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令和7年3月25日(第4047号)
「今ここ」に注意を向けて受け入れる力「マインドフルネス」を科学する
ー読書レビュー『非認知能力』#13
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2724字/読了時間4分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、1件のアポイント。
その他、出版企画書の修正などでした。
久しぶりに、没頭して関連する論文を読んでいたら
あっという間に時間が1日が過ぎてしまいました。
しかし、こうした時間は、贅沢で、なんとも楽しいですね・・・!
*
さて、本日のお話です。
先日より「非認知能力」について学べる専門書をご紹介しています。
引き続き、本日も読み解いてまいります。
本日取り上げる非認知能力は、「今ここ」に注意を向けて受け入れる力である『マインドフルネス』です。
「来ました、マインドフルネス!」と思うとともに、「えっ、マインドフルネスって非認知能力だったんだ・・・」という素朴な疑問を持ちながら読み進めていました。
いまや多くの方に知られるようになっている「マインドフルネス」ですが、改めて本章を読むことで、マインドフルネスとは様々な研究の裏付けや歴史を経て生まれてきた概念であり、今まで知らなかったマインドフルネスの科学的な世界を知ることができました。
それでは早速、中身を見てまいりましょう!
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<目次>
マインドフルネスとは
「今ここでの経験」とはなにか
マインドフルネスを構成する要素
マインドフルネスの特徴「気づき・注意」&「反応しない態度」
マインドフルネスを用いた介入研究
まとめと感想
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■マインドフルネスとは
マインドフルネスのもともとの言葉は小乗仏教経典に用いられるSatiの英訳であり「心をとどめる」といった意味を持つそうです。
そこから心理学へと発展していき、「今ここでの経験に、評価や判断を加えることなく能動的な注意を向けること」と定義されました(Kabat-Zinn, 1994)。
そしてこの、マインドフルな状態を維持する能力・スキルを「マインドフルネス特性」と呼び、感情制御や自己調整、動機づけなど様々な社会的と関連することがわかっています。
◎「今ここでの経験」とはなにか
さて、マインドフルネスの重要キーワードが「今ここ」というものです。
人は”今ここ”に、自分の肉体を置きながら、意識は別のところにいっていることが少なくありません。しかし、こうした「”今ここ”に存在しないあれこれに気を取られること(マインドワンダリング)」は幸福感を下げることがわかっています。
その中で、「今ここ」に集中する(マインドフルネス)とは、何か評価や判断を「することモード(doing)」をOFFにし、良し悪しの価値判断を一旦保留にし、あるがままに見つめる「あることモード(being)」をONにすることです。
マインドフルネスというと、”雑念を取り除き、頭を空っぽにする”みたいに思われがちです。しかし、心理学におけるマインドフルネスはそうではありません。「今ここ」に集中するとは、「どの瞬間にも頭がからっぽでないことに気づいている、でもそれらに手を加えずに眺めている」という状態を意味します。
◎マインドフルネスを構成する要素
マインドフルネスの概念は、複数の要素の集合体として捉えられています。
その特性を測定するための心理尺度に「Five Facet Mindfulness Questionnaire(FFMQ)」というものがありますが、以下の5つの要素でマインドフルネスを表しています。
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<マインドフルネスの5つの構成要素>
1.観察(感覚や思考に気づきを向けること)
2.描写(感情や思考を言葉で表現できること)
3.気づきを向けた行動(目の前の物事に十分な意識を向けること)
4.内的体験に反応しないこと(感情や思考に巻き込まれることなく、一歩下がってそれらを眺めること)
5.体験を評価しないこと(感情や思考を価値判断することなく受け止めること)
P213
――――――――――――――――――――――――――――
◎マインドフルネスの特徴「気づき・注意」&「反応しない態度」
上記の5つの要素を見ると、マインドフルネスの全体像がやや見えづらくなるかもしれませんが、実は「2つの特徴」が上記の中に含まれています。
それが「気づき・注意のコントロール」と「反応・判断しない受容的な態度」です。簡単にまとめると、以下のような話になります。
――――――――――――――――――――――――――――
「気づき・注意のコントロール」
・今ここの自分の内や外の刺激を意識し続けること。
・対象に気づいており、そこに「能動的な注意」が向けられている
・イメージは「カメラの画角に含まれている対象物に、ピントを合わせる」
「反応・判断しない受容的な態度」
・思考や感情を、自分自身や現実を直接反映したものとして体験したり、解釈したりするのではなく、それらを心のなかで生じた一時的な出来事として捉えること(=脱中心化)
・感情を調整、もしくは変化させようとせずに、そのままにさせておく、またはそのままでいること(=受容)
――――――――――――――――――――――――――――
■マインドフルネスを用いた介入研究
では、マインドフルネスはどのように伸ばすことができるのでしょうか。
有名な「瞑想」を始め、いくつかの研究が紹介されていました。
<2つの瞑想法(集中瞑想と洞察瞑想)>
・集中瞑想=呼吸などに意識を集中し続ける。他のことに気を取られない。
・洞察瞑想=注意を広げていく。特定の対象物に注意を向けず、今この瞬間に生じたあらゆる感覚・考え・外からの刺激に対して気づきを広げ、保つ。
<マインドフルネス・ストレス低減法>
・マサチューセッツ大学医学部によって実施されたプログラム。主観的な痛みや心理的苦痛の改善効果が示された。
・プログラムは、呼吸に注意を向ける、食べる瞑想(今ここへの集中)、ボディスキャン(身体への気づき・受容)、静坐瞑想などで構成される。
・効果の普遍性がメタ分析で検証されており、ストレスの低減や心理的向上をもたらすことがわかっている。
<マインドフルネス・認知療法>
・うつ病の再発予防に焦点を当てたプログラム。うつ病の寛解状態にある人が、小さな落ち込みをきっかけに抑うつ的な思考回路を無自覚に稼働させてしまうことを予防することを目的としている。
・前半四週間で、気づき・注意のコントロール、後半四週間で反応・判断しない態度をトレーニングする。
■まとめと感想
余談ですが、日本の思想家でありヨーガ行者である「中村天風」という人物がいます。個人的に好きなのですが、その天風氏の講演記録に「虫歯が疼くので、自ら奥歯を引っこ抜いた(!)」という話があります。
しかし、ヨーガ行者でもある天風氏は全く動じません。その理由を「自分の身体を、”隣のおばちゃんの身体だと思えばいい”」と語りました。
「え、なにそれ・・・」と当時は思ったのですが、拡大解釈してみると「痛みを一時的なものとしてただ捉えていた」(=反応・判断しない受容的な態度)に近しいものを感じなくもありません(とはいってもやりすぎ感がありますが)。
とはいいつつ私も、この本を見て影響を受けていた頃、喉がすごく痛いときに真似をしてみました。「隣のおばちゃんの身体だ、隣のおばちゃんの体だ」。そう唱えると、たしかに痛みを緩和させる効果がありました。
ですが、いよいよ痛くなり病院に行くと、先生から「なんでこんなになるまで放っておいたのか」と言われ、即手術&入院になってしまったのでした。
・・・と、マインドフルネスにつながるのかよくわからない過去の話をしてしまいましたが、広義にはあれもマインドフルネスだったのかな、と遠い目をしながら、考えた次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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【編集後記】
◎「ラ・カンパネラ」ピアノ発表会まで・・・あと34日
◎「野辺山ウルトラマラソン100km」まで・・・あと54日
◯強み文献おかわり100本ノック:79本目
◯今月の健康&運動習慣:3月のランニング距離122km
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