配信日時 2023/09/16 18:28

「さらけ出す発信が怖くなる」その気持ちの裏にあるもの【カレッジサプリ】

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令和5年9月16日(第3492号)


「さらけ出す発信が怖くなる」その気持ちの裏にあるもの


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2097字/読了時間2分半)

■こんにちは。紀藤です。

昨日は、3件の個別コーチング。
また2件のアポイント。

夕方からは外部人事顧問として
関わらせていただいている会社の懇親会の参加でした。



さて、本日のお話です。

「最近のメルマガは
 カチッとした系が多いですね」
 
と以前からメルマガを読んでいる方から
先日言われました。


ふと思えば「自分はこう思う」という
振り返り系のメルマガを書くことが少なくなりました。

他方、「論文・書籍の紹介」を
多く行うようになりました。


ご興味がない方には恐縮ながら
今日はそう思うようになった自分の心境を振り返り、
そこからの教訓を言葉にしてみたいと思います。

それではまいりましょう!

タイトルは



【「さらけ出す発信が怖くなる」その気持ちの裏にあるもの】



それでは、どうぞ。



■メルマガを始めた約10年前。

その当時のメルマガは、

・素直に1日を通じて
 思ったことにアンテナを立てる

・そこに「7つの習慣」や
 その他の名言などを紐づけて書く

・基本思いのまま発信をする


という

”自分の1日の出来事”と
”そこから思ったことと持論”

を書いてみるというスタイルでした。



■書き方も、
朝メモアプリを立ち上げたら

「おはようございます。紀藤です。」

といつものフレーズで書き始める。

そこからは、
浮かんでくる言葉を
ツラツラと書き連ねる。

あれやこれや方向転換をしながら
最後にまとまりがあるように
やや無理やり着地させる。

着地するときもあれば
着地せず、よくわからず終わることもある。

、、、そんなこと書き方でした。

ゆえに読者の方から

「時間の大切さを滔々と説きながら
 あなたのメルマガは全く生産的ではない」
 
という感想を残されたこともありました。



■理論でいえば、

「毎日の経験学習」
(経験する→省察する→教訓にする)

のサイクルを、
図らずも回していたということになります。



■しかし、

大学院に入ってからそうした発信は、
比較的少なくなりました。

その理由は

・学術的な理論などを書いて
 記事としてストックをしておいたほうが
 自分にとっても有用だと思う
 
ということが1つ。

そしてもう一つは、

”持論を発信することに
 以前より恥ずかしさを覚えるようになった”

ことがあります。



■ある事象を経験して、

それに対する感想を言葉にすると、
自らの考えのレベルが露呈してしまう気がする。

色んな人と出会う中で
また自分が年齢を重ねる中で、

世界が以前より見えるようになると
以前よりも「恥」の意識も育つようになるようです。

それが「大人になる」ということかもしれませんが
恥を知った大人は、素直になることに恐れを抱くように、
自らの内側にも、そんな恥の感情が大きくなったようでした。



■または大学院にて

世の中で数々の研究者が骨身を砕いて言葉にした
珠玉の理論がたくさんあることを知り、

自分のバイアスがかかっている持論を
言葉にして発信することに躊躇ができるようになった
ということもありそう。


加えてFacebookやTwitterなど、
そこには「いいね」による価値を示す基準が
共有されている文脈に自分も影響を受けて、

そして「自分が発信したいこと」を
自分が想像する多くの他者が受け入れてくれそうなことに併せて、
書こうとする内容を少しずつ変えている気もする、

立ち止まり振り返ると、
実はそれが最近の自分だったのかもな、、、

などと思ったのでした。



■ちなみに、こう思ったのが

私(紀藤)が先日受けた
『リーダーシップ・サークル・プロファイル』という
リーダーシップのアセスメントで

15名の自分の仕事を知っている人に
フィードバックをしていただいたのですが

その結果わかったことは
自分の場合、最も特徴的な課題が、

『他者の喜び優先』

というリアクティブな側面でした。

曰く、

・他者に受け入れられることを必要としている
・他者からの称賛を必要としている
・他の人の評価を気にしている
・他の人に好かれていなければならないと自分で信じている

という項目で図られるものであり、
(めちゃくちゃ当てはまる、、、)


これがあることによって、

・言うべきときに言えない、
・自分のアイデアが受け入れられるかを気にしすぎて、積極的にアイデアを出さない
・他者を喜ばせるため、見た目のための目標を設定する
・部下に低いパフォーマンス水準を設定する
・人に手を貸さず、物事がうまくいかないと見て見ぬふりして、自分自身を守ろうとする

ということに繋がりうる、と言います。
(ああ、胸が痛い。。。)


■また同時に、
価値基準を他者に合わせることが
習慣になってしまうと、

「自分がどう思うのか、どうしたいのか」

が見えなくなってしまうという
弊害もありますし、

「他者に自尊心を左右されるようになる」

ということも起こり得ます。


まさに、このアセスメントも
自分のメルマガのスタンスに、
大いに影響しているように感じたのでした。



■誰に役立つ、誰に認められる、

それも大事かもしれませんが

「自分にとって、
 最良の選択をしているか」

「自分は、どうしたいのか」

こうした自分の軸から
発信していけるようになりたいもの。


他者の目を気にして、
自分を出すことを恐れていないか、

こうしたことも自らに投げかけ、
”受容されることを軸にしない”と、
自らに言い聞かせていきたい、

そんなことを思った次第です。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

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<本日の名言>

ただ、自分を信じるのだ。
そうすれば、どう生きるべきかが見えてくる。

ゲーテ
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【編集後記】
「自分は何者か」「自分はどう思うのか」これを常々問い続けている、
問われ続けているときは軸が見えやすくなっていましたが、
こういう問いをしなくなると、他者の軸に左右されるようになるとも思います。
自分の軸、信念を問うていきたいと思いました

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