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令和7年1月19日(第3982号)
おすすめの一冊『自分とか、ないから。ー教養としての東洋哲学』
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2305文字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日土曜日は、1件の打ち合わせ。
またピアノ(アップライトピアノ)を購入しにお出かけなどでした。
楽器を買ったからといって、急にうまくなるわけではありませんが、
ピアノの発表会に向けて、上達する機会になれたら、と願っている次第です。
*
さて、本日のお話です。
毎週日曜日は、最近読んだ本から、おすすめ本をご紹介する「今週の一冊」のコーナー。
今回の本はこちらです。
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<今週の一冊>
『自分とか、ないから。 教養としての東洋哲学』
しんめいP(著)
https://amzn.asia/d/7pUcYrf
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以前より、書店で平積みされているのを見ており、またそのタイトルから気になっていました。
発売されて約半年、現在10万部を超えるベストセラーになっているそう。そして、手に取って読んでみたところ、「哲学エンタメ」と呼ぶのに相応しい、ユーモア溢れる東洋哲学の教養入門書と感じました。
面白かったです!
ということで,早速中身を見てまいりましょう!
■「自虐ネタ」で哲学の入り口が開かれる⁈
読んでまず思ったこと。
これは、「実績や肩書きがあるエラい先生では決して書けない本であっただろう」ということ。
著者のしんめいPさんは、体当たりで自分を徹底的に自分をネタにして、またその道の専門家でなく、ある意味守るものが何もないゆえに、無邪気かつ大胆に、東洋哲学を誰もがわかるように料理していきます。
たとえば、「空」という大乗仏教の哲学的基盤を作った人を紹介するときに、こんなふうに表現します。以下,引用いたします。
(ここから)
――――――――――――――――――――――――ーーー
【龍樹、あの人に似すぎ問題】
実は、ぼくは、龍樹をみるたびいつも「ある人物」を思いだす。
──「論破」というキーワード。
──「すごいけど、あんま友達にはなりたくない」雰囲気。(中略)
この章では、龍樹を「インドの論破王」として、紹介していく。 この本、仏教関係者のひとよんでたら、ほんまごめんなさい!! これ以上よまないでください!!(P49)
(ここまで)
本人も語っていますが、これは専門家では到底書けない,と思います(笑)
その他にも、体当たりで、自分の過去、自分のネタ的な生活の写真などを晒しながら,圧倒的に本に慣れていない読者に降りていって、同じ言葉で語りかけていると感じます。
でも、だからこそ、「入門書としての東洋哲学」として、ブッダ、老子、荘子、達磨、親鸞、空海などのキャラが際立って見えて、身近な存在として感じてしまうから不思議です。
もっと知りたいなあ,という気持ちになります。
■でも、論理的で、説得力がある。
しかし、ただおもしろおかしくしているだけだと言うと、そんなこともありません。
エンタメとしてスイスイ読んでいった後に、あとがきが書かれています。
そこでの参考文献の数々、東洋哲学に興味を持った人が,次に読むべき本を紹介されている箇所など、先人の知恵に敬意を払い、その上でこの著者だからこそ書けた魅力であることを言葉にされています。
解説として本書の監修に関わられた鎌田東二教授(京都大学名誉教授・宗教哲学者)がこのように述べられている点が沁みました。
(ここから)
――――――――――――――――――――――――――――――――
各章のテーマは、タイトルだけみると、「無我」(第1章)、「空」(第2章)、「道」(第3章)、「禅」(第4章)、「他力」(第5章)、「密教」(第6章)と、何やらむつかしそう。もろ仏教や老荘思想だし、本格東洋哲学の主要概念だ。
しかしそれが、このユーモアとウィットに富んだ著者にかかると、とてもエンターテインメントな思想アクロバットをスペクタクルに見せられ(魅せられ)るようで、目が紙面に吸いついて離れられなくなる。(中略)
本書の魅力と特色は、読者の生き方やあり方を、自分を切り刻みながら問いかける「捨て身戦法」だ。
だいたい、ほぼすべての専門書は言葉も論理も防衛的で、分厚い防衛線を張りに張って、張り巡らせている。万里の長城みたいに。博士論文の審査会を英語では「ディフェンスDefense」というが、質疑の突っ込みを徹底防衛して撥ね返すことにしのぎをけずり、命を削る。過酷な知の闘争である。
しかし、本書は、「ツッコミとボケ」、あるいは、「ボケとツッコミ」を一人二役で演じ切る。突っ込み方も半端じゃないが、ボケ方もハンパじゃない。ある種の「泣き笑い」戦術である。泣きと笑いが交互に来て、救われながら昂揚しまくれる。
p350
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
(ここまで)
鎌田教授の知性と愛情のこもった解説の言葉が魅力的で、たくさん引用させていただきましたが、読み手としてまさにその通り!と膝を打つ解説でした。
「ほぼすべての専門書は・・・」のくだりなどは、私が大学院から出版ゼミに通って思う「面白さと正しさの間に揺れた」気持ちの理由をまさに説明されている気もして、痺れました。
著者、編集者、監修者、先人の研究者の知恵が結合して生まれたエンタメ作品として、売れる本の企画とは何か、そんな観点からも考えさせられる内容でした。
■まとめと個人的な感想
さて、本書の詳しい内容はぜひ読んでください、面白いです!とさせていただきます。最後に余談ですが、この本を読みながら、ふと以前とある本でこんな内容が書かれていたことを思い出しました。
*
「低成長で努力しても、豊かになれる未来が描きづらい現代では、『足し算型自己啓発』(夢、目標、強みを活かす)よりも、考え方を変える『引き算型自己啓発書』(欲を手放す、そのままで良い)ほうが受け入れられるようになっている」
「誰しもが、自尊心を持っていたいと思うもの。その中で現実的な、生き方のパラダイムシフトが「今を受け入れ、満足する」という、ある種の受け入れが、今の世の中に求められている」
https://note.com/courage_sapuri/n/n4d53f66eca52
*
そんなことが書かれていました。
どちらがいい、というわけではなく、何かを獲得しようとするマッチョ系な考え方にちょっと疲れたのが現代なのかな、とも感じます。
そんな観点からも、この『自分とか、ないから。』の著書が受け入れられたのかな,という気もした次第です。
最後までお読みくださり,ありがとうございました!
※本日のメルマガは「note」にも、図表付きでより詳しく掲載しています。よろしければぜひご覧ください。
https://note.com/courage_sapuri/n/na08bdb55efcb
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【編集後記】
◯強み文献おかわり100本ノック:74本目
◯今月の健康&運動習慣:1月のランニング距離83km
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