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令和6年11月26日(第3928号)
心の不調に支援する方法 ー認知行動療法の「ARCモデル」とはー
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2614字/読了時間5分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、3件のアポイントでした。
ならびにお昼は、出版ゼミの塾長と立教大学の講師仲間と4人でのランチ会でした。
丸の内にあるビルの壁が「隠し扉」のようになっており、VIP感のある部屋に案内されました。
東京ってすげえ・・・と田舎者のように感じた昼でございました。
その他、夜は10kmのランニング。
今週末フルマラソン、3週間後には100キロマラソンがあるので、
できる範囲で準備を進めたいと思います。
*
さて、本日のお話です。
職場でもメンタルヘルスの重要性が語られるようになってから久しいです。
そんな文脈を抜きにしても、「心とからだが健康でいること」は、月並みですが、生きる上での土台であると感じてやみません。
さて、今日はそんなテーマに関して、ハーバード・ビジネス・レビュー2024年4月号の『心の不調を抱える従業員を支援する方法 認知行動療法に基づく3ステップ』の記事から、学びを共有したいと思います。
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『心の不調を抱える従業員を支援する方法 認知行動療法に基づく3ステップ』
キラン・バッティ,トーマス・ルーレット
2024年4月号|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
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「認知行動療法」というパワフルな手法のまとめと、それらを職場でどのように活用するのかイメージが湧く、良い記事でした。それでは早速まいりましょう。
■認知行動療法とは何か
認知行動療法(CBT)とは、認知、感情、身体、行動の関係性に焦点を当てるトークセラピーです。科学的根拠に基づく療法であり、かつシンプルで臨床医でなくとも学ぶことができるため、軽い心理的な問題に対処するのに好ましい方法として、広がってきました。
記事では、認知行動療法について、以下の効果が紹介されています。
・2016年に行われた144件のメタ分析によると、認知行動療法は抑うつや不安障害に効果的な治療法があることが確認された。
・2019年に34件のランダム化比較試験では、うつ病治療で認知行動療法の有効性が確認された。
・英国では、認知行動療法がゴールドスタンダードとされ、メンタルヘルスの問題である「気分の落ち込み」の第一選択療法として推奨されている
・米国でも、多くの医療機関でPTSD,不眠症、不安症などの疾患に対する第一選択療法として推奨されている、
とのことです。
最近では、日本でも、AI✕認知行動療法アプリ『Awarefy(アウェアファイ)』などもあり、年々人気が高まっています。私も使ったことがありますが、AIのパートナーがあたたかいコーチのように、優しく自分の気持ちを整理してくれ、癒やしを感じました。
■認知行動療法のやり方
では、実際に「認知行動療法」はどのように進めるのでしょうか。
認知行動療法は、認知(考えや思考プロセス)、心理状態(気持ちや感情)、身体状態(体に生じる身体感覚)、行動状態(反応や振る舞い)の間に起こる相関関係に注目することで、自分の思考や行動をコントロールできるようになることを目指します。
たとえば、以下のような事例が、記事では紹介されていました。
(ここから)
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社交不安を抱えている人の例を挙げよう。
他者による品定めや批判を恐れて、たえず対人場面を避けている人物が、認知行動療法を使えば、以下の4つの状況感にある相互関係を探ることができる。
●認知状態:この人物には「みんなの笑いものになる」「情けないことを口走ってしまう」などといったネガティブな思考パターンがある
●心理状態:そうした考えから、不安や恐怖、恥ずかしさといった感情が生じる。
●身体状態:その心理状態が引き金となって、動悸や発汗、震えなどの身体感覚が生じる。
●行動状態:以上のような感情や感覚に対処するため、この人物は対人場面を完全に避けている。その結果、ネガティブな思考パターンが強化される。
認知行動療法は、ネガティブな思考の特定と、その思考への反論を後押しし、別の視点を持つことができるようにする。
※引用:『キラン・バッティ ,トーマス・ルーレット.『心の不調を抱える従業員を支援する方法 認知行動療法に基づく3ステップ』.ハーバード・ビジネス・レビュー2024年4月号. P94-95
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(ここまで)
まさに、自分が今どんな状態なのかを「認知」することからスタートするのが認知行動療法。そして、認知したら、次にネガティブな結果をもたらす思考や行動に「自分で反論できる」ようにしていく。
ものの見方・捉え方が変われば、感じ方も変わる、というやつでしょうか。
■職場で認知行動療法を活かす「ARCモデル」
では、どのようにこの理論を職場で「心に不安を抱えた人の支援」に活用することができるのでしょうか?
記事では、認知行動療法を職場向けに応用した「ARCモデル」が紹介されていました。このモデルは、マネジャーがメンタル不調を感じるメンバーに対して『認識(Acknowledge)→対応(Respond)→変化(Change)』のステップを踏んで働きかけるものです。
◎認識(Acknowledge)
まず、『認識(Acknowledge)』では、感情・身体・認知・行動について、以下のような質問を投げかけます。
・感情: 私はいま、何を感じているか?自分の気持ちをどう表現できるだろうか?
・身体: 自分の体に何が起きているか?緊張していないか?呼吸が速くなっていないか?
・認知: 今まさに自分の頭の中で何が起きているか?どんな考えが湧いているか?
・行動: 私はいま何をしているか?なぜそうしているのか?
引用:P97
そして、結果として「回避行動」「行動の減少」「完璧主義」などの結果に陥っていないかも認識します。
◎対応(Respond)
そして、「対応」ですが、マネジャーが「感情的ウェルビーイングに関する対話」を持ちかけて、話をして、自分の状況の認知と対応を導くことが必要になります。
「共感を示す」「自分の考えや気持ちを話してもらう」「そう思うのも無理はない」「そのような状況になることが理解できる」など、一方的な判断を避けて、サポートや励ましを提供できることを伝えることです。
こうした対応ができるマネジャーが一定数に達すると、組織文化が変わる、と記事では述べえいます。
◎変化(Change)
最後が、「変化」です。ここでは、『認知再構成法』なるものが紹介されていました。ステップとしては3つです。
1,無益な考えを特定する
2,その思考を評価する
3,ネガティブな思考に変わる現実的な視点を育む
無益な考えにしがみついている自分に気づき、それらはメリットを自分にも周りも及ぼさないと理解し、そして違った考え方・視点を持てないかを検討し、育んでいくというステップになります。
■まとめと感想
ストレスチェックも含めて、マネジャーは「従業員のメンタルヘルス」にも気を配ることが求められるようになりました。しかし、実際にどのように対応すればよいか知らない人も多いように感じます。その中で、こうした基本的な考え方は一つの指針になるように思いました。
シンプルな方法ですが、科学的な効果もある信頼性の高い療法なので、覚えておきたいな、と思った次第です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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【編集後記】
◯強み文献おかわり100本ノック:61本目
◯今月の健康&運動習慣:11月のランニング距離:87km
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