配信日時 2023/09/06 08:44

これを知ればフィードバックも怖くない?! フィードバックの「SARAモデル」【カレッジサプリ】

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令和5年9月6日(第3482号)


これを知ればフィードバックも怖くない?!
フィードバックの「SARAモデル」


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 2532字/読了時間3分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は引き続き、先日より受講している
また終日エグゼクティブ・コーチングに関する
4日間の研修の2日目でした。

また10kmのランニングなど。



さて、本日のお話です。

今日も昨日の研修での学びから一つ、
皆様におすそ分けさせていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは



【これを知ればフィードバックも怖くない?!フィードバックの「SARAモデル」】



それでは、どうぞ。



■今、私が受講しているのは

『Leadership Circle Profile 360』

というグローバルのリーダーが受ける
360°評価のアセスメントツールを扱うための資格コースです。

(※以下URLから、セルフアセスメントは無料で受講することができます)
   https://leadershipcircle.com/ja/


■アセスメントは、
古今東西、様々な種類のものがあるようです。

その多数存在するアセスメントの中でも
かの有名なコンサルティグファーム、
マッキンゼー・アンド・カンパニーが
世界中の360°評価ツールを調べた上で

「世界最高の360°アセスメントである」

と評したの『Leadership Circle Profile 360』とのこと。

そんな意味も含めて、有用性において
信頼できるツールと考えられそうです。



■さて、

そんなツールを学んでいるんです、
というアピール(?)をしつつ、
認定資格の研修の中で

「360°評価を受ける上で
 受講者に起こりがちなこと」

について考えました。

そこで学んだ代表的なことが

”ショックを受けて
その結果を受け入れられない”

という事象です。
(あるあるですね)


■他者からのフィードバックは、
インパクトが大きいです。

だからこそ自己認識を深めたり
成長への効果量も大きい人材開発の介入手法の一つですが、

インパクトが大きいということは言葉を変えれば
「ダメージも大きい」とも言えるわけです。



■では、この誰にもに起こりうる
「ショックを受ける」現象を
どのようにマネージすればよいのか?

その上で、役に立つのが

『SARAモデル』

とリフレクションのモデルだそうです。

その内容について、以下
簡単にまとめてみます。 

(ここから)
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
<「SARAモデル」とは?>

・この感情のプロセスは、しばしばSARAモデルと呼ばれます。
 SARAとは、ショック(Shock)、怒り(Anger)、抵抗(Resistance)、受容(Acceptance)の
 頭文字をとったものです。
 
 360度フィードバックの結果についてリーダーを指導する際に、
 人々がフィードバックを効果的に使って自分の人生を改善できるようになる上で、
 このプロセスを経る必要があることに気づきます。

**

◯ショック(Shock)
・SARAモデルの最初の段階はショックであす。
 フィードバックに対する私たちの最初の反応は、ショックであったり、フィードバックに対する否定であったりします。
 ショックを経験しているとき、人は 「このレポートは正しくないに違いない」とか、
 「なんだ、このレポートは理解できない」などと言うかもしれません。


◯怒り(Anger)
・フィードバックの意味を理解するにつれて、ショックは怒りや不安に変わることがあります。
 怒りの段階では、「誰がこんなことを言ったんだ!」とか、
 「このレポートは私の現状に合わない」といったことを言うかもしれません。


◯抵抗(Resistance)
・フィードバックが変化の必要性を示している場合、
 私たちは抵抗の時期を経験するかもしれません。
 変化は難しく、少なくとも不快なものです。
 
 抵抗を経験すると、人は 「それが私のやり方なんだ、それを取るか取らないかだ」とか、
 「それはわかったが、気に入らない」と言うかもしれません。


◯受容(Acceptance)
・SARAモデルの最後のステップは「受容」です。
 フィードバックを処理するうちに、私たちは受容の段階に達し、最初の段階よりも高い位置に立ちます。
 最終的にフィードバックを受け入れるとき、
 「改善するためにはどうしたらいいのだろう?」とか、
 「このフィードバックをどのように使えばいいのだろう?」といった声が聞こえてくるかもしれません。

**

批判的なフィードバックや予期せぬフィードバックは、
私たちをショック、不安、そして場合によっては怒りに数日、数週間、あるいはもっと長い間置き去りにします。

私たちにとって重要な人(配偶者、友人、上司など)からのフィードバックは、
特に対処が難しいかもしれません。

良いニュースは、フィードバックに対して最初はショックや怒りが大きかった人が、
SARAモデルを通して取り組むと、最終的には変化や改善へのコミットメントが高まることが多いです。


※出典:Charles Rogel『The SARA Model: Learning from 360-Degree Feedback』より著者にて翻訳
 decision-wise.com/resources/articles/the-sara-model-learning-from-360-degree-feedback/
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(ここまで)


とのこと。



■なるほど、、、。

確かに、わかります。

ショック→怒り→抵抗→受容

こうしたプロセスを通して
その内容を受け入れていくことが
大なり小なり起こりうる、、、

そのプロセスが、
誰しもに起こる可能性がある、と事前に認識することで

メタ視点を持って、
今自分に起こっていることを
観察できるようになるかもしれません。

(論文などの出典は見つからなかったのですが
 どうやら「死別や大病などのプロセス」を参考に
 フィードバックに転用したモデルとのことです)


■ちなみに、先日の研修では

SARAモデルを展開して

『SARAHモデル』としていました。
(サラーモデル)

この伸ばした棒の部分、
サラ”ー”のHの部分は、

「Help(助けを借りること)」

としていました。

結果を受け取るのに、
一人だけでは大変なのです。

湧き上がるショックや怒り、抵抗感、、、

それを口にすること、
その上で、自分の気持を整理することで
初めてその怒りや抵抗の背後にある願いに
気付くことにも繋がるものです。

そういう意味で「助けを借りる」、
とても大事な要素だと感じます。



■ちなみに、もう一つ、
別パターンの「SARAHモデル」もあるそうです。

紹介したのは、

”ショック(Shock)から始まるバージョンの
 予測されるレスポンス”
 
でしたが、

”驚き(Surprise)から始まるバージョンの
 予測されるレスポンスのパターン”
 
もあるそうです。

以下のパターンです。

・驚き(Surprise)
 ↓
・予想(Anticipation)
 ↓
・事実の確認(Reality Check)
 ↓
・承認/感謝(Acknowledgement)
 ↓
・希望(Hope)

とのこと。

うん、なんだか前向き、
肯定的に受け止めている感じが
伝わってくるようです。



■自己認識が高まってくると、
前者の「ショックのSARAモデル」よりも
後者の「サプライズのSARAHモデル」を軸として
360度の結果も受け止められる人も少なくないようす。


いずれにせよ、
フォードバックを受け取るときのお作法として
いくつかのパターンを理解しておくことは
自らのプロセスを見つめる上で役に立つ、

そのように思った次第です。

ショックも怒りも、
驚きも承認も、大事なプロセスですね。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

人生に起こる不運や失敗は、
それを受け入れ、我々を再び目標へと向かわせるための
有益なフィードバックである。
 デニス・ウェイトリー 
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【編集後記】
自分の視点が広がる研修は、実に面白いです。
特に人の内側にある、葛藤、その人の人間くさい部分に触れるのが
自分はとても好きなんだな、と改めて認識しました。
色んな角度から、もっともっと掘れる様になりたいと思います。

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