配信日時 2025/05/19 12:58

野辺山ウルトラマラソン体験記 ー「眠ってしまった100kmマラソン」から学んだことー【カレッジサプリ】

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令和7年5月19日(第4101号)


野辺山ウルトラマラソン体験記 ー「眠ってしまった100kmマラソン」から学んだことー


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 3945字/読了時間5分)


■こんにちは。紀藤です。

先日の5月18日(日)、野辺山ウルトラマラソンに参加してきました。
通算7回目の参加。

不思議なもので、毎回「キツい」という感想が、時間が経つと記号になってしまうよう。そして、キツいという体感覚は忘れ去られていき、そして毎年異様な前向きさとともに参加をするという、この繰り返し。

人間は、痛みを忘れるから生きていけるんだ…なんて話を聞いたことがありますが、まさに痛みを忘れるから毎年ランニングを参加するのかもしれません。今回も、まさにその典型ですね。

…さて、とはいいつつ、一つの体験には、いくつの教訓が付随してきます。今回も「100kmマラソンの体験記」を、書いてみたいと思います。よろしければ、お付き合いください。

それでは、どうぞ!



■今年のマラソン戦略は「生成AI」とコラボしてみたい

さて、これまでと今年で大きく変わったのが「100kmマラソンの戦略の立て方」です。それを「生成AIを使いながらやるようになった」のが一番大きな変化でした。

レース前のダイエット戦略、当日に向けた栄養補給戦略など、これまでは、体感覚を重視してやっていました。それを「生成AIと、対話をしながら、作っていくようになった」というのは「生成AIが、私たちの日常を自然と変えている」ことを実感する機会でもありました。

◎コラボ1:100kmレースに向けての準備

野辺山100kmマラソンに向けての準備は、人によって様々ですが、ランニング系の記事からすると、「月間200kmは、最低走っておく」というのが王道のようです。余裕があれば300kmくらい走っておきたい、という説も。

ただ、私の場合は、他の予定から月間走行距離150kmくらいとし、3月にフルマラソン、4月にフルマラソン、5月に60km走を練習としていれることで、ウルトラマラソンマラソンの準備としていました。

▽▽▽

その少なめの練習量に加えて、重要なのが体重でした。
65kg→61.5kgと3.5kgほど絞って、軽量化を図ることがポイントでした。

そこで「ChatGPT」に相談をして、自分の基礎代謝と運動計画から、体重をレースまでに3.5kg落とすプランを考えてもらいました。我ながら、比較的提案されたプラン(脂質と炭水化物を抑えるメニュー)は守って、実際に目標体重まで落とすことができました。

(余談ですが、朝は、フルーツグラノーラ(+オートミール&砕いたナッツとレーズン)+低脂肪乳が、ベストな朝食でした。ちなみに昼は「サラダ」です。毎日野菜を取るのは、カロリーコントロールと栄養バランス的にもオススメでした) ※詳しくはこちらの記事↓


◎コラボ2:100kmマラソン前日の栄養戦略

そして、もう一つが前日の栄養戦略です。曰く、カーボローディングで、前日から「炭水化物祭りをすること」がメッセージでした。

食事は、胃で2~3時間、小腸で5~8時間、大腸で15~20時間滞在するので、直前にガツガツ食べても、100km分のエネルギーを蓄えることはできません。なので、事前に食べておくのが大事だよ、という提案でした。


ナイスな提案だよ!チャッピー君(ChatGPT)!。

しかしながら、私は特に「この栄養戦略」について、彼に相談するのが遅く、うまく取り入れることができませんでした。

通常なら前日は、昼過ぎに到着し、そこから色々食事をして腹一杯にしながら、夜は8時前には寝るのがセオリー。

しかし、今年は前日が仕事の影響で、移動を含め、宿の到着も夜22時過ぎ
ゆえに、前夜の移動中に、コンビニ飯をドカ食いすることになりました。
取得できた炭水化物総量は350gほど。

事前の提案から250g足りません。
しかし、もう食べられないので、仕方ありません。

もっと早くに、食べ始めておけばよかった…。
後悔先に立たず。計画は前もってと痛感します。

夜23時に入眠。朝2時に起床。睡眠時間3時間弱。
朝4時にレース会場に移動し、5時のスタートを待ちます。



■快走&気持ちのよいスタート

朝5時、レースが始まります。

いろんな不安がありながらも、特にレースに慣れてきた10kmくらいからは、特にいつもより足取りが軽い事に気づきました。サクサク上り坂も進みます。「これは前日に無理して食べておいたのがよかったのかも…!」と思います。

空も青い。八ヶ岳も美しい。

天気も28°とか尋常じゃない暑さの予報でしたが、意外にも曇りが続き、気候もそこまで危ない状態でもなさそうです。

これからの旅路の足がかるくなります。

ちなみに、胃腸が気持ち悪くなると、何も食べられなくなります。

ゆえに、遅まきながら、20kmすぎからエナジージェルを補充したり、バナナをひとかけら食べたりするようにしました。そして30km、40km、50km、60kmと快調に進み、たくさんの人の背中を追い越していきました。

これはもしかすると自己ベスト(11時間30分)も狙えるかも…と期待が広がります。



■急な異変。猛烈な睡魔

しかし、68km地点で、急に異変を感じました。
ちょうど馬越峠という600mほど登り続ける一番の難所に差し掛かったところです。

それが「猛烈に眠たくなる」という状態です。
100kmのマラソンで、眠くなることは、かつてありませんでした。
しかし、暴力的なほどに、眠い。頭もぼーっとしてくる。。。

目を見開いて、なんとか足を動かそうとしますが、眠気のほうが強く、抗えません。ふらふら蛇行して、ガードレールにぶつかりそうになります。

そんなときに、ふと声をかけられました。

「大丈夫ですか!明らかにふらふらしてる人がいるな、と思ったら紀藤さんでびっくりしました」。

毎年、このレースのたびに会う、ウルトラランナー仲間の藤田さんでした。
彼は通算10回目の挑戦で、「デカフォレスト」の称号を獲得するチャレンジの年。初めてのジャーニーラン(177km)もゴールを共にした仲間です。

彼が「補給ですね、ジェル、いりますか」とか「水飲みます」といろいろ優しく声をかけてくれます。

そこで、眠気に押されていた気持ちが、息を吹き返すように、彼と一緒に坂を登り続けました。そして、難所・馬越峠を頂上まで登りきることができました。あと22km。



■「枯れ果てた70km」からの旅路

そこからは下りです。給水所でコーヒーを流し込みます。
そして、藤田さんと一緒についていこうか、と思いました。そのほうが眠気も緩和するかもしれない。「一緒に走ってもいいですか」と共に走り始めます。

しかし、走り始めて200m。
急に吐き気がやってきました。
先ほどのコーヒーが喉まで上がってきました。

「すみません、やっぱり先にいってください」と私。
「無理しないでくださいね。ゴールで会いましょう」と藤田さん。

そして、道端で座って、5分ほど目を閉じます。

目を閉じながら、改めてこの状態は「栄養補給の失敗」であると痛感します。
人は、栄養が足りなくなると、眠くなるようです。

前日からの炭水化物補給が追いつかなかったこと。
そのためのドカ食いで、睡眠が十分でなかったこと。
胃もたれで、ジェルを前半に気持ち悪くあまり飲まなかったこと。

これらの結果が、今まとめて現れているのだろう、と思いました。

▽▽▽

足はまだ残っている(走ることはできる)のに、眠くて進めないということに、自分の意志力の弱さを感じ、歯がゆく思います。

そうして、大幅にペースダウンをしながら、進みます。
走らないと終わらない。でも眠い…。

半日の100kmマラソンで寝るとか、聞いたことがありません。
かつて、そんな気持ちになったこともありません。

太陽を直視します。でも、眠い…。
いつも元気づけてくれる必勝ソング『負けないで』(byZARD)を聞きます。それでも、子守唄のように感じて、眠い…。

「もう、寝るしかない」と思いました。
給水所で、日陰に横たわり、10分ほど仮眠を2回ほど、とることにしました。タイムは遅くなるけど、そうしないと走り切る自信がありませんでした。

そしてつかの間の睡眠。
その彼方で沢山の追い越したランナーに、追い越されていくことを感じます。それぞれの旅路なんだから、関係ない、と言い聞かせ、眠りを続けます。そして睡眠を経て、元気になった気がしました。

あとは、ただただ、目を見開いて、進むのみ。
あと15km、10km、5kmと刻んでいきます。

ゴール間際には、最近ヒット中の『名探偵コナン』の舞台でもある、野辺山天文台」を横目に、走り続けます。

そして、ゴール。ようやく終わった…!



■教訓:レース前から始まっている

さて、記録は「12時間11分」でした。

タイムとしては、決して悪くはありません。
ただ、もしあの睡魔がない状態だったら、自己ベストも狙い得る範囲だったのかもしれない、とも思ったのが悔しいことではありました。

改めて練習量だけではなく、睡眠、体調管理、栄養管理を含めた「事前準備」こそが成否を分かつのだと感じました。

あと3回で「デカフォレスト」です。

回数を重ねるごとに、だんだんと「みんなで参加」ではなく「一人で参加」することになってきていますが、だからこそ、試されている気もします。

しかし、課題も見つかった、そう思ったレースでした。
また来年も続けます。キツくて、今は走る気は全然ないけど、結局走るのでしょう。いけるところまで、いってみたいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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 【編集後記】
◯強み文献おかわり100本ノック:89本目
◯今月の健康&運動習慣:5月のランニング距離215km


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