時間が長かった。(また1週間に一度より「毎日感謝をする」ほうが感謝の感情は高かった)
―――――――――――――――
という内容です。
◎実際に、やってみた ー2週間、感謝日記を書いてみたー
さて、こちらも私、やってみることにしました。
まず、投稿しやすいようにGoogleフォームで、「1日1行から始める感謝日記」というサイトを作りました。
そして、朝起きたタイミングで、「ありがたいと思った1つのこと」を書くようにしました。たとえば、私の場合はこんな感じになりました。
―――――――――――――――
<「今日ありがたいと思ったこと」 ー私の例ー>
・大学生のリーダーシップの授業に関われた
・1日やりきることができた
・刺激をもらえる仲間がいること
・10km健康的に走ることができた
・ゆっくり眠れた
・ピアノでフィードバックをもらえた
・息子と一緒にお風呂に入れた 他
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内容を見ていただければわかりますが、取るに足らないことです。
別に「宝くじがあたった」とか特別なことは、ありません。
ただ、やってみてわかったのが、”「ありがたい」と思うことを探すことその行為自体”が、幸福感を高めてくれるということです。
厳しいフィードバックがあるのも、ありがたい。
仕事をいただけているのも、ありがたい、
健康で今日も生きていられるのもありがたい。
全部ありがたいと思えば、そのように見えてくるわけです。
まさに、「感謝」という性格の強みの思考と行動を鍛えてくれると感じるワークでした。
■研究3:「感謝」を組織で伝え合う
3つ目が、組織における感謝の効果です。
これは、東京女子大学の正木郁太郎准教授によりまとめられた書籍で、「組織において、感謝や称賛がどのような効果をもたらすのか?」を研究したものです。それによると、「感謝」を行うことは、以下の3つの効果につながることがわかりました。
―――――――――――――――
<「感謝」がもたらす3つの効果>
1,人のウェルビーイング(幸福感)の向上につながる
2,利他性や助け合いを促す
3,人と人の関係性やつながりを円滑にする
(Locklear et al, 2023; McCullough et al., 2008; 山本・樋口, 2020)
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◎実際に、やってみた(ある会社が)
こちらの研究はすみません、私の会社ではn数が少なすぎて、検証することはできませんでした。しかしながら、上記の正木准教授と協力して、システムインテグレーターのBIPROGY株式会社が、「感謝・称賛ツール」を活用した組織への介入研究を公開しています。
その結果、感謝・称賛をしている組織は、エンゲージメントスコアの向上、関係の質(インクルージョンスコア)の向上、イノベーションやチェンジマネジメントが高まるなどの結果になったそうです。
組織でも、ポジティブな効果があると言えそうです。
■まとめ:「ありがとう」って大事
「やってくれて当たり前」とかではなくて、「ありがとう」と示すことで、相手も嬉しいし、自分も嬉しいということが、研究を並べてみて、改めて確信する内容でした。
「ありがとう」と伝えるのは、どこか照れくさい感じがするかもしれません。昭和のオトコみたいに「男は黙って◯◯◯」と思う人がいる(?)のかもしれませんが、「ありがとう」と伝えることはやっぱり大切のようです。
また、そして「ありがたいことを書く」だけでも、幸福度は上がるものなので、ぜひこのあたりは皆さまにもおすすめしたいと思った次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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【編集後記】
◯強み文献おかわり100本ノック:90本目
◯今月の健康&運動習慣:5月のランニング距離215km
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