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令和6年8月19日(第3828号)
「チームを機能させる」ための抑えるべき6つのポイント
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2591字/読了時間3分)
■こんにちは。紀藤です。
先日より、とある研修プログラムを作成する上で「メンバーのモチベーションを高め、チームを機能させるためのマネジメント」について、あれこれ深堀りをしておりました。
今日はそんな学びからの内容を、皆さまにご共有させていただければと思います。それでは早速まいりましょう!
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<目次>
ハーズバーグの二要因理論
二要因理論を「マネジメント」に応用する
「チームを整える」ポイント
まとめ
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■ハーズバーグの二要因理論
人と仕事をつなぐ有名な理論の一つの、「ハーズバーグの二要因理論」と呼ばれるものがあります。1959年に提唱されたこの理論、「仕事における満足感」と「不満足感を引き起こす要因」が異なることを示しました。
アメリカでの研究で、約200人の従業員に対して、「仕事での満足感や不満足感を覚えた時に何がおきていたのか?」を調べました。
その結果、「仕事における満足感」をもたらす「動機づけ要因」は、次のようなものであるとしました。
***
<動機づけ要因>
・仕事の達成感 (Achievement):仕事をやり遂げる
・仕事そのものの内容 (Work Itself):チャレンジングな仕事に関わる
・責任感 (Responsibility):責任ある仕事を任せられる
・昇進・自己成長 (Advancement/Growth)
・称賛 (Recognition):結果に対して評価される
***
対して、「不満足感」につながる「衛生要因」を次のものとしました。
(補足:衛生要因が不十分だと不満足感を覚えますが、満たされたからといって、満足感が向上するわけではありません)
***
<衛生要因>
・会社の方針と管理 (Company Policies and Administration)
・上下関係・職場の人間関係 (Supervision/Relationships with Colleagues)
・給与 (Salary))
・労働条件・職場の安全性 (Working Conditions/Job Security)
***
そして、これらの「衛生要因」を満たし、「動機づけ要因」を高めることで、不満足感を減らし、満足感を高める(いわゆる従業員満足度を高める)ことができる、と考えることができます。
■二要因理論を「マネジメント」に応用する
さて、上記の内容を踏まえて、実際のマネジメントにどのように応用するとよいのか? そのヒントについて、著書『この1冊ですべてわかる 新版 マネジメントの基本』手塚 貞治 (編集) に、あるモデルが提案されていました。
内容としては、それぞれの衛生要因と動機づけ要因を行うために、マネジメントとして何を行うべきなのか? をまとめたものです。(note参照 ※URLは文末にございます)
たとえば、衛生要因の「会社の方針と管理」でいえば、組織ビジョンを示す・適切な権限委譲をするなどの行動が必要ですし、「上下関係」でいえばマネジャー・リーダーの関わりが必要になります。
そうして、一つずつ抑えることで、何が職場に不足しているのかを見るためのチェックリストになる、と考えることもできます。
■「チームを整える」ポイント
上記の内容を見ると、これらのものも含めて、チームにおけるマネジメントには複数の要因があることがわかります。これらのものを、「6つの側面」にまとめたものが、以前私が学んだマネジメント研修でこのような形で整理がされていました。
個人的にアレンジした形で以下まとめてみたいと思います。
1,「業務プロセス」
・組織戦略を実行するための、業務プロセス・手順が整理されている。
(必要な業務はモレがなく、不要が含まれていない)
(業務プロセスはメンバー間で共有されている)
(業務プロセスは誰が見てもわかる、具体的なものである)
2,「組織体制」
・組織戦略を実行するための、人員体制、チームの役割分担、責任・報告関係が明確である。
(人員が整っている。そのための採用計画がされている)
(役割分担は明確であり、チーム内の相互理解を得られている)
(誰が責任を持つか、誰に報告するかが明確になっている)
3,「人材開発」
・組織戦略を実行するための、メンバーの知識・スキル・態度やコミットを高めるための人材開発のシステムがある。
(各メンバーの知識・スキルと、求められている知識・スキルが明確で、そのギャップを埋める計画がある)
(各メンバーのニーズを満たす能力向上の機会を提供している)
(定期的にトレーニングの機会がある)
4,「情報共有」
・組織戦略を実行するために、チーム内・チーム外のメンバーと情報を共有するシステム(資料共有、ミーティング、ベストプラクティス共有の仕組み)がある。
(目標に対して、チームとメンバーがどの位置にいるか、常に確認できる状態である
(目標達成のために、最も重要な事項がメンバーから報告され、必要なメンバーに共有されている)
(新たな取り組みに対する定期的な話し合いの場が持たれている)
(組織戦略の遂行のためのナレッジが蓄積され、共有され、アクセスできる)
5,「意思決定」
組織戦略を実行するために、意思決定がいつ・誰が行うのかが共有化されている。メンバーが意思決定できる範囲がどこまでかが決められている。
(目標や重要タスクが、何を持って完了したのかが明確である)
(メンバーに権限委譲された場合、どこまでがメンバーが判断できるのかが明確である)
(重要な意思決定の際は、必要な関係者が参加している)
6,「報酬・評価」
・組織戦略を遂行するために、モチベーションを高める報酬制度、目標達成した場合、そうでない場合の結果の取り決めがされている。
(組織全体の報酬制度に紐づいた評価がされている)
(組織全体や、他部門への影響が考慮された報酬である)
(知的・精神的な評価(フィードバックなど)もあり、モチベーションが高まるものである)
■まとめ
「マネジメント」というと、1on1ミーティングやチームでの対話などが重視されますが、こうしたプロセスや評価など、どこを抑えておくとよいのか、というのも明確にすると、機能する組織を作る上で有用です。
チームでのビジョンを作り、そしてそれらに近づけるように、チームの仕組みを整えていく。変えられるもの、変えられないものはあるものの、一つずつ仕組みを作っていくことが大事だよな、そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました!
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【編集後記】先日は大学院の仲間と10kmの皇居ランニングでした。夕方とはいえ、サウナの中を走っているような感覚で、滝のような汗。おかげさまで、汗とともに老廃物が流れ出たような気がしました。
やはりランニングは最高です。
◯強み文献おかわり100本ノック:31本目
◯今月の健康&運動習慣:8月のランニング距離:43km
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