配信日時 2025/02/25 09:44

MBTIをもっと知りたい人のための専門書 ー『エッセンシャルMBTI』【カレッジサプリ】

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令和7年2月25日(第4019号)


MBTIをもっと知りたい人のための専門書 ー『エッセンシャルMBTI』


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話  3054字/読了時間5分)


■こんにちは。紀藤です。

昨日三連休の最後は、実家で家族と父母姉と懐かしの「いちご狩り」へ。
また、どうでもよいですが、「ぎっくり首」という急性の筋肉の炎症にどうやらなったようで、
鳩のような首を突き出した姿勢になってしまいました。

ぎっくり腰だけでなく、ぎっくり首というのもあるのですね。。。
使い慣れない枕が原因だったと推察されます。皆さま、お気をつけください。



さて、本日のお話です。

本日は「MBTI」についての専門書のご紹介です。
MBTIは以前から知られている性格診断の一つです。

ただ、昨今では簡易的にできるものが、血液型診断のように使われている側面もあり、副作用として望ましくない結果になっていることもあるようです。(例:レッテル貼り「◯◯タイプって付き合いづらい」など)

正式なMBTI(一般社団法人日本MBTI協会)を展開しているところでは、あくまでも、(1)MBTIの正式な設問からのテストを受験すること、(2)その上でフィードバックを踏まえて自分のタイプを決めること、という一連の探求を経て自分のタイプを見つけることができる、としています。

▽▽▽

タイプ論は、血液型占いや、動物占いのように「◯◯タイプ」とわかりやすいことが魅力であり、また弱点ともなりうるものです。そんな中で、MBTIをより本格的に理解し、また人事・教育・医療現場、心理カウンセリングやキャリアカウンセリングに活かしたい人向けの専門書がこちらになります。

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『エッセンシャルMBTI (MBTI)』


ナオミ.L.クエンク/著 園田由紀/訳 (著)
https://amzn.asia/d/6Ux3Wdf
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ちょっとマニアックな内容ですが、MBTIやタイプ論に興味・関心がある方の参考になれば・・・と思い、できるだけわかりやすく解説できればと思います。ということで、早速まいりましょう!



■本書の全体像

さて、本書は一体どのようなことが書かれているのでしょうか?

その内容は「MBTIの歴史と背景」「MBTIの検査の特徴」「MBTIのタイプ理論とは何か?」「MBTIの実施とフィードバックの仕方」「MBTIのツールとしての強みと弱み」等で構成されています。

なかなかマニアック感のある内容ですが、だからこそ面白いと感じる内容でもありました。以下、目次を引用いたします。

―――――――――――――――――――――――――
<主要目次>
■第1章 概説
・MBTIの歴史と発展
・MBTIの理論的基盤
・MBTIの研究の基礎

■第2章 MBTIの実施のしかた
・MBTIの紹介のしかた

■第3章 MBTIの採点のしかた
・個人の指向の明確さの推定

■第4章 MBTIのフィードバックのしかた
・タイプの検証
・タイプの解釈

■第5章 MBTIの強みと弱み

■第6章 MBTI STEP1,STEP2の臨床活用
・8つの指向の臨床的活用 16タイプ

■第7章 ケース報告 ケース事例
・フリーセラピーにおけるMBTIの活用
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■MBTIの歴史と理論のお話
本書の第1章では、MBTIがどのように発展してきたのか、またその理論や研究の背景についての解説がされています。


◎MBTIの歴史
「MBTIの歴史」は、1917年に遡ります。キャサリン・ブリックズとマイヤーズが、ユングのタイプ論を研究したことが始まりです。ユングのタイプ論は「人にはそれぞれの生来の指向がある」としています。しかし、当時それらの生来の指向を活かせていないように思い、タイプ論を検査できる指標を開発することになりました。そこからサンプルの抽出やテスト項目の考案が進められました。

1956年に、はじめてMBTIが研究用の検査となりました。その後、1960年代になると、複数の大学の研究者たちが様々な目的でMBTIを活用するようになりました。それからいくつかの改定を経て、1998年に在の標準版検査(Form M)が開発され、2001年により細かいファセットに分けられた「STEP
FormQ)」が開発されました。

ちなみに、日本では、2008年に一般社団法人日本MBTI協会が設立され、今に至っているとのこと。(認定ユーザーの資格取得コースも申請に「何のために使うのか」という目的を記述した文書が必要であり、よくいえば、かっちりしているなあ、という印象でした)

((ちなみに、『MBTIとは何か?』についてはこちらをどうぞ↓)
https://note.com/courage_sapuri/n/n5018b3abb928



◎MBTIの理論

MBTIは、教育場面、キャリア開発、組織開発、コーチングやカウンセリングなどの分野で活用されてきました。本書では、1780部を超える博士論文と、11,000部を超える論文がある、と紹介されています(2008年時点)。

一番の特徴は「タイプ論」という点です。これは現在の性格診断の主流である「特性論」と異なるものです。特性論では、リッカートスケール(5:大いに当てはまる ~ 1:全く当てはまらないの5件法で回答するもの)で答えるのですが、これとは違うところが、MBTIの最も大きな特徴の一つとなっています。

また、「STEP2」においては、MBTIの各指標には以下のような細かい分類が設けられています。大まかに4カテゴリ✕2つ指向での組み合わせは知られていますが、より細分化された5つのファセットが興味深いです。以下、一部ご紹介いたします。

(ここから)
―――――――――――――――――――――――――――――――――
<MBTIのファセット(STEP2)>
■外向(E) ― 内向(I) ※心的態度、エネルギーの方向性
率先指標ー受動指標
表現指標ー秘密指標
社交指標ー親密指標
活動指標ー内省指標
熱心指標ー静穏指標

■感覚機能(S) ― 直観機能(N) ※心的機能、知覚のプロセス
具象指標ー抽象指標
現実指標ー想像指標
実践指標ー概念指標
体験指標ー理論指標
伝統指標ーオリジナル指標

■思考(T) ― 感情(F) ※心的機能、判断のプロセス
論理指標ー共感指標
理性指標ー同情指標
探求指標ー順応指標
批評指標ー受容指標
不屈指標ー中庸指標

■判断的態度(J)ー知覚的態度(P) ※心的態度、外界との接し方
システマチック指標ーカジュアル指標
計画指標ー暫定指標
事前着手指標ー追い込み指標
計画完遂指標ー臨機応変指標
秩序指標―創発指標
P17~21
(ここまで)

その他、理論ではMBTIのタイプダイナミクスや、二項対立の項目の使用などが紹介されています。

しかしながら、これらのMBTIの特徴については、現在の心理学の科学的視点から批判があることも事実です。MBTIについての批判的な論考については、以下の論文が参考になります

(以下記事にまとめています)
https://note.com/courage_sapuri/n/ne344e9bcc86c



■まとめと感想

ちなみに、ここでの特性論とタイプ論の違い、そしてMBTIに対する科学的根拠が乏しいという批判について、私なりにまとめると「特性論」と「タイプ論」の質問紙の作られ方の違いは、以下のような違いがあると考えています。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<ビックファイブやVIAなどの「特性論」の指標のつくられ方>
(1)様々なカテゴリの人達を研究する
(2)性格特性を因子としてカテゴリ化する
(3)それらの因子について信頼性・妥当性があるものかを検証する

<MBTIの「タイプ論」の指標のつくられ方>
(1)人には生来の指向があるというユングのタイプ論を前提とする
(2)ユングのタイプ論の指向が現れている人を抽出・研究する
(3)検査として質問紙を作成する
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

よって、タイプ論では「(1)ユングのタイプ理論を前提としている」点が、そもそも主観的じゃないか?、客観的な手続きを踏んでいないよね?と批判されることが多いのです。

▽▽▽

ただ、個人的には、一つの仮説に基づいて「自分はどちらなのか?」と考えていくプロセスには意味があると思いますし、ユングの考え方が合う人にとっては、自己認識を深め構築するための一つのツールになり得る、とも感じています。

そもそも、人の心って、なんともわからないもの。

科学的根拠が乏しい、というのもあくまでも現在の科学の前提に依って立つ場合なので、囚われすぎず上手く活用するのもよいのではないか、そんなことを本書を読みながら思った次第です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

 ※本日のメルマガは「note」にも、図表付きでより詳しく掲載しています。よろしければぜひご覧ください。
https://note.com/courage_sapuri/n/n57408e12ee90
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 【編集後記】
◯強み文献おかわり100本ノック:79本目
◯今月の健康&運動習慣:2月のランニング距離81km

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