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令和6年11月15日(第3917号)
知識労働者のための「生成AI活用の4つの原則」
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2154文字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、終日「リーダーシップ研修」の実施。
先日痛めてしまったガラスの喉を抱えながらの研修でしたが、
ゆっくり丁寧に話すことで、いつもよりも受講者のうなづきが多かったように思いました。
いつもはやく話し過ぎなんだなあ、と反省しました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました!
その他、また夜からは1件のミーティングなど。
*
さて、本日のお話です。
ChatGPTが出て、そしてそれを活用してからというもの、仕事の進め方も生産性も、大きく変わったように思います。
その中で、2024年12月号のハーバードビジネスレビューの記事で『仕事におけるAIの可能性と危険性』という記事があり、その内容が実践的で興味深いものでした。本日はその記事についてご紹介させていただきます。
それでは、どうぞ!
■日常業務でAIを使う従業員が30%増えた
ボストンコンサルティンググループの調査によると「日常業務でAIを使う従業員の割合」は、2023年の20%から、2024年の52%まで増えています。
また、2024年にはAmazonでは、生成AIに関する本が40冊出版されているとのことで、生成AIは言わずもがなの、大きな潮流であり、これを使いこなす人、使いこなさない人は大きな差が出てくると思われます。
(ちなみに、日本で生成AIを日常的に業務で活用している人は16%と、世界平均43%に比べ、大きく下回っている状況とのことで、なんだか残念に思ってしまいました・・・。どうやら生成AIの登場を脅威やリスクと感じる人の割合が、他国と比べて高いようです)
■生成AIは使えるのか?の研究結果
生成AIの活用の効果を研究するために、ボストンコンサルティンググループである研究が行われました。
まず、同じくらい優秀なコンサルタントを2つのグループに分けて、一方のグループにのみ「生成AIの基本的なトレーニング」を受けさせました。そして、両方のグループに、典型的な課題を模倣してデザインされた18のタスクを与えて、実施させました。
その結果、「AIで補強されたコンサルタントは、より速くタスクをこなし、その成果はより創造的で、より良い文章を書き、より分析的であると見なされた」となったそうです。
ボスコンの研究でも、AIは優秀な人を更に優秀にするような、強力なツールであることが示されたようです。
■生成AI活用の4つの原則
では、実際にどのように使えば、生成AIは効果的に機能するのでしょうか?
ハーバード・ビジネス・レビューの記事において、ウォートン大学のイーサン・モリック准教授は、「知識労働者のための4つの原則」を提案していました。
以下、記事を参考に、私なりの補足を入れつつ、まとめます。
(ここから)
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●原則1:「AIを常に招き入れる」
→すべてのプロジェクトでAIを使った実験を行うべし。
(補足:あらゆる仕事を始めるときに、「この仕事にAIは使えないか?」という問いをセットにする)
●原則2:「ループの中で人間の役割を果たす」
→AIが嘘をつくというハルシネーション(幻覚)を防ぐためにAIのアウトプットを監視するべし。
(補足:インプット1(人間)→アウトプット8(生成AI)→チェック1(人間)ようなイメージ。自分がアウトプットを監視できる自分の専門である仕事のアシスタントとして使うほうが有効である)
●原則3:「AIを人間のように扱う」
→より正確には、知的だが経験が浅くて指導が必要なインターンのように扱うべし。(補足:AIにも指導や修正が必要である)
●原則4:「これは最悪のAIであると仮定する」
→未来のAIに関する懸念を忘れないこと。つまり、生成AIが人間の労働者を時代遅れにする、人類を抹殺する程に強力になるシナリオへの懸念を念頭におくべし。
※引用:『仕事におけるAIの可能性と危険性』2024年12月号ハーバードビジネスレビュー.P122-123、補足は著者加筆
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(ここまで)
最後の原則4は、なんだか怖さも感じる内容です。このペースで生成AIが発展していったときに、ただ役に立つだけではない何かが待っている可能性がある・・・、ターミネーターのような世界なのでしょうか。。。
■まとめと感想
2007年にレイ・カーツワイル博士による『シンギュラリティは近い[エッセンス版] 人類が生命を超越するとき』という書籍が発売されて、話題を呼びました。
その際は2045年が、AIが人間の知性を上回るシンギュラリティが起こる、としていました。その後には、2030年という話になったり、加速度的に近い未来へと修正されています。
私は2016年にその本を読んで、当時のメルマガに感想を書いていました。「なんだかSFみたいな世界やなあ」と思っていましたが、8年たった今は、なんだか現実味が帯びてきていると感じます。
今の目先の現実では、仕事の仕方が変わってきたという変化を感じるくらいですが、これからもっともっと変わっていくのでしょう。
論文の読み方も、Before生成AIは「DeePLで翻訳」→「丁寧に読み解く」→「自分で記事にする」という方法でしたが、AIの登場後は「DeePLで翻訳」→「ChatGPTで全体内容を記事にしてもらう」→「元論文を参考にしながら修正」という流れに変わっていきました。
まだ手探り状態で、生成AIも「インターン」のような状態ですし、私自身は上手く教えられないOJTトレーナーのような状態で、なかなか使いこなせませんが、これから生成AIをパートナーとするのは、知識労働者にとって必須になるのだろう、と思います。
生成AIについて、もっと探求していきたいと思った次第。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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【編集後記】
◯強み文献おかわり100本ノック:59本目
◯今月の健康&運動習慣:11月のランニング距離:49km
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