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令和5年9月16日(第3492号)
「さらけ出す発信が怖くなる」その気持ちの裏にあるもの
株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2097字/読了時間2分半)
■こんにちは。紀藤です。
昨日は、3件の個別コーチング。
また2件のアポイント。
夕方からは外部人事顧問として
関わらせていただいている会社の懇親会の参加でした。
*
さて、本日のお話です。
「最近のメルマガは
カチッとした系が多いですね」
と以前からメルマガを読んでいる方から
先日言われました。
ふと思えば「自分はこう思う」という
振り返り系のメルマガを書くことが少なくなりました。
他方、「論文・書籍の紹介」を
多く行うようになりました。
ご興味がない方には恐縮ながら
今日はそう思うようになった自分の心境を振り返り、
そこからの教訓を言葉にしてみたいと思います。
それではまいりましょう!
タイトルは
【「さらけ出す発信が怖くなる」その気持ちの裏にあるもの】
それでは、どうぞ。
■メルマガを始めた約10年前。
その当時のメルマガは、
・素直に1日を通じて
思ったことにアンテナを立てる
・そこに「7つの習慣」や
その他の名言などを紐づけて書く
・基本思いのまま発信をする
という
”自分の1日の出来事”と
”そこから思ったことと持論”
を書いてみるというスタイルでした。
■書き方も、
朝メモアプリを立ち上げたら
「おはようございます。紀藤です。」
といつものフレーズで書き始める。
そこからは、
浮かんでくる言葉を
ツラツラと書き連ねる。
あれやこれや方向転換をしながら
最後にまとまりがあるように
やや無理やり着地させる。
着地するときもあれば
着地せず、よくわからず終わることもある。
、、、そんなこと書き方でした。
ゆえに読者の方から
「時間の大切さを滔々と説きながら
あなたのメルマガは全く生産的ではない」
という感想を残されたこともありました。
■理論でいえば、
「毎日の経験学習」
(経験する→省察する→教訓にする)
のサイクルを、
図らずも回していたということになります。
■しかし、
大学院に入ってからそうした発信は、
比較的少なくなりました。
その理由は
・学術的な理論などを書いて
記事としてストックをしておいたほうが
自分にとっても有用だと思う
ということが1つ。
そしてもう一つは、
”持論を発信することに
以前より恥ずかしさを覚えるようになった”
ことがあります。
■ある事象を経験して、
それに対する感想を言葉にすると、
自らの考えのレベルが露呈してしまう気がする。
色んな人と出会う中で
また自分が年齢を重ねる中で、
世界が以前より見えるようになると
以前よりも「恥」の意識も育つようになるようです。
それが「大人になる」ということかもしれませんが
恥を知った大人は、素直になることに恐れを抱くように、
自らの内側にも、そんな恥の感情が大きくなったようでした。
■または大学院にて
世の中で数々の研究者が骨身を砕いて言葉にした
珠玉の理論がたくさんあることを知り、
自分のバイアスがかかっている持論を
言葉にして発信することに躊躇ができるようになった
ということもありそう。
加えてFacebookやTwitterなど、
そこには「いいね」による価値を示す基準が
共有されている文脈に自分も影響を受けて、
そして「自分が発信したいこと」を
自分が想像する多くの他者が受け入れてくれそうなことに併せて、
書こうとする内容を少しずつ変えている気もする、
立ち止まり振り返ると、
実はそれが最近の自分だったのかもな、、、
などと思ったのでした。
■ちなみに、こう思ったのが
私(紀藤)が先日受けた
『リーダーシップ・サークル・プロファイル』という
リーダーシップのアセスメントで
15名の自分の仕事を知っている人に
フィードバックをしていただいたのですが
その結果わかったことは
自分の場合、最も特徴的な課題が、
『他者の喜び優先』
というリアクティブな側面でした。
曰く、
・他者に受け入れられることを必要としている
・他者からの称賛を必要としている
・他の人の評価を気にしている
・他の人に好かれていなければならないと自分で信じている
という項目で図られるものであり、
(めちゃくちゃ当てはまる、、、)
これがあることによって、
・言うべきときに言えない、
・自分のアイデアが受け入れられるかを気にしすぎて、積極的にアイデアを出さない
・他者を喜ばせるため、見た目のための目標を設定する
・部下に低いパフォーマンス水準を設定する
・人に手を貸さず、物事がうまくいかないと見て見ぬふりして、自分自身を守ろうとする
ということに繋がりうる、と言います。
(ああ、胸が痛い。。。)
■また同時に、
価値基準を他者に合わせることが
習慣になってしまうと、
「自分がどう思うのか、どうしたいのか」
が見えなくなってしまうという
弊害もありますし、
「他者に自尊心を左右されるようになる」
ということも起こり得ます。
まさに、このアセスメントも
自分のメルマガのスタンスに、
大いに影響しているように感じたのでした。
■誰に役立つ、誰に認められる、
それも大事かもしれませんが
「自分にとって、
最良の選択をしているか」
「自分は、どうしたいのか」
こうした自分の軸から
発信していけるようになりたいもの。
他者の目を気にして、
自分を出すことを恐れていないか、
こうしたことも自らに投げかけ、
”受容されることを軸にしない”と、
自らに言い聞かせていきたい、
そんなことを思った次第です。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
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<本日の名言>
ただ、自分を信じるのだ。
そうすれば、どう生きるべきかが見えてくる。
ゲーテ
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【編集後記】
「自分は何者か」「自分はどう思うのか」これを常々問い続けている、
問われ続けているときは軸が見えやすくなっていましたが、
こういう問いをしなくなると、他者の軸に左右されるようになるとも思います。
自分の軸、信念を問うていきたいと思いました
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