配信日時 2023/08/31 08:30

他者の強みだけ見てはいけない?!「強みの注目」の正しい使い方【カレッジサプリ】

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令和5年8月31日(第3476号)


他者の強みだけ見てはいけない?!「強みの注目」の正しい使い方


株式会社カレッジ 紀藤康行
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(本日のお話 1649字/読了時間2分)


■おはようございます。紀藤です。

昨日は朝から7名の方の個別コーチング。
また夜は人事の皆様との懇親会への参加でした。
久しぶりにお会いできた方もいて、楽しい時間でした。



さて、本日のお話です。

昨日「強みの注目」についての
研究結果を示した書籍、

『特性的強み活用における「強みへの注目」過程に関する研究
 ー新たなキャリアプログラムの開発に向けてー』
 高橋誠(2020)、晃洋書房 
 https://amzn.asia/d/7XTGQ8S
からの内容をご紹介させていただきました。

本日も、同書から引き続き、
学びの共有をさせていただければと思います。

それでは早速まいりましょう!

タイトルは、



【他者の強みだけ見てはいけない?!「強みの注目」の正しい使い方】



それでは、どうぞ。



■昨日のメルマガでは、

『強みへの注目に関する尺度』
(AFP:Active Focusing on Positivity)

のご紹介をいたしました。

※詳しくはこちら↓
 https://1lejend.com/b/detail/HSfoIRnMfw/4582857/

曰く、

・「強みへの注目」は、強みの活用に影響を与える
 
・そこで「強みへの注目の尺度(AFP)」を開発した

・研究結果より、「強みへ注目する」ことは、
 ウェルビーイングと正の相関があり
 ネガティブ認知と負の相関があることがわかった
 
というお話でした。

「強みへの注目」は、
様々なイイことがあるようです。



■さて、この「強みへの注目」には
続きの研究があります。

その内容が興味深いもので、
大事だな、と感じることでもありました。

ちなみにその内容とは、


<「強みへの注目」を類型化した>


という研究です。

強みの注目は、

「自己の強み注目(Self-AFP)」
「他者の強み注目(Other-AFP)」

の2タイプあるとしました。

すると、それぞれの縦軸横軸ととらえると
四象限できることになります。

それを、

・自己の強み注目(高い)✕ 他者の強み注目(高い)
 → 『全般的ポジティブ注目タイプ(GP)』

・自己の強み注目(高い)✕ 他者の強み注目(低い)
 → 『自己優先的ポジティブ注目タイプ(SP)』

・自己の強み注目(低い)✕ 他者の強み注目(高い)
 → 『他者優先的ポジティブ注目タイプ(OP)』

・自己の強み注目(低い)✕ 他者の強み注目(低い)
 → 『ポジティブ非注目タイプ(NP)』

と分類したのでした。


■その上で、この4タイプについて

・ウェルビーイング
・自尊心
・抑うつ感

の影響を調べたところ、
傾向があることがわかりました。

まず、1つ目わかったこと。


・『全般的ポジティブ注目タイプ(GP)』は
 他者優先的ポジティブ注目タイプ(OP)
 ポジティブ非注目タイプ(NP)に比べて
 抑うつ感が優位に低く、ウェルビーイングが優位に高い結果であった。


、、、とのこと。

これは、想像に難くない結果ですね。

やはり、自分&他者、
総合的に強みへの注目をしていたほうが
精神的に最も良い影響があるようです。



■ただ、ここで注目したいのが、

『他者優先的ポジティブ注目タイプ(OP)』

が持つ傾向の二面性でした。

「自分の強みは注目していないが、
 他者の強みは注目している」というタイプ。
 
このOPタイプは、

・他者軽視の傾向が低い

傾向がありました。

これは悪いことではありません。
協働する上でも、相手への敬意に繋がり
それはポジティブな影響をもたらすと考えられます。

一方、違う見方をすると
”隣の芝は青く見える状態”とも
言えるかと思います。

すると、こうした結果も見えてきました。
GPと比べて、

・抑うつ感が優位に高い
・ウェルビーイングが優位に低い
・自尊感情も低い

とのこと。



■つまり、当たり前の話のようですが

”強みへの注目においては、
自分の強みを認めた上で他者の強みも認めないと
望ましい精神状態を獲得することは難しい”

というお話。



■強みへ注目させるような
様々な介入手法が開発されていますが、

「自分の強みに注目する」&「他者の強みに注目する」

これをバランスよく行うことが、
結果的に本人のウェルビーイングを含めた
ポジティブな心理状態を実現する上で役立つ、

これは個人としても組織としても、
示唆に富む話かと思います。


ポジティブ志向とも相関があるのが
このAFPであったようですが、
こうした「強みに視点をあてる」ことは
自己啓発的な意味だけではなく、効果効能があると改めて認識できましたし、


自分のことも認めてこそ、
他者を認めることができる、

そんなことを研究で示していただいた、
そんなことを感じた次第です。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
本日も皆さまにとって、素晴らしい1日となりますように。

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<本日の名言>

下を向いていたら、虹を見つける事はできないよ。

チャールズ・チャップリン
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【編集後記】
ここ数日研修&懇親会続きですので
やや睡眠が浅くなりがちです。
健康、運動、食事、大事だな、と思います。
今晩はゆっくり寝たいところ。

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どんなことでも、お気軽にご連絡くださいませ。
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